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作成日:2024年09月09日

療養泉のおすすめ20選!名泉~穴場まで湯にこだわる施設を厳選【全国版】 全国

世界一とも言われる温泉大国「日本」。豊富な温泉資源を持ち、古の時代から温泉は様々な形で利用され続けました。中でも“療養泉”と呼ばれる温泉は優れた効能があるとされ、多くの湯治客や温泉ファンから愛されています。

今回は筆者が過去入浴した中から、全国各地の「療養泉」を泉質別に合計20施設ご紹介。すべて源泉かけ流しの温泉を持ち、王道の名湯から穴場の極上湯まで厳選しております。

単純温泉のおすすめ施設

カルルス温泉 鈴木旅館 / 北海道登別市

カルルス温泉は、国民保養温泉地や名湯百選にも選ばれた名湯。一般的には入浴剤でその名をご存じの方も多いでしょう。観光色豊かな登別温泉とはうって変わり、今も湯治場的な要素が残る閑静な温泉地です。
 
鈴木旅館の男女別大浴場

鈴木旅館は、カルルス温泉の中では最も湯治宿風の趣を持つ宿。男女別の大浴場があるのみですが、3つの湯船は微妙に温度差が付けられ、好みの温度を選べます。泉質は硫酸塩泉系統の単純温泉。入浴後はしっとりと肌が潤い、保湿系美肌湯としても注目すべきでしょう。
 
■日帰り入浴時間:13時~20時

奥飛騨温泉郷 新穂高温泉 新穂高の湯 / 岐阜県高山市

奥飛騨温泉郷は、平湯温泉・福地温泉・新平湯温泉・栃尾温泉・新穂高温泉の5つの温泉地からなる中日本屈指の温泉郷。3,000m級の北アルプスの麓に位置し、多くの温泉ファンや登山客に親しまれています。
奥飛騨温泉郷 新穂高温泉 新穂高の湯
渓流沿いに造られた新穂高の湯(上画像の左端)

中でも新穂高温泉にある「新穂高の湯」は、温泉郷の顔とでもいうべき有名な露天風呂です。泉質は単純温泉で、無色透明無味無臭の清澄なお湯。渓流が眼前に迫り、野趣溢れる湯浴みを楽しめます。
 
■日帰り入浴時間:8時~18時 ※営業期間は例年4月下旬~10月30日

塩化物泉のおすすめ施設

然別峡 かんの温泉 / 北海道鹿追町

「然別 かんの温泉」は北海道のほぼ中心部にある山深き一軒宿。開業は1911年。2008年に一時休業しましたが、2014年にリニューアルして復活し、現在に至ります。
男女合計11種類の湯船を持つ大浴場

数多く自噴する源泉から13の源泉を利用し、男女合計で11種類の湯船を持つ点が特徴(日替わりで男女入れ替え有り)。泉質名は「ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉」。食塩泉ですが炭酸水素塩泉の特徴も併せ持ち、滑らかな肌触りとかすかな金気の香りに癒されます。
 
■日帰り入浴時間:12時~17時。
※イコロボッカの湯(足元湧出温泉)と貸切露天は当分の間、宿泊専用です。

土佐龍温泉 三陽荘 / 高知県土佐市

土佐龍温泉「三陽荘」は雄大な太平洋に面し、どこか南国チックな雰囲気の温泉付き旅館。四国では大変貴重な高温泉&高濃度の食塩泉が湧出しています。
土佐龍温泉 三陽荘
源泉かけ流しの露天風呂

泉質名は「ナトリウム・カルシウム-塩化物泉」。人間の体液よりも濃い食塩泉で、浸かり続けると体が火照ったようにジンジンと温まります。濃厚な湯なので休憩をはさみながら、やや短めの入浴を心掛けた方が無難でしょう。
※衛生管理のため、塩素系薬剤を使用しています。
 
■日帰り入浴時間:14時~21時(最終受付20時)、5時30分~9時(最終受付8時)

炭酸水素塩泉のおすすめ施設

東鳴子温泉 旅館大沼 /宮城県大崎市

鳴子温泉郷は温泉通から“東の横綱”とも呼ばれ、東北地方を代表する名湯。温泉郷の一つである東鳴子温泉は、湯治色たっぷりの閑静な温泉地。個性豊かな泉質を誇る湯宿が点在し、温泉ファンにも愛される存在です。
東鳴子温泉 旅館大沼
共同源泉を使用した混浴大浴場「薬師千人風呂」

「旅館大沼」は東鳴子温泉にある秘湯の宿。泉質は、「ナトリウム-炭酸水素塩泉」(自家源泉)と「ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉」(共同源泉)の2種類。いずれも同系の泉質ですが、ほのかなアブラ臭(石油臭)と重曹由来のツルツルした肌触りに癒されます。
 
■日帰り入浴:2024年8月現在不可

上湯温泉 癒しの郷 神湯荘(かみゆそう) /奈良県十津川村

2004年、全国で初めて「源泉かけ流し宣言」を行った十津川村。十津川上湯温泉「癒しの郷 神湯荘」は、十津川温泉郷の最奥にある秘湯の宿です。
上湯温泉 癒しの郷 神湯荘
清流を眼前に臨む「源泉露天風呂」(男性用)

「癒しの郷 神湯荘」の名物が「源泉露天風呂」。源泉野天風呂のみ日帰り入浴可能で、眼前に清流が迫り、野趣溢れる湯浴みを楽しめます。泉質名は「ナトリウム-炭酸水素塩泉」。ほのかな硫黄の香りとツルツルした肌触りが魅力です。
 
■日帰り入浴時間(源泉野天風呂):9時~17時

硫酸塩泉のおすすめ施設

赤倉温泉 湯守の宿 三之亟 / 山形県最上町

赤倉温泉は、1000年以上の歴史を持つ南東北屈指の古湯のひとつ。先に紹介した鳴子温泉郷(宮城県大崎市)や瀬見温泉(山形県最上町)と併せて、2県またいだ一大温泉郷を形成しています。
名物の混浴岩風呂は足元湧出温泉

「湯守の宿 三之亟」は赤倉温泉を代表する湯宿。最大の魅力が、湯船の底の岩盤から温泉が湧出する混浴岩風呂でしょう。泉質名は「カルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉」。芒硝と石膏成分以外をほとんど含まないピュアな硫酸塩泉で、浴後は肌がしっとりと潤う保湿系美肌湯です。
 
■日帰り入浴:2024年8月現在、当分の間不可

湯の川温泉 湯元 湯の川 / 島根県出雲市

湯の川温泉は、“日本三大美人の湯”と称される山陰地方屈指の名湯の一つ。出雲空港から車で5~10分程度と至近距離で、アクセスの良さも魅力です。
湯の川温泉 湯元 湯の川
大浴場。源泉100%かけ流しの美肌の湯です。

「湯元 湯の川」は、湯の川温泉を代表する旅館の一つです。泉質名は「ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉」。特殊成分を含まない典型的な硫酸塩泉ですが食塩成分の効果もあり、浴後はポカポカと温もり感が長時間持続。西日本で正統派の硫酸塩泉をお探しの方におすすめです。
 
■日帰り入浴時間:10時~15時50分(最終受付15時)

二酸化炭素泉のおすすめ施設

歌登温泉 うたのぼりグリーンパークホテル / 北海道枝幸町

ホテル・コテージ・キャンプ場・ゴルフ場などからなるリゾート地「うたのぼり健康回復村」。「うたのぼりグリーンパークホテル」は、健康回復村内の温泉付き宿泊施設です。
歌登温泉 うたのぼりグリーンパークホテル
加温源泉かけ流し浴槽。写真左の湯口からは非加熱源泉を投入

注目すべきは、天然の二酸化炭素泉(炭酸泉)を堪能できる点。泉質名は「含二酸化炭素-ナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩冷鉱泉」。大浴場には源泉かけ流し浴槽(加温有り)が一か所あり、湯口からは非加熱源泉を投入。湯口付近では体への泡付きもあり、炭酸泉の醍醐味を感じさせます。
 
■日帰り入浴時間:10時~22時。月曜日(祝日の場合は翌日)15時~22時

長湯温泉 ラムネ温泉館 / 大分県竹田市

長湯温泉は、“世界屈指の炭酸泉”と呼ばれる名温泉地。世界的な温泉療養地であるドイツのバードクロチンゲンと姉妹都市を結び、温泉街の各所でドイツ的な風情を感じさせます。
長湯温泉 ラムネ温泉館
モダンな建築が印象的な「ラムネ温泉館」の外観。

「ラムネ温泉館」は長湯温泉を代表する日帰り温泉施設。源泉は2本あり、泉温が低い方の泉質名は「含二酸化炭素-マグネシウム・ナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩泉」。湯船の中で32~3度程のぬる湯ですが、体中にビッシリと炭酸の銀の泡が付着。日本屈指の炭酸泉の一つと言っても過言ではないでしょう。
 
■日帰り入浴時間:10時~22時

含鉄泉のおすすめ施設

加賀井温泉一陽館 / 長野県長野市

「加賀井温泉 一陽館」は、長野市の郊外にある一軒宿です。旅館は休館中ですが、日帰り温泉施設として営業。泉質の良さに定評があり、多くの温泉ファンに親しまれています。
混浴露天風呂。豊富な鉄分によって黄金色のにごり湯に。

「加賀井温泉一陽館」の最大の魅力は温泉そのもの。泉質名は「含鉄(Ⅱ)-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉」。鉄分以外にも、炭酸・食塩・重炭酸土類成分を豊富に含有。ガッツリ濃厚な泉質を求める方におすすめです。
 
■日帰り入浴時間:8時~19時45分。火曜定休。

毒沢鉱泉 神の湯 神乃湯/ 長野県下諏訪町

毒沢鉱泉は、有名な下諏訪温泉から北へ登った山中に佇む小さな温泉地。「神乃湯」は毒沢鉱泉を代表する秘湯の宿で、古くから信玄の隠し湯と言い伝えられています。
大浴場。画像右が加温浴槽で、左が非加熱源泉浴槽

泉質名は「含鉄(Ⅱ)-アルミニウム-硫酸塩冷鉱泉」。源泉温度は約10度と極端に低温です。加温湯は鉄分が酸化して見事な黄金色のにごり湯で、非加熱源泉浴槽は酸化前の無色透明。温冷交代浴をすることによって肌を引き締め、心身をリフレッシュできます。
 
■日帰り入浴時間:10時~21時。土日祝日は15時まで。

酸性泉のおすすめ施設

玉川温泉 / 秋田県仙北市

玉川温泉(秋田県仙北市)は、日本一の強酸性泉(ph1.13)として知られる温泉。豪雪地帯にあるため春~秋限定の営業ですが、全国各地から多くの湯治客や温泉ファンが訪れます。
※姉妹館である新玉川温泉は通年営業しています。
玉川温泉は強酸性泉の名湯

泉質名は「「酸性・含二酸化炭素・鉄(Ⅱ)-塩化物泉」。日本でも大変貴重な塩酸を主成分とする強酸性泉です。少し擦り傷があっても肌に沁み、他の酸性泉とは段違いに強烈な個性を感じさせます。温泉ファンなら一度は体験したい超濃厚温泉といえるでしょう。
 
■日帰り入浴時間:10時~15時(最終受付14時30分)

雲仙温泉 民芸モダンの宿 雲仙福田屋 / 長崎県雲仙市

雲仙(長崎県雲仙市)は、日本で初めて国立公園に指定された自然豊かな観光地です。温泉地としては、硫化水素の香り漂う雲仙地獄を中心に大小様々なホテル・旅館が点在。特有の温泉街情緒を感じさせる地です。
雲仙温泉 福田屋
露天風呂「せせらぎの湯」

独自源泉を所有し、泉質名は「酸性・含硫黄・鉄(Ⅱ)-単純温泉(硫化水素型・硫酸鉄型)」。pH値は2.13。アルミニウムや硫黄成分の影響で、緑や白濁に湯の色が変化するお湯です。酸性泉にしては珍しく、肌を包み込むような優しい感触が印象的。雲仙温泉でも屈指の泉質を楽しめます。
 
■日帰り入浴時間:12時~15時(最終受付14時)

含よう素泉のおすすめ施設

旭温泉 / 北海道遠別町

「旭温泉」は、道北地方日本海側から少し山手に上った場所にある一軒宿。一般的には無名の存在ですが、強烈な個性を放つ2種類の温泉を楽しめます。
旭温泉
含よう素泉の露天風呂

泉質名は、「含ヨウ素-ナトリウム-強塩冷鉱泉」と「ナトリウム-炭酸水素・塩化物冷鉱泉」。含よう素泉の方は綺麗なオレンジ色に染まったにごり湯で、石油臭&特有の薬品臭、そして強い塩分が特徴の個性湯。もう一方は、関東平野の黒湯によく似たモール系重曹泉を加熱循環。個性的な泉質をお探しの方におすすめです。
 
■日帰り入浴時間:9時~21時

前野原温泉 さやの湯処 / 東京都板橋区

「前野原温泉 さやの湯処」は、東京都23区内にある都市型日帰り温泉施設。立地の良さに加えて泉質の良さが評判。都内でも屈指の人気日帰り温泉施設の一つです。
上画像奥の緑褐色のお湯が源泉かけ流し浴槽(加温有り)

泉質名は「含よう素-ナトリウム-塩化物強塩温泉」。化石海水と呼ばれるタイプの食塩泉で、多量の塩分を含有。よく温まり、湯冷めしにくい泉質です。都内中心部で個性的なお湯をお探しの方におすすめです。
※化石海水とは、太古の海水が地層の隙間などに閉じ込められたもの。

■日帰り入浴時間:9時~24時(最終入館受付23時)

硫黄泉のおすすめ施設

野地温泉 野地温泉ホテル / 福島県福島市

野地温泉は福島市の郊外、標高約1,200mの高地にある一軒宿。手付かずの広葉樹林に囲まれ、春の新緑・夏の避暑・秋の紅葉・冬の雪見風呂、と日本の四季を堪能できる点が魅力。温泉ファンに人気の温泉です。
 露天風呂「鬼面の湯」

泉質名は「単純硫黄泉」。綺麗にミルキー白濁したお湯が美しく、典型的な硫化水素型硫黄泉を楽しめます。また、東北ならではの大自然を感じさせる露天風呂や伝統的な桧風呂の内湯など、お風呂の種類も豊富。多彩な湯浴みを楽しめます。
 
■日帰り入浴時間:10時40分~14時(受付終了13時まで) ※日祝日は日帰り入浴不可

奥道後温泉 奥道後 壱湯の守 / 愛媛県松山市

奥道後温泉「奥道後 壱湯の守」は有名な道後温泉から車で約10分、自然豊かで静寂な環境が特徴の名湯です。西日本最大級(敷地面積 約千畳)の大露天風呂「翠明(すいめい)の湯」で特に知られ、大小様々な温泉を楽しめます。
奥道後温泉 奥道後 壱湯の守
「三寿の湯」と呼ばれる3つの一人用風呂。湯船が小さいのでお湯の鮮度抜群!

泉質名は「アルカリ性単純硫黄泉」。三大美肌泉質である硫黄と重曹の2つの成分を含有。ゆで卵の様なピュアな硫黄の香りと滑らかな肌触りが特徴の硫黄型硫黄泉です。硫化水素型硫黄泉に比べるとマイルドですが、浴後はしっとりツヤツヤと肌が潤い、浴後に違いを感じさせる名湯と言えるでしょう。
 
■日帰り入浴時間:15時~20時(最終受付19時)

放射能泉のおすすめ施設

三朝温泉 木屋旅館 / 鳥取県三朝町

三朝(みささ)温泉は高濃度ラドンを含む世界屈指の放射能泉と言われ、山陰地方を代表する名湯です。ラドンを体に浴びると新陳代謝が活発になり、免疫力や自然治癒力が高まる効果が期待。また、入浴以上に肺からの吸入が最も効果的と言われています。
三朝温泉 木屋旅館
木屋旅館のラドンミストサウナ

「木屋旅館」この地を代表する登録文化財の老舗宿。大浴場・貸切風呂・飲泉場・オンドル部屋など多彩な浴場がありますが、特に注目が「ラドンミストサウナ」。木屋旅館の源泉を流し、床のスノコの隙間からラドンを含む蒸気が発生。その蒸気を吸うことにより呼吸が楽になり、肌の保湿を高める効果が期待できます。
 
■日帰り入浴:不可。いずれの浴室も宿泊者専用です。

山鹿温泉 ならのさこ温泉いやしの湯 / 熊本県山鹿市

山鹿温泉は、熊本県を代表する名湯。pHは9以上とアルカリ性が高い上、ツルツルとし肌触りが特徴。古から“乙女の柔肌”と称される美肌湯として知られています。
山鹿温泉 ならのさこ温泉いやしの湯
ならのさこ温泉いやしの湯の外観。源泉100%かけ流しののぼりが印象的

「ならのさこ温泉いやしの湯」は、歴史は浅いものの泉質の良さに定評。泉質名は「アルカリ性単純弱放射能温泉」。内湯・歩行湯・寝湯・露天風呂とありますが、全て源泉100%かけ流しです。中でも注目すべきは「ラドン温泉ミスト室」。室温は低め(40~50度)ですが、ラドン効果もあり玉の様に汗が噴出。サウナ―にもおすすめしたい施設です。
 
■日帰り入浴時間:10時~24時

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▼療養泉の解説については、こちらの記事をご覧ください。
療養泉とは? 温泉との違いや泉質別の特徴を徹底解説【全国版】
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この記事を書いたライター
権丈 俊宏
権丈 俊宏

良質の温泉を求め、全国を旅すること20数年。特技は、自らの五感を駆使したオリジナルの泉質分析。“温泉は数より質”がポリシー。一級建築士。

温泉マイスター,サウナ・スパ健康アドバイザー,一級建築士,ソニー・イメージング・プロ・サポート会員

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