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最終更新日:2024年09月30日

狭い温泉10選!鮮度抜群の泉質極上湯を厳選してご紹介【全国版】 全国

皆さん、温泉を選ぶ際にどんな点を重要視しますか? 美しい景観を眺めながら入る露天風呂・古の時代から守られてきた歴史ある名湯・レトロな温泉街でそぞろ歩き・旬の食材を使った地元グルメ…など、温泉には多面的な魅力があります。

今回は鮮度抜群のお湯を楽しめる「狭い温泉」をご紹介。筆者が過去入浴した中から、全国各地(北海道~東北~関東甲信越~関西~中国~九州)の浴室や浴槽が狭い温泉を合計10湯厳選。共同浴場や旅館だけでなく、良質なお湯を独り占めできる貸切風呂~宿泊者限定の隠し湯まで、お湯の良さにもこだわって泉質極上湯のみを選びました!

なぜ「狭い温泉」が良いの?

意外かもしれませんが、一般的に温泉通は大きな浴槽よりも狭い浴槽を好む傾向にあります。それはズバリ!鮮度の高い温泉に入れる可能性が高いからです。
 
温泉通は、温泉の鮮度を大変重要視します。温泉をビールや刺身に例える人が居ますが、それは時間の経過と共に鮮度や風味が落ちるため。ビールは注がれてから時間が経過すると泡が無くなって味が落ちます。刺身は時間の経過と共に味が劣化します。
 
柚木慈生温泉
「柚木慈生温泉」(山口県山口市)。入浴すると、全身が炭酸の泡に包まれます。
 
温泉の場合も同様で、気体成分(例えば炭酸ガスなど)は、地表に湧出したと同時に空気中に抜けます。新鮮な温泉だと身体に源泉由来の気泡が付着することもあり、温泉ファンから大変重宝されます。
※泡付き=炭酸泉とは限らず、窒素など非炭酸系の泡付き温泉もあります
 
吉松温泉ビジネスホテル
吉松温泉郷「吉松温泉ビジネスホテル」(鹿児島県湧水町)。入浴者が自由にお湯を継ぎ足せます。
 
浴槽が小さければ小さい程、源泉の投入量が多ければ多い程、浴槽内のお湯の入れ替わりが早くなり、新鮮な(鮮度の高い)温泉を楽しめます。新鮮な温泉の場合、源泉固有の色・肌触り・匂い・味が直に感じられお湯そのものの個性を楽しむことが可能。まさに食材の鮮度を重視するグルメの世界に通ずるものがあります。

東日本の「狭い温泉」5選

それでは、浴室や浴槽が狭い泉質極上湯をご紹介します。まずは東日本から。
 

ローマの泉(ローマノ福の湯) / 北海道帯広市

北海道の道東地方に位置する帯広市は、古くからモール泉のメッカ。市内各所に温泉付きのホテルや公衆浴場が点在しています。
※モール泉とは一言で言えば、植物由来の有機物を含む温泉のこと。
 
ローマの泉
「ローマの泉」の家族風呂。フレッシュなモール泉を楽しめます。
 
「ローマの泉・福の湯」は、帯広を代表する公衆浴場の一つ。正確には「ローマノ福の湯」は大浴場を持つ公衆浴場、「ローマの泉」は家族風呂です。好みにもよりますが、温泉の鮮度をより求めるならば、浴槽が狭い「ローマの泉」がおすすめ。泉質名は「アルカリ性単純温泉」ですが、モール泉特有のヒノキの様な香りとほのかな硫黄臭に癒されます。
 
■日帰り入浴時間:11時~23時(ローマの泉)。11時~22時(ローマノ福の湯)

上の湯温泉 銀婚湯 / 北海道八雲町

上の湯温泉「銀婚湯」は、約9万坪の広大な森に佇む秘湯の一軒宿。5つの自家源泉を所有し、男女別の大浴場のほか、“隠し湯めぐり”と称される5つの貸切風呂を楽しめる点が特徴です。
※隠し湯めぐりは、宿泊者のみ利用可能です
 
貸切風呂「トチニの湯」
貸切風呂「トチニの湯」。壮大な広葉樹林に囲まれた絶景&極上湯を満喫できます。
 
隠し湯の中でも一押しは「トチニの湯」。ここでしか使われない単独源泉を使用している点が魅力です。泉質名は「ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉」。食塩と重曹が程良く入った優しいお湯で、ほのかなアブラ臭(石油臭)と金気の香りにも癒されます。
 
■日帰り入浴時間:12時~16時。※男女別大浴場のみ日帰り可。隠し湯は宿泊者専用。

湯田川温泉 田の湯 / 山形県鶴岡市

湯田川温泉は約1300年の歴史を誇り、環境省から国民保養温泉地にも指定された名湯。約42度の源泉を集中管理で各宿に配湯し、概ね30度台後半のぬる湯を堪能できます。
 
共同浴場「田の湯」
共同浴場「田の湯」。湯船は小さいですが、鮮度抜群の硫酸塩泉は極上の保湿系美肌湯!
 
湯田川温泉には2ヶ所の共同浴場があります。有名なのは「正面湯」ですが、「田の湯」は地元の方々が主に利用する4畳ほどの小さな共同浴場。泉質名は「ナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉」。芒硝と石膏成分以外ほとんど含まないピュアな硫酸塩泉で、ぬる湯ながらもよく温まり肌が潤う極上湯です。
 
■日帰り入浴時間:7時~9時、11時~19時

松の湯温泉 松渓館 / 群馬県東吾妻町

松の湯温泉「松渓館」は、知る人ぞ知る穴場の一軒宿です。泉質は硫酸塩泉(石膏泉)。周辺には四万温泉や沢渡温泉など硫酸塩泉の名湯が点在し、保湿系美人湯の宝庫と言っても過言でないエリアです。
 
松の湯温泉 松渓館
宿には浴室が一つしかないため、貸切湯として利用します。
 
最大の特徴が、硫黄の香り漂う32度程のぬるい源泉が大量にかけ流されている点。上写真の逆L字形浴槽は非加熱源泉をかけ流し。左手前の四角形の浴槽は加温した源泉が満たされ、温冷交代浴が楽しめます。首都圏方面から車で訪問する場合は草津温泉へ行く途中にあるため、“草津の上がり湯”としても最適でしょう。
 
■日帰り入浴:無し。宿泊者のみ入浴可。

中房温泉 / 長野県安曇野市

中房温泉は北アルプスの麓、標高1,462mの高地にある秘湯の一軒宿。源泉の数は登録分だけでも29本。浴室も数え方にもよりますが15ヶ所以上あります。
 
「根っこ風呂」
「根っこ風呂」。おひとり様用の極小湯船です。
 
中房温泉では混浴の内湯や露天風呂めぐりが有名ですが、貸切風呂をはじめとした極小湯船も充実。「根っこ風呂」ではケヤキの根をくり抜いたおひとり様温泉で、お風呂に浸かるとドバっとお湯が溢れ、実に贅沢な気分! 泉質名は「アルカリ性単純硫黄温泉」で、ほのかな硫化水素の香りと適度にツルツルした肌触りが秀逸な良泉です。
 
■日帰り入浴時間:9時30分~17時(最終受付16時)
※「湯原の湯」のみ立ち寄り入浴可。その他の浴室は宿泊者専用

西日本の「浴槽が狭い温泉」5選

続いて、西日本の浴室や浴槽が狭い泉質極上湯をご紹介します!
 

湯の峰温泉 つぼ湯 / 和歌山県田辺市

湯の峰温泉は、紀伊半島の山間部に位置する関西屈指の古湯。中でも貸切風呂の「つぼ湯」は、入浴できる世界遺産として世界唯一の存在。極小湯船の温泉と言えば「つぼ湯」を連想する方も多いでしょう。
 
湯の峰温泉 つぼ湯
「つぼ湯」は極小湯船の足元湧出温泉
 
湯船に浸かると足元から地熱が伝わってきて、まさに大地の鼓動を感じるかのような貴重な体験ができます。泉質名は「含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉」。重曹と食塩が程良く入った硫黄泉で、日によっては1日に7回お湯の色が変わるとも言われる名湯。人気の貸切風呂なので、特に土日祝日は時間にゆとりを持って訪れた方が良いでしょう。
 
■日帰り入浴時間:6時~21時

松江しんじ湖温泉 松江シティホテル本館 / 島根県松江市

松江しんじ湖温泉「松江シティホテル」は、県庁所在地である松江市の中心部にあるビジネスホテル。大浴場はありませんが、全ての客室の浴室に温泉が引かれています。なお、松江シティホテルには本館と別館がありますが、いずれの客室も温泉付きです。
 
松江しんじ湖温泉 松江シティホテル本館
客室のユニットバス。蛇口をひねると源泉そのままの硫酸塩泉が出てきます。
 
上写真ではパッと見て水道水の沸かし湯の様ですが、実は松江しんじ湖温泉の源泉を引いたお湯が蛇口から出てきます。泉質名は「ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉」。保温&保湿効果に優れた泉質です。温泉マニアにもあまり知られていない穴場的存在で、低価格の宿泊費で良質の硫酸塩泉をお探しの方におすすめです。
 
■日帰り入浴:不可

雲仙小地獄温泉 丸登屋旅館 / 長崎県雲仙市


雲仙小地獄温泉は、雲仙随一の湯量を誇る名湯。雲仙温泉街から離れた場所にありますが、まるで池の様な巨大な源泉地帯を有し、そこから各施設へお湯を引いています。
 
男女別内湯。浴槽が小さい上に利用者も比較的少ないので、鮮度抜群の湯を楽しめます。
 
「丸登屋旅館」は雲仙小地獄の源泉を引いた小宿。泉質名は「単純硫黄温泉(硫化水素型)」。綺麗に白濁した王道の硫黄泉で、特有の硫化水素臭が温泉気分を盛り立ててくれます。付近には有名なホテルや日帰り入浴施設がありますが、お湯の鮮度を求める方には「丸登屋旅館」も見逃せない存在でしょう。
 
■日帰り入浴時間:10時~16時

山鹿温泉 ビジネス湯宿 湶 / 熊本県山鹿市

山鹿温泉は、熊本県を代表する温泉地の一つ。山鹿千軒たらいなし…”と唄われるほどの湯量を持ち、大多数のホテルや日帰り入浴施設で源泉かけ流しの温泉を楽しめます。
 
山鹿温泉 ビジネス湯宿 湶
非加熱源泉100%かけ流しの小浴槽

「ビジネス湯宿 湶(いずみ)」は、山鹿市中心部にあるビジネスホテル。大浴場には、加温して適温に調節された大きめの浴槽と非加熱の小浴槽があります。泉質名は「アルカリ性単純温泉」。36.3度の自家源泉が滔々とかけ流され、小浴槽では体温程度のぬる湯。重曹由来の柔らかな肌触りが心地良く、ゆったりとした気分で湯浴みを楽しめます。
 
■日帰り入浴時間:18時~23時

吉松温泉郷 吉松温泉ビジネスホテル / 鹿児島県湧水町

鹿児島県北西部に位置する吉松温泉郷は、先に紹介した北海道帯広市付近と同様、モール泉が数多く湧出する地。温泉街は持たないものの、温泉付きの宿泊施設や公衆浴場が点在しています。
 
吉松温泉郷 吉松温泉ビジネスホテル
湯船の底が全く見えない本格派の黒湯
 
吉松温泉ビジネスホテルは素泊まり専門の宿で、浴室は全て貸切風呂形式です。驚くべきは立ち寄り入浴料金の安さで、貸切風呂にもかかわらず一人250円で入浴できます。お湯は強いモール臭漂う黒湯で、とろける様な柔らかな肌触りも大変魅力的。本格派のモール泉をお探しの方におすすめです。
 
■日帰り入浴時間:7時~20時30分

▼広い温泉については、こちらの記事をご覧ください
広い温泉10選!広さだけじゃない泉質極上湯を厳選してご紹介【全国版】
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権丈 俊宏
権丈 俊宏

良質の温泉を求め、全国を旅すること20数年。特技は、自らの五感を駆使したオリジナルの泉質分析。“温泉は数より質”がポリシー。一級建築士。

温泉マイスター,サウナ・スパ健康アドバイザー,一級建築士,ソニー・イメージング・プロ・サポート会員

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