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下風呂温泉「海峡の湯」入浴レビュー!統合された新日帰り温泉施設の全貌を徹底紹介【青森】 青森

下風呂温泉(青森県風間浦村)は、本州最北にある温泉郷。津軽海峡に面する立地にありながらも濃厚な硫黄泉が湧出。良質の温泉や新鮮な海の幸を求め、遠隔地ながらも全国から温泉ファンが訪れる温泉地です。

「海峡の湯」は、以前あった2つの共同浴場を統合し、2020年12月にオープンした日帰り入浴施設。かつて別々の共同浴場で使用された2つの源泉を楽しめる点が魅力です。また無料休憩室や食事処も併設し、地元常連客のみならず観光客にも利用しやすい施設へ変貌しました。
今回、筆者は実際に海峡の湯へ訪問・入浴し、その魅力を徹底解説します!

海峡の湯の歴史と概要

 海峡の湯の外観
海峡の湯の外観
 
「海峡の湯」は、下風呂温泉で唯一の日帰り温泉施設。かつてあった「大湯」と「新湯」という2つの共同浴場を廃止・統合する形で、2020年12月にオープンしました。
 
大湯の外観。2019年撮影
大湯の外観。2019年撮影

新湯の外観。2019年撮影
新湯の外観。2019年撮影
 
共同浴場の「大湯」と「新湯」は泉質の異なる源泉を使用し、地元常連客のみならず全国の温泉ファンから愛され続けた存在。筆者自身も閉鎖前の2019年に、わざわざ九州から本州最北にある共同浴場「大湯」と「新湯」へ惜別訪問&入浴しました。
※共同浴場「大湯」・「新湯」は2020年11月30日をもって、惜しまれつつも閉館。現在は取り壊されています。
 
海峡の湯では大湯・新湯の両方の源泉を楽しめる。
海峡の湯では大湯・新湯の両方の源泉を楽しめる。
 
下風呂温泉では、かつての共同浴場と同じ名称である『大湯』『新湯』という源泉のほか、海辺から湧いている源泉『浜湯』という3つの系統の源泉があります。新しく生まれ変わった日帰り入浴施設「海峡の湯」では、かつて共同浴場でも利用されていた大湯と新湯の源泉を両方とも楽しめる点が大きな魅力といえるでしょう。
 
また、かつての共同浴場には無かった立派な休憩所・食事処・展示室を設置。地元常連客のみならず、一般の観光客にも受け入れられやすい施設へと生まれ変わりました。
 
海峡の湯の玄関
 
では、海峡の湯へ潜入してみますね!

浴室の全貌を徹底紹介!

 エントランスホール。深緑色の暖簾の奥が浴室です。
エントランスホール。深緑色の暖簾の奥が浴室です。
 
玄関をくぐると、以前の共同浴場とは異なり、広々とした空間にびっくり! 2階へ上がる階段横にある券売機で入浴券を購入し、受付して浴場へ向かいます。
 
男女浴室の入口
男女浴室の入口
 
では、早速浴場へ入ります!
※筆者は男性なので以下の浴室画像は男湯ですが、女湯も基本的に同様の造りです
 
脱衣室
脱衣室
 
脱衣室は、脱衣棚・カゴ・洗面化粧台・鍵付きロッカーがあります。鍵付きロッカーは無料なので、貴重品はそこに入れましょう。
 
洗面化粧台。ドライヤーも設置されています。
洗面化粧台。ドライヤーも設置されています。

鍵付きロッカー
鍵付きロッカー

男性大浴場 
男性大浴場
 
大浴場は2階分の高さを有する吹抜けで、爽やかな太陽の光が差し込む開放的な空間。地元青森産のヒバをふんだんに使用し、いかにも青森らしい木の温もりと現代的な佇まいが違和感なく共存しています。
 
温泉は、窓際に2つの浴槽、その手前に「熱湯」と呼ばれる浴槽があります。窓際の浴槽は向かって右側に大湯源泉(大湯1号泉)、左側に新湯源泉を投入。「熱湯」は大湯源泉が投入され、いずれの浴槽も源泉かけ流しで提供されています
 
右側の大湯源泉の浴槽
右側の大湯源泉の浴槽

手前にある熱湯。大湯源泉を使用
手前にある熱湯。大湯源泉を使用
 
大湯1号源泉の泉質名は「酸性・含鉄(Ⅱ・Ⅲ)―ナトリウム―塩化物・硫酸塩泉」。酸性の食塩泉という全国的にも珍しい泉質です。日によって状態が変わりやすい泉質で、状況次第では綺麗に白濁する泉質。筆者入浴時はほぼ透明に近く、まるで酸性明礬泉(アルミニウムを含有する泉質)のようなお湯にも感じられました。海峡の湯への移行の際、引湯距離が長くなったことも影響しているのでしょう。

また「熱湯」の浴槽は、体感で45度以上あるほどのかなり熱めに調整されていました。
 
左側にある新湯源泉の浴槽
左側にある新湯源泉の浴槽
 
新湯源泉の泉質名は「酸性・含硫黄―ナトリウム―塩化物・硫酸塩泉」。海峡の湯では4本の新湯系源泉を混合して使用しています。筆者の経験上では新湯の方が大湯に比べて透明であることが多いですが、筆者入浴時は僅かに緑白濁がかった透明で普段と異なる状況。温泉とは生き物であることを改めて実感しました。
 
この様に微妙に個性の異なる2つの源泉を安易にブレンドすることなく、別々の浴槽にかけ流しで提供しているのは、温泉ファンにとってこの上ない嬉しい配慮。その時々の源泉の状態も含め、大湯と新湯の違いを五感で感じ取ってみて下さい。
 
サウナ。画像提供:風間浦村
サウナ。画像提供:風間浦村
 
また海峡の湯では、以前は備え付けられていなかったサウナを設置。サウナ好きならば、これは嬉しい進化といえるでしょう!
 
水風呂(左)&大湯2号源泉の浴槽(右)
水風呂(左)&大湯2号源泉の浴槽(右)
 
サウナから出ると別室に水風呂があります。津軽海峡を臨む絶景を眺めながら、しっかりとクールダウンできます。また下風呂温泉の泉質は大変よく温まる特徴があり、温泉→水風呂の順番の入浴も温冷交代浴を楽しめるという点で、ぜひおすすめです!
 
また、この浴室ではかつて長谷旅館(閉館)という宿で使われ、昭和の名小説家である井上靖が入浴した源泉(大湯2号泉)を使用した浴槽もあります。硫黄を強く感じる温泉通絶賛の源泉ですが、あいにくこの日はお湯が溜められていませんでした
※大湯2号泉を使用した浴槽は、設備不良のため2026年5月現在、使用休止中です。

シャワースペース
シャワースペース

 海峡の湯ではシャワースペースも整備されています。シャワー水は温泉水でなく真水を沸かしたもの。下風呂温泉の場合は成分が濃厚なため、真水の温水で洗い流せるのはむしろ有難いことでしょう。シャンプーやソープ類の備え付けは無いので、必要な方は別に用意する必要があります。

温泉以外の設備はどんな感じ!?

海峡の湯で以前と大きく変わった点は、お風呂に入るだけでなく設備面の充実が挙げられるでしょう。具体的には、無料休憩室・食事処・下風呂温泉を訪れた文人たちの記録を残した展示室が設置されました。
それらを最後にご紹介しますね!
 

無料休憩室

 無料休憩室
無料休憩室
 
海峡の湯では、1階の奥に畳敷きの無料休憩室が設置されました。お風呂上がりに靴を脱いでゆっくり過ごせる場所があるのは嬉しい配慮といえるでしょう。
 

食事処「下風呂おんせん食堂」

 「下風呂おんせん食堂」入口
「下風呂おんせん食堂」入口
 
今回は訪問時間が合わなかったので利用できませんでしたが、食事処である「下風呂おんせん食堂」があります。下風呂・津軽海峡産の平目漬け丼をはじめ、あんこうなど旬の地魚を堪能することができます。津軽海峡を眺めながら地元の海の幸に舌鼓を打つ贅沢は、この地ならではの魅力でしょう。

食堂の営業時間:11時~14時、17時~20時
※2026年5月時点での情報です

平目漬け丼。画像提供:風間浦村
平目漬け丼。画像提供:風間浦村
 

展示室

2階に上がると、「下風呂ゆかりの人たち」の展示室があり、かつて下風呂温泉郷を訪れた文人たちの記録が展示されています。特に注目したいのは、井上靖が長谷旅館に宿泊した際、実際に宿泊した客室を再現した部屋でしょう。
 
井上靖が宿泊した客室を再現。画像提供:風間浦村
井上靖が宿泊した客室を再現。画像提供:風間浦村
 
井上靖が実際に宿泊した客室。2015年撮影。その後取り壊されました。
井上靖が宿泊した本物の客室。2015年撮影。その後取り壊されました。
 
井上靖が実際に宿泊した本物の客室は、たまたまですが筆者は訪れたことがあります。画像が残されていたので比較してみましたが、現在の展示された客室はかなり精巧に造られており、掛け軸などの一部備品や建材は恐らくそのまま移されているものと思われます。
 

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この記事を書いたライター
権丈 俊宏
権丈 俊宏

良質の温泉を求め、全国を旅すること30年余り。特技は、自らの五感を駆使したオリジナルの泉質分析。“温泉は数より質”がポリシー。一級建築士。

温泉マイスター,サウナ・スパ健康アドバイザー,一級建築士,ソニー・イメージング・プロ・サポート会員

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