最終更新日:2025年01月07日
泉質マニア権丈が選ぶ!2024年BEST温泉5選 全国

こんにちは!ニフティ温泉ライターの権丈です。2024年も残りわずか。皆さん、2024年はどのような一年だったでしょうか? 私の場合、2024年も素晴らしい温泉に沢山出会え、充実した一年を過ごせました!
今回は「泉質マニア権丈が選ぶ!2024年BEST温泉」と題し、私が2024年に入浴した中から、一切の忖度無しにランキング形式でBEST温泉を5施設セレクト。温泉の好みは人それぞれですが、ここではお湯そのものの良さ(泉質の良さ)を第一にセレクトしております。
今回は「泉質マニア権丈が選ぶ!2024年BEST温泉」と題し、私が2024年に入浴した中から、一切の忖度無しにランキング形式でBEST温泉を5施設セレクト。温泉の好みは人それぞれですが、ここではお湯そのものの良さ(泉質の良さ)を第一にセレクトしております。
BEST温泉選定の判断基準
良い温泉とは
そもそも“良い温泉”とはいったい何でしょう? これは人によって答えは様々であり、絶対的な正解はありません。私にとって良い温泉とは、地中から源泉が湧出した状況に極力近いお湯が提供されているお風呂です。
温泉の供給方式は大きく分けて循環式と源泉かけ流しがありますが、私的には源泉かけ流しの方がより望ましいです。なぜならば新鮮な温泉を私は好むからです。

湯の鶴温泉 きくの湯 / 熊本県水俣市
例えば生ビールや刺身は、時間の経過とともに味や風味が劣化。温泉も同様で、温泉通は少しでも鮮度の高いもの(地中からの源泉湧出時に極力近い状態)を求める傾向にあります。
また、「温泉は五感(視覚・嗅覚・味覚・触覚・聴覚)で楽しもう」とよく言われます。ほとんどの温泉には香りや味・肌触りなど少なからず個性があり、“全く同じ温泉は二つと無い”と言われるのはそのため。できるだけ源泉に手を加えない温泉は、五感で温泉の個性を楽しむことが可能です。
温泉施設は、お湯そのもの(泉質)こそが主役
温泉は、よく食の世界に例えられます。私にとって、料理の味は温泉の泉質と同様の意味。いくら素敵な佇まいでも美味しくないレストランには、時間とお金をかけてわざわざ行きません。温泉施設の主役は“お湯そのもの(泉質)”、だと私は考えております。

湯宿温泉 湯本館 / 群馬県みなかみ町
さらに細かく言えば、脱衣所などに掲示された温泉分析表の値よりも実際に湯船に注がれるお湯や湯船に溜まっているお湯の状態を、私の場合はより重要視します。というのも、温泉には経年変化があり、成分表通りの泉質の温泉が必ずしも湯船に入っているとは限らない場合があるからです。
温泉分析表の数値もチェックしますが、それ以上に今から入ろうとする温泉が実際にどのような泉質なのか・湯使いをされているかが、私の最重要チェックポイント。料理の味を楽しむことと同様で、自らの五感を駆使して温泉の個性を楽しむ。これが私にとっての温泉入浴最大の醍醐味であります。

妙見温泉 妙見石原荘 / 鹿児島県霧島市
以上の観点をもって、BEST温泉選定の判断基準とさせていただいております。
2024年BEST温泉5選
前置きが長くなりましたが、私が2024年に入浴した約100の温泉施設の中から、一切の忖度無しで選んだBEST温泉をランキング形式で5施設ご紹介します。
第5位:蟠渓温泉 ひかり温泉 / 北海道壮瞥町
道央地方に位置する蟠渓(ばんけい)温泉は、約140年の歴史を持つ道内屈指の古湯のひとつ。中でも「ひかり温泉」は昭和レトロな佇まいが魅力で、一部のコアな温泉ファンに絶大な人気を誇る穴場宿でした。しかし2018年に惜しまれつつも閉館しました。

再オープン後のひかり温泉。幹線道路沿いにある可愛い熊さんの看板が目印です。
空白期間はありましたが、その後改装工事を実施。2022年に日帰り入浴施設として再オープンし、現在に至ります。

男性用大浴場。微妙に温度差を付けた2つの浴槽が有ります。
温泉は旅館だった時と一切変わらず、加水・加温・消毒無しの源泉100%かけ流しで提供。泉質名は「単純温泉」。無色透明で一見アッサリしていますが、浴後は肌がしっとりと潤い、泉質の良さを実感。ほのかな甘い湯の香り(芒硝臭)にも癒されます。硫酸塩泉系統の保湿系美肌湯を気軽に楽しめる点が魅力でしょう。
※2024年5月訪問
第4位:寒の地獄温泉 寒の地獄旅館 / 大分県九重町
寒の地獄温泉は標高約1100m、九重(くじゅう)連山の麓に位置する秘湯の一軒宿です。夏季限定の冷泉入浴で知られ、古くから湯治場として栄えてきました。

寒の地獄旅館の外観
2023年には薪サウナが完成し、通年で冷泉利用が可能。最近はサウナ―にも注目される施設です。

足元湧出の冷泉浴場。源泉は毎分2トンを超える驚異的湧出量です。
泉質名は「単純硫黄冷鉱泉」。冷泉浴場は約14度の足元湧出温泉であり、別室の暖房室やサウナと温冷交代浴することによって、免疫力を高める効果が期待できます。筆者自身も愛用している温泉であり、自らの健康維持のために年一度は必ず入浴する温泉です。
※2024年6月訪問
寒の地獄温泉の詳細については、以下の施設レポートをご参照ください。
第3位:柚木慈生温泉 / 山口県山口市
柚木慈生(ゆのきじしょう)温泉は、島根県との県境近くにある山中の一軒宿。県庁所在地である山口市中心部からは車で1時間ほどかかりますが、日帰り入浴時間帯は多くの常連客や温泉ファンで賑わっています。

柚木慈生温泉の外観
最大の魅力は泉質の良さでしょう。温泉法基準値の8倍を超える遊離二酸化炭素(炭酸)を含み、体中がまるでシャンパンの様にアワアワな入浴体験が可能。正真正銘の天然炭酸泉を楽しめます。

湯の表面がブクブク泡立つ様は、朝一だけの貴重な光景
日帰り入浴も可能ですが、その真価を十全に味わうならば宿泊がおすすめ。大浴場の貸切利用・日帰りオープン時間前の入浴など宿泊者限定の特典があり、泉質にこだわる温泉ファンには見逃せないでしょう。
※2024年8月訪問
柚木慈生温泉の詳細については、以下の施設レポートをご参照ください。
第2位:四万温泉 中生館 / 群馬県中之条町
四万温泉は、古くから関東地方を代表する名湯のひとつ。「中生館」は四万温泉最奥に位置し、秘境感さえ漂う老舗宿です。近年モダンな雰囲気に改装され、一人泊を積極的に受け入れている点が特徴。賑やかさよりも静かに温泉を楽しみたい方にピッタリです。

中生館のエントランスホール
中生館では、混浴内湯・混浴露天風呂・女性専用内湯、そして期間限定(冬季閉鎖)の混浴露天風呂があり、すべての浴室が加水・加温・消毒無しの源泉100%かけ流しで提供されています。

期間限定の混浴露天風呂。湯船の底の岩盤から源泉が湧き出る足元湧出温泉です。
泉質名は「カルシウム・ナトリウム-硫酸塩温泉」。硫酸塩泉特有の血行促進効果と肌の保湿効果に優れた温泉で、見た目以上に濃厚な泉質。やや短めの入浴を心掛けた方が無難でしょう。
※2024年9月訪問
四万温泉 中生館の詳細については、以下の施設レポートをご参照ください。
第1位:豊富温泉 町営温泉入浴施設 ふれあいセンター / 北海道豊富町
豊富温泉は、日本最北にある温泉郷。温泉に石油成分を含有することで知られ、世界的にも大変希少な泉質。遠隔地ながらも全国から湯治・療養目的で多くの人々が訪れます。

町営温泉入浴施設 ふれあいセンターの外観
大きな特色が、温泉通が“アブラ臭”と呼ぶ石油の様な香りです。また油分が体全身をふんわりと包みこみ、浴後は驚くほどの肌の保湿&保温効果を実感。いわゆる三大美肌泉質(炭酸水素塩泉・硫酸塩泉・硫黄泉)とは全く異なる美肌効果を感じさせます。単に湯治療養だけでなく、美容を目指す方にも注目すべき存在でしょう。

湯治客用男性浴場。画像提供:豊富町役場商工観光課
町営温泉入浴施設「ふれあいセンター」では、貴重な天然オイルバスを気軽に利用することができ、豊富温泉に来たら外せない日帰り温泉施設。一般客用と湯治客用というタイプの異なる2つの浴室があり、1回の入浴料金で両方入浴可能な点も見逃せません。
※2024年5月訪問
豊富温泉 ふれあいセンターの詳細については、以下の施設レポートをご参照ください。
※当記事の内容は、筆者個人の意見・感想として書いております。
【2024年BEST温泉】他の温泉ライターのBESTはこちら!
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提供元:天然炭酸温泉 のもん湯【PR】
この記事は天然炭酸温泉 のもん湯のPRレポート記事です。
この記事を書いたライター
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- 権丈 俊宏
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良質の温泉を求め、全国を旅すること20数年。特技は、自らの五感を駆使したオリジナルの泉質分析。“温泉は数より質”がポリシー。一級建築士。
温泉マイスター,サウナ・スパ健康アドバイザー,一級建築士,ソニー・イメージング・プロ・サポート会員
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