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最終更新日:2025年01月22日

蒸し風呂とは?サウナとの違いや、体験できるおすすめ施設を解説 全国

「蒸し風呂」というお風呂があるのを知っていますか? じめじめと湿度が高く、暑さも伴って不快な状況を「蒸し風呂のよう」と例えることがありますが、この記事で紹介する「蒸し風呂」はむしろその逆。じんわりと温まりながら、体内の老廃物をスッキリ出せると評判の入浴法なのです。

日本古来の入浴法で、「風呂」の語源ともなったともいわれる蒸し風呂。今回は、蒸し風呂の入り方やサウナとの違いを解説するほか、北は北海道から南は九州まで、全国各地で蒸し風呂を楽しめる施設もあわせて紹介します!

蒸し風呂とは?

蒸し風呂とは?

まず、蒸し風呂についての基本を知りましょう。蒸し風呂とは何か、蒸し風呂の入り方と効果について説明します。

蒸し風呂ってどんなお風呂?

蒸し風呂とは、水蒸気が逃げない狭い部屋で蒸気を浴びる入浴法。その昔、仏教伝来とともにお湯に浸かる入浴法が日本に伝わるまでは、入浴というと蒸し風呂に入ることであったとされています。

古来の蒸し風呂は、洞窟や室(むろ)と呼ばれる狭い部屋に海藻を敷き詰め、その下で木材を燃やし水蒸気を充満させた中に人が入るもの。この入浴方法で、体を温めて汗を出し、体の汚れを落とすことができたそうです。この蒸し風呂の「室」が、「風呂」の語源になったといわれています。

部屋の形状や材質によって「石風呂」「岩風呂」「穴風呂」などと呼ばれるほか、「箱蒸し風呂」という箱型の1人用蒸し風呂もあります。

蒸し風呂の入り方

蒸し風呂では、専用の部屋に入って蒸気で体を温めて汗を出し、体の汚れをふやかして落とします。具体的な蒸し風呂の入り方は次の3ステップです。

1.蒸し風呂への入室前に、体の汗や汚れをかけ湯やシャワーで流す
2.蒸し風呂に入り、毛穴が十分に開いて汗が噴き出すまでじっくり温まる
3.しっかり汗が出たら、蒸し風呂から出て水風呂やかけ湯、シャワーで汗を流す

蒸し風呂の効果

蒸し風呂に入ることでもたらされる効果は、大きく分けて「デトックス」「美肌」「リラクゼーション」の3つ。それぞれの効果について、詳しく見ていきましょう。

■デトックス効果
蒸し風呂で浴びる高温の蒸気が皮膚の温度を上げ、毛穴を開きます。それによりじわじわと汗が出て、皮膚や毛穴にたまった汚れや細菌が流され、落としやすくなります。また、体が温まり血行が促進されることで、体内の老廃物も排出されやすくなります。

■美肌効果
蒸気で満たされた高湿度の空間で過ごすことで、肌にしっとりとしたうるおいがもたらされます。血行促進により、肌のターンオーバーを整える効果も期待できます。

■リラクゼーション効果
全身が蒸気に包まれ温められることで、肩や筋肉の凝りがほぐれやすくなります。リラックスすることは白血球の働きを妨げるホルモンの減少にもつながることから、免疫力の向上も期待できます。

蒸し風呂は、比較的長い時間入っていられることも魅力のひとつ。じっくりと体を温めることで、こうした効果がより高まることも期待できますね。

蒸し風呂の歴史

日本では古来、蒸し風呂が一般的であったことは前の項目でも紹介した通り。今から1400年ほど前に起きた壬申の乱では、後の天武天皇が「八瀬の釜風呂」と呼ばれる蒸し風呂で矢傷を癒したとの言い伝えがあります。しかし、実際いつごろから蒸し風呂が利用されていたのかというと、はっきりした記録は残されていません。

兵庫県の有馬温泉に建てられた豊臣秀吉の別荘「湯山御殿」には、蒸し風呂が設けられていたといわれています。江戸時代の庶民が利用した銭湯では、はじめのうちは浴槽に浸かって湯浴みする「湯屋」のほかに蒸し風呂の「風呂屋」が分かれていましたが、より多人数で利用できるように周囲を取り囲んだ浅い湯船に下半身だけを浸け、上半身は立ちのぼる蒸気を浴びる「戸棚風呂」が一般的になり、蒸し風呂と湯浴みの区別はなくなっていきました。

戸棚風呂はのちに、出入りの際に蒸気が逃げないよう浴槽と洗い場を分離した「柘榴(ざくろ)風呂」となり、さらに浴槽が深くなって、現代の浴室の形に変わっていきます。

蒸し風呂とサウナの違い

蒸し風呂とサウナの違い

 蒸し風呂のように高温の室内で汗を出し、それによる効用を得るという入浴法には、ほかにサウナも挙げられますね。蒸し風呂とサウナの違いはどんな点でしょうか。

一般的なフィンランド式のドライサウナは、電気や石油によるサウナストーブと、上に積んだサウナストーンの熱気で室内の温度を上げます。湿度が20~40℃と低めな反面、室温は80~100℃もの高温になるのが特徴。熱気浴とも呼ばれ、体への負担は大きめです。

一方、蒸し風呂は蒸気で室内を温めるので、湿度はほぼ100%の高さながらも室温は40~60℃程度で比較的マイルド。ドライサウナよりも息苦しさを感じにくく、体への負担も小さめなので、子どもや高齢者でも入りやすいとされています。

とはいえ、蒸し風呂でも体への負担がゼロというわけではないので、体調不良時や飲酒時、空腹時、食後すぐに入ることは避けましょう。入浴の前後には十分な水分を取り、発汗後はしっかり休息することも大切です。

蒸し風呂を体験できる施設8つ

蒸し風呂を体験できる施設8つ

ニフティ温泉おすすめの、蒸し風呂に入れる全国の施設をピックアップしました。天然温泉の蒸気を利用したり、立ったまま入るスタイルだったり、個性あふれる各地の蒸し風呂が揃っています。ぜひ訪れてみてください!

蒸し風呂1:オベリベリ温泉 水光園 / 北海道帯広市

出典:https://www.facebook.com/profile.php?id=100031341410138

北海道帯広市にある「オベリベリ温泉 水光園」は、JR帯広駅から2kmほどの場所にある温浴施設。創業100年超の伝統を誇り、テレビや雑誌などのメディアにも頻繁に紹介される、帯広市内でも人気の銭湯です。

モール泉100%の源泉風呂や開放感ある露天風呂、遠赤サウナ、電気風呂、ジェット風呂など多彩な湯船のひとつに、蒸し風呂もラインアップ。漢方やハーブ、トドマツなど季節と曜日によって変わる香りの中で、じっくりと汗を出すことができます。


蒸し風呂2:美楽温泉 SPA-HERBS(スパハーブス)/ 埼玉県さいたま市北区

「美楽温泉 SPA-HERBS(スパハーブス)」は、天然温泉から岩盤浴、リラクゼーション、食事処、フィットネスまで充実した施設が自慢の日帰り温浴施設。「ニフティ温泉年間ランキング」で2020年以来4年連続の全国総合 第1位に輝く、大人気のスポットです。JR土呂駅から徒歩約9分の場所にあり、JR大宮駅からシャトルバスでもアクセスできます。

空間デザイナーによる優雅な植栽がリゾート感たっぷりな露天風呂エリアには、天然温泉のお風呂やつぼ湯、寝ころび湯と並んで、蒸し風呂の「源泉洞窟風呂」があります。天然温泉の源泉から上がる蒸気がそのまま利用されていて、「ととのえる」「他にはないくらいゆっくりリラックスできる」と評判です。

自分のおすすめは露天風呂の奥にある洞窟風呂です!蒸し風呂なので入った瞬間はむわっと感じましたがお湯は36℃くらいでぬるいのでそのギャップでいつまでも入っていられました!

しょう様さんの口コミ
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蒸し風呂3:富士眺望の湯 ゆらり / 山梨県南都留郡鳴沢村

「富士眺望の湯 ゆらり」は、富士山の絶景と天然温泉を同時に楽しめる日帰り温泉施設。中央自動車道 河口湖IC、東富士五湖道路 富士吉田ICのどちらからも10分ほどの場所にあり、予約すれば富士急行線 河口湖駅からの無料送迎バスも利用できます。

雄大な富士山の姿を望める露天風呂と内風呂をはじめ、湯船は全部で16種類。そのなかには、40~50℃の低温サウナを楽しめる蒸し風呂があります。室内はロマンチックなカラーライティングで彩られ、ヒーリング効果も期待できそう。たっぷり汗を出したあとは、水温16度の水風呂「霊峰湧水風呂」でクールダウンできます。

塩釜蒸し風呂(低温サウナ)や洞窟風呂もぬるめ(37℃)でなかなかよかった。

湘南うっしいさんの口コミ
「富士眺望の湯 ゆらり」のお得なクーポン

蒸し風呂4:田辺温熱保養所 / 岐阜県大垣市

出典:http://tanabeonnetsu.com/

「田辺温熱保養所」は、JR大垣駅から車で10分ほどの場所にある温浴施設。江戸時代の大垣藩医考案の入浴法をもとに築かれた蒸気風呂を体験できる、事前予約制の施設です。

高さ3mの高野槙の樽の中に立ち、全身に蒸気を浴びるという入浴スタイルが特徴的。樽の中に充満する蒸気は、日本百名山のひとつで「薬草の宝庫」と呼ばれる伊吹山麓で採取された薬草と自家製無農薬栽培の貴重な薬草10数種類を調合し、水の都・大垣の天然水で煮立てたものです。暑くなったら出て休憩し、ほてりが冷めてきたらまた樽に入るサイクルを繰り返して全身を温めます。

横になって体の不調がある場所に薬草の蒸気を集中的にあてる「薬草床蒸し」、女性限定の「よもぎ蒸し」やリンパマッサージのオプションも用意されています。タオルや館内着、飲食のサービスはないので、持参して楽しみましょう。


蒸し風呂5:旅館あづまや / 和歌山県田辺市

本宮町の湯の峰温泉にある「旅館あづまや」は、江戸時代から続く老舗旅館。JR新宮駅から路線バスで約1時間10分、JR紀伊田辺駅からは約1時間40分の道のりです。

宿泊者のみが利用可能な温泉は、湯屋のすぐ脇にある自家源泉からこんこんと湧き出す新鮮さが自慢。湧きたては90℃あるという源泉の高温の蒸気は「温泉むしぶろ」としても利用され、直接吸い込めばのどの痛みなどに効果があるといわれています。

源泉の蒸気をそのまま蒸し風呂として楽しめるのは日本でも数軒だけだそう。稀少な入浴体験ができる施設です。

個人的にはむし風呂が気に入っています。むし風呂内に充満する湯気と硫黄の香りが最高です。

アッキーさんの口コミ


蒸し風呂6:ここから / 広島県福山市

ここから

瀬戸内海国立公園内の景勝地、鞆の浦。その沖合に浮かぶ仙酔島にある「ここから」は、大人専用の宿泊施設です。無人島の自然に包まれながら、心と体をリセットできる「人生感が変わる宿」です。

ここで楽しめるのは、心身を整えるデトックス洞窟蒸し風呂「江戸風呂」。松の薪をしっかりと焚き上げた余熱で、汗とともに体にたまったものを出し切れる蒸し風呂です。海藻・蓬(よもぎ)・ビワの3種類があり、専用着を身に着けて入るスタイル。日帰り入浴も可能ですが、宿泊と同様、利用は中学生以上の大人限定です。

江戸風呂は湯浴み着(といっても、Tシャツに短パンですが)を着ての混浴だったのですが、そもそも江戸風呂というのは、洞窟形式の蒸し風呂(しかも中は暗い)なので、男女一緒に楽しめるのはいいなと思いました。夫婦や彼女彼氏という関係でなくても一緒に楽しめると思います。

ぴいすけさんの口コミ


蒸し風呂7:かねいし旅館 / 熊本県阿蘇郡小国町


出典:https://ryokan-kaneishi.com/

「かねいし旅館」は、大分県との県境近くに位置する杖立温泉にある温泉宿泊施設。九州自動車道 日田ICから約30分、JR日田駅からはタクシーや路線バスで約30~40分の道のりです。

源泉かけ流しの天然温泉に加えて、下にためた温泉の温熱により入浴する「古代伝統 むし風呂」を楽しめます。杖立温泉特有という入浴方法で、温泉に浸かるのと同様の効果に加え、美容・痩身にも最適と評判。泉質はナトリウム塩化物泉で、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩などへの効果のほか、美肌作用も期待できます。

蒸し風呂は四つん這いになって入る穴蔵型ではなく、歩いて入ることが出来るサウナタイプなので蒸し風呂に慣れていない方にも利用しやすいと思います。

ごんごんさんの口コミ


蒸し風呂8:たけの湯温泉館 ゆけむり茶屋(旧桜尾山荘)/熊本県阿蘇郡小国町


出典:https://kumamoto.guide/spots/detail/1866

「たけの湯温泉館 ゆけむり茶屋」は、わいた温泉郷内の「岳の湯」にある日帰り天然温泉です。JR阿蘇駅から車で約50分、黒川温泉からは20分ほどの場所にあります。

泉質はとろっとした単純温泉で、源泉かけ流しのお風呂のほかに、足元から立ちのぼる温泉蒸気を利用した蒸し風呂があります。すぐ隣には水風呂が用意され、クールダウン環境も万全。

敷地内にはレストランが併設されており、地熱を利用した蒸し料理や、地元野菜を使ったメニューを味わえます。

併設されている低温のミストサウナはなかなか。汗が噴出しすっきりする。

放浪人さんの口コミ

蒸し風呂でいつもと違う入浴体験を味わいましょう

蒸し風呂でいつもと違う入浴体験を味わいましょう

比較的低温で入りやすく、ゆっくりと温まれるのが魅力の蒸し風呂は、心身のリフレッシュにも最適です。日本人が古来から親しんできた蒸し風呂で、お湯に浸かるお風呂やサウナとはまた違う入浴体験を満喫してくださいね!

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この記事を書いたライター
タツエダコ
タツエダコ

関東在住ライター。万年コリコリの首と肩をほぐしてくれる温泉でのひととき(と、その後の一杯)を楽しみに、日々を過ごしています。真冬の寒い夜に、露天風呂で長湯するのが好きです。

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