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作成日:2024年09月20日

半身浴の適切な時間・温度を解説!汗が出ない時はどうする? 全国

半身浴は、日常生活の中で手軽に取り組める健康法のひとつ。
適切な温度や時間で実践することにより、冷えやストレスの緩和、さらにはダイエット効果まで期待できます。

「半身浴のやり方や効果を知りたい」
「効率的に痩せる半身浴の方法は?」
「半身浴をしても汗が出ないときはどうしたらいい?」
などの疑問に対して、本記事では半身浴の基本的な効果・メリット、正しいやり方や注意点まで詳しく解説していきます。

半身浴とは?

半身浴とは?

入浴方法

半身浴は、みぞおちから下のみを湯船に浸けて行う入浴法です。
 
具体的には、浴槽に座り、みぞおちまで体をお湯に浸けます。この際、胸や肩はお湯につけず、腕も浴槽の外に出しておくのがポイントです。お湯の温度は、ややぬるめに設定し、心地よい温度でリラックスできるようにしましょう。
 

効果

半身浴の大きな効果のひとつは、体の芯から温める「温熱作用」にあります。
 
シャワーでは体の表面しか温まらないのに対し、半身浴ではぬるめのお湯にじっくり浸かることで、血液の循環が促進され体全体が温まります。時間をかけて芯から温められることで、冷えやストレスの緩和が期待できます。
 
また、半身浴では「静水圧作用」も得られます。これは、体にかかる水の圧力で、血液やリンパ液の流れをよくするもの。半身浴は全身浴と比べて水圧がかかる面積が少ないため、心臓への負担が軽減されるメリットもあります。

半身浴と全身浴の違い

半身浴と全身浴の違い
半身浴の概要を理解したところで、全身浴との違いについて疑問を持つ人もいるでしょう。ここでは、全身浴と半身浴のそれぞれの特徴、メリット・デメリットについて紹介します。

全身浴の特徴

全身浴の特徴
全身浴は肩までお湯に浸かる入浴法です。

全身浴のメリット
  • 短時間で温まる
  • 短時間で疲労感を軽減する
  • リラックス効果
  • 安眠を促す
 
半身浴にくらべ広範囲に湯に浸かることで、体全体を短時間で温めることが特徴。
これにより血管が拡張し血流量が増加します。血液の大切な役割のひとつは、細胞に栄養や酸素を届け、疲労物質を排出すること。疲労物質が効率的に排出され、疲労回復が期待できます。さらに、体温が一時的に上昇し、入浴後に体温が下がることで、自然な眠りへと導かれます。

 入浴の効果のひとつ「浮力作用」は、水の浮力によって体が通常の10分の1ほど軽くなり、関節や筋肉の負担が軽減されるというもの。体全体の緊張がほぐれることで、リラックス効果も期待できます。


全身浴のデメリット
  • 心臓への負担に注意が必要
  • のぼせやすい
 
全身浴は短時間での入浴には適していますが、長時間浸かる場合は注意が必要です。
水圧が全身に及ぶため心臓に負担がかかりやすく、熱いお湯に浸かることで脳まで温まってのぼせやすくなります。急激な温度変化により血圧が大きく変動し、場合によっては失神や不整脈を引き起こす可能性があるため、体調をみながら無理のない範囲で上手に利用しましょう。
 

半身浴の特徴

半身浴の特徴

半身浴は、みぞおちから下をお湯に浸ける入浴法です。

半身浴のメリット
  • 身体への負担が少なく、長時間の入浴に適している
  • リラックス効果
  • 下半身の冷えやむくみに効果的
  • 持続的な温浴効果が期待できる
 
半身浴は、全身浴に比べてお湯に浸かる面積が少ないため、水圧が小さく、身体への負担が軽い入浴法。
特に心臓や肺に疾患がある人や高血圧の人にとっては、全身浴よりも長時間の入浴が可能なため体への負担が少ないでしょう。さらに、下半身の冷えやむくみに悩む人にとっては効果的で、水圧がポンプの役割を果たし、むくみを軽減する効果が期待できます。
 
また、低めの温度でじっくりとお湯に浸かることで、全身がゆっくりと温まります。温まった血液が体内を循環し、持続的な温浴効果が得られるでしょう。副交感神経が優位になりリラックス効果が高まることで、免疫力の向上や自律神経のバランスを整える効果も期待できます。
 

半身浴のデメリット
  • 温まるのに時間がかかる
  • 寒い季節には上半身が冷えやすい
 
半身浴は、全身浴に比べて温まるまでに時間がかかります。
また、みぞおちから上はお湯に浸かっていないため、特に寒い季節には上半身が冷えやすいというデメリットも。上半身を冷やさない工夫としてタオルを肩にかけることや、浴室内の温度を適切に保つことがおすすめです。


全身浴と半身浴のどっちがいいの?

全身浴と半身浴のどっちがいいの?
全身浴と半身浴のどちらを選ぶべきか迷いますよね。
それぞれにメリットとデメリットがあるため、目的に応じた入浴法を選ぶことがポイントです。
 
全身浴がおすすめの人
  • 短時間で温まりたい人
  • 疲労感を早く軽減したい人
  • 肩こりや頭痛に悩んでいる人
 
半身浴がおすすめの人
  • 長時間リラックスしたい人
  • 身体への負担を減らしたい人
  • 冷えやむくみを改善したい人
 
どちらの入浴法にも、体を温める「温熱作用」、水圧をかけ血液やリンパの流れを促す効果が期待できる「静水圧作用」、水の中で体重が軽くなり体全体の緊張をほぐす効果も期待できる「浮力作用」が働きます。

タイミングを工夫することで、安眠効果を得られることも。ご自身の体調や目的に合わせて、最適な入浴法を選んでみてくださいね。

半身浴の効果

 半身浴の効果・メリット
半身浴の基本的なイメージは理解していただけたかと思います。
次に、具体的にどのような効果があるのか、さらに掘り下げて解説します。

デトックス効果

デトックス効果とは、体内に蓄積された余分な水分や有害物質を排出する作用のこと。
 
半身浴で長時間ゆっくりと湯船に浸かることで、血液が全身を巡り、体の芯から温まります。これにより、全身浴よりもたっぷりと汗をかき、汗とともに老廃物が排出されやすくなります。さらに、温熱効果と水圧効果によって腎臓への血流が増加し、尿の排出量も増えます。こうして、半身浴によって老廃物は汗や尿を通じて効率的に排出されるのです。

免疫機能の向上

免疫機能は「生体防御機能」とも呼ばれ、体内に侵入した異物から体を守る仕組みです。

免疫力を高めるためには、血液の巡りが重要な役割を果たします。血液にはウイルスや細菌と戦う「免疫細胞」が含まれており、血液が全身を巡ることで、異物に素早く対応できるようになります。免疫細胞が最も効果的に働くのは、体温が約36.5℃のとき。体温が1℃上昇すると免疫力は最大で5~6倍向上し、逆に1℃低下すると約30%も低下すると言われています。

半身浴を行うことで血流が増加し、体温が上昇すると、血液中の免疫細胞が活性化。免疫機能が向上することで、風邪をひきにくくなったり、病気になりにくくなったりといった効果が期待できます。

参考:低体温だと免疫力が低下するってホント? | コラム | 日本橋室町三井タワー ミッドタウンクリニック

内臓の働きが良くなる

半身浴を行うと体が温まり、血液が内臓を含む全身にしっかりと行き渡ります。
内臓に十分な血液が供給されると、その働きが活発に。

また、ぬるま湯に浸かることで副交感神経が優位になります。副交感神経は、自律神経の一部。自律神経は内臓の働きを自動的に調整し、例えば、副交感神経を優位にすることで、消化器官を刺激して食べ物の消化や不要物の排泄を促進します。

参考:入浴の医学 神経内科通信 / 酒井病院

美肌効果

体が温まると、血液やリンパ液の流れが改善され、細胞に栄養や酸素がしっかりと供給されます。心臓から送り出された血液は、栄養や酸素を細胞に運び、細胞は老廃物を静脈血やリンパ液に引き渡します。このように、血液やリンパ液の巡りが良くなることは、肌の細胞を健やかに保つために欠かせません。
 
また、肌の色は、メラニン色素や血液の色などから構成されています。酸素をたくさん含んだ血液は鮮やかな赤色をしており、血行が良いと肌も明るく健康的に見えます。一方、酸素が少ない血液はやや黒みを帯びた紫色になるため、血液の巡りが悪いとくすみの原因に。
 
さらに、半身浴によって体温が上がると、汗とともに毛穴に詰まった余分な皮脂や老廃物が排出されやすくなります。余分な皮脂や角質が取り除かれることで、ニキビや黒ずみなどの肌トラブルを防ぐ効果が期待できます。

参考:医学的にお風呂が体にいい理由 | うるおいライフ

むくみ改善

半身浴には、静水圧作用によって老廃物を含んだ血流やリンパ液が下半身から心臓に押し戻され、足のむくみを改善する効果が期待できます。
 
通常、脚にたまった血液やリンパ液は、歩いたり走ったりといった筋肉の動きによって心臓に戻されます。しかし、老廃物は重力によって下半身にたまりやすく、特に女性は脚の筋肉量が少ないため、座りっぱなしや立ちっぱなしの状態では脚のむくみが蓄積しやすい状態に。
 
みぞおちから下にかかる水圧が、下半身にたまった血液やリンパ液をポンプのように押し上げ、心臓へと戻してくれ、むくみを解消するサポートをしてくれます。

 参考:医学的にお風呂が体にいい理由 | うるおいライフ

リラックス効果

半身浴には、心身をリラックスさせ、ストレスを和らげる効果があります。

半身浴の湯温はややぬるめの設定。ぬるま湯に浸かることで副交感神経が優位になり、心身がリラックス状態に導かれます。さらに、浮力によって筋肉や関節にかかる負担が通常の約10分の1に軽減されるため、体全体の無駄な力が自然と抜けていきます。

睡眠の質向上

入浴には、寝つきをよくし、睡眠の質を向上させる効果があります。

体温が下がると自然に眠気が促されることが知られています。入浴によって体温が一時的に上昇し、その後徐々に下がるため、入眠しやすい状態が作られます。このため、入浴は就寝の数時間前に行うのが効果的。また、半身浴によって副交感神経が優位になることで、心身がリラックスし、より深い眠りに入りやすくなります。睡眠の質が向上すると、翌朝の目覚めもスッキリと感じられるでしょう。
 
ただし、入浴を早い時間に済ませてしまうと、この体温の変化による効果を得にくくなるため、タイミングが重要です。

ダイエット効果

半身浴は、ダイエット効果も期待できます。
 
例えば、ある研究では「半身浴によって安静時のエネルギー消費量が増加し、1日あたり約200kcalの消費増加が見られた」というデータが報告されています。これは、血行が促進されることで基礎代謝が高まり、体がより多くのエネルギーを消費するようになるためと考えられています。
 
基礎代謝とは、安静時に体が消費するエネルギーのことです。基礎代謝が高まると、日常生活の中で消費されるカロリーが増え、ダイエット効果が期待できます。なお、200kcalとは、約30分のジョギングや1時間のウォーキングに相当します。より効果的なダイエットを目指すなら、半身浴に加えて全身浴やシャワーを組み合わせる方法も有効です。これらを組み合わせることで、体の温まり方やリラックス効果がさらに高まり、ダイエット効果をより実感できるでしょう。

参考:日温気物医誌第70巻3号2007年5月 半身浴 による生理変化

半身浴の正しいやり方

 
半身浴の正しいやり方
では、いよいよ半身浴の正しいやり方を紹介します。

温度設定のポイント

まず、半身浴で最も重要なのはお湯の温度設定です。お湯の温度は、標準的な体温である約36.5℃より少し高めの38~40℃を目安にしましょう。このくらいの湯温は、リラックス効果を高めるのに最適です。

冬場は外気温が低く、お湯が冷めやすくなるため、湯温を41℃まで上げても問題ありません。ただし、半身浴は20分以上の長時間浸かることが一般的なので、熱すぎるお湯は避けましょう。熱すぎると、逆に体に負担がかかり、リラックス効果が減少することがあります。

理想的な温度は、長時間快適に浸かっていられる温度。適切な範囲で自分に合った温度を見つけることが、半身浴をより効果的に楽しむポイントです。

半身浴のお湯の量はみぞおちの位置まで

半身浴で最も重要なポイントのひとつは、適切なお湯の量。
みぞおちまで浸かる量ならば、心臓への負担を軽減できます。以下の点に注意して半身浴を行いましょう。
 
お湯の量はみぞおちまで浸る程度
半身浴では、心臓への負担を減らすために、心臓の位置より下のみぞおちまで浸かるようにします。

湯量は浴槽の半分程度が目安
浴槽に入ると体積分で湯面が上昇するため、湯量は浴槽の半分程度が適切です。もし全身浴をする家族がいて湯量を変えられない場合は、浮かない浴槽専用チェアを利用し、腰かけることで調整するとよいでしょう。

上半身はお湯につけない
半身浴では、上半身を濡らさないことが基本です。みぞおちから上の胸や肩、さらには両腕も浴槽から出しておきます。また、湯船に入る前に髪や上半身を洗うと、濡れた肌から体温が奪われてしまうため、避けましょう。

姿勢を保つための工夫
浴槽のサイズによっては、姿勢が崩れやすくなることがあります。その場合は、椅子を利用するなどして、楽な姿勢を保つ工夫をするとよいでしょう。


浴室温度を26~28℃に保つ

半身浴を成功させるためには、お湯の温度だけでなく、浴室全体の温度設定も非常に重要です。
理想的な浴室温度は26~28℃に保つと良いでしょう。

冬場は浴室が冷えてしまうと、体が十分に温まらず、リラックス効果が減少してしまいます。入浴前に浴室内をあらかじめ温めておくことが大切。浴室暖房機を使用するほか、浴槽からの蒸気や熱めのシャワーを使って浴室全体を温めるのも効果的です。
 
また、半身浴中は上半身が冷えないように、乾いたタオルを肩にかけるなどの工夫もおすすめ。全身が心地よく温まることで、半身浴の効果を最大限に引き出すことができますよ。


入浴時間は20~30分が目安

半身浴の入浴時間は20~30分を目安にしましょう。
全身浴に比べ、半身浴は体全体が温まるまでに少し時間がかかりますが、徐々に汗が出始めます。

初心者であれば、まず短い時間から始め、無理なく行うことが大切です。慣れてきたら、徐々に入浴時間を延ばしていくと良いでしょう。入浴時間は長ければよいというわけではありません。半身浴は全身浴に比べ心臓への負担が少ないものの、長時間の入浴はかえって湯疲れや乾燥を引き起こす原因になることがあります。

お湯に浸かっているにもかかわらず、皮膚が乾燥することに疑問を感じるかもしれませんが、これは長湯や熱い湯が皮膚を守る皮脂膜を溶かし、肌表面にある角層内の保湿成分が流出してしまうためです。
 
健康や美肌を保つためにも、適切な入浴時間を守り、心地よい半身浴を楽しみましょう。


適度に水分補給をする

半身浴を効果的に楽しむために、適度な水分補給をしましょう。入浴で失われる水分を補うことで、より安全に入浴を行うことができます。

水分補給を怠ると、血液量の減少によって血圧が低下するリスクがあるため、注意が必要です。入浴の約15分前に、コップ1杯の水を少量ずつ飲んでおきましょう。また、入浴中にも水分補給ができるよう、飲み物を手元に用意しておくことをおすすめします。ミネラルウォーターなど、ミネラル分が補給できる飲み物を選ぶと、汗とともに失われたミネラルを効率よく補うことができます。


汗をかきやすくするための工夫

半身浴で効果的に汗をかくためには、いくつかの工夫が必要です。

まず、半身浴では上半身、特にみぞおちより上の部分は濡らさないようにしましょう。かけ湯も下半身だけにとどめることがポイント。湯船に入っていない部分を濡らしてしまうと、体表面の水分が蒸発するときに体温を奪荒れるため、結果として汗をかきにくくなります。
 
さらに、お風呂のふたを半分閉めてサウナ効果を高めると、汗をかきやすくなりますよ。


体調に注意

半身浴は体への負担が比較的少ない入浴法ですが、体調には十分注意しながら行いましょう。

温度や入浴時間はあくまで目安です。個人の体力や体調によって適切な時間は異なるため、体調に不調を感じたりした場合は、すぐに休憩をとりましょう。また、空腹時やアルコール摂取後の入浴は避けてください。空腹時は脱水や低血糖を引き起こしやすくなり、アルコール摂取後はアルコールの吸収が促進され、酔いが回ったり心臓への負担が増したりするリスクがあります。

半身浴を安全かつ快適に楽しむために、これらの点に気をつけましょう。

半身浴をする際の注意点

 半身浴をする際の注意点
半身浴を安全に行うための注意点をいくつか紹介します。

水分補給を忘れない

半身浴を行う際には、こまめな水分補給を忘れないようにしましょう。
 
入浴中に気をつけたいのは、脱水症状です。体内の水分が減ると、血液中の水分も減り、血液が濃くなって血管が詰まりやすくなります。これが悪化すると、脳卒中や心筋梗塞のリスクを起こしやすくなるのです。
 
入浴前後にはコップ1杯の水を飲むことを心がけましょう。
一度に大量の水を飲むと血圧が急に上昇する可能性があるため、入浴の15分ほど前から少しずつ水分を摂取すると効果的です。また、温まった体を冷やさないよう、常温の水や白湯を選ぶと良いでしょう。

水分補給をしっかり行い、安全に半身浴を楽しんでくださいね。

参考:Q5 なぜ、水分の補給をするの?|日本健康開発財団

アルコールを避ける

飲酒後の半身浴は、血圧の大幅な低下によってめまいや失神を引き起こす危険があるため、避けましょう。

アルコールを摂取すると、体内の毛細血管が拡がり、血液の流れが緩やかになって血圧が下がります。これは、水道のホースを広げると水の勢いが弱くなるのと同じです。この状態で半身浴を行うと、アルコールによってすでに低下していた血圧がさらに下がり、脳に十分な血液が供給されなくなり、めまいや失神を引き起こすリスクが高まります。

さらに、アルコールには利尿作用があり、体から水分が排出されやすくなります。飲酒後に入浴して汗をかくと、体内の水分がさらに失われ、脱水症状を引き起こす可能性も。加えて、飲酒の翌朝の入浴も注意が必要です。飲酒後でなくとも、朝は血液が濃くなりやすいため、入浴前にしっかりと水分を摂取することを心がけましょう。

参考:お酒とうまく付き合おうきんちゅう健康Life | 近畿中央病院

食後や寝る直前を避ける

半身浴を行う際には、タイミングにも注意が必要です。特に、食後や寝る直前の入浴は避けることをおすすめします。
 
食後は血液が消化器官に集中しており、消化活動をサポートしています。そのため、食後すぐに半身浴を行うと、血液が全身に分散されてしまい、消化の働きが妨げられてしまうのです。
また、水圧が消化器官を圧迫し、胃腸に負担をかけてしまうことも。消化不良を防ぐためにも、食後は1時間程度空けてから入浴するようにしましょう。
 
さらに、入浴後の体温が一時的に上昇した状態では、寝つきが悪くなる可能性があります。入浴は就寝の2〜3時間前に済ませ、体温が自然に下がるタイミングでベッドに入ると良いでしょう。

長時間の入浴を避ける

半身浴は20〜30分程度を目安にし、長時間の入浴は避けましょう。
 
半身浴は、みぞおちから下だけをお湯に浸けるため、全身浴に比べて体への負担が少ないのは事実です。しかし、半身浴でも心臓は全身に血液を送り出しており、長時間の入浴は心臓に負担をかける可能性があります。
 
また、長時間の入浴は肌の乾燥を引き起こすこともあるため、適度な時間で半身浴を楽しむことが大切です。

入浴中のスマートフォン使用を控える

半身浴中は、スマートフォンの使用を控えることをおすすめします。
 
スマートフォンを使用していると、リラックスしているように感じるかもしれませんが、実際には交感神経が優位になり、リラックス効果が減少してしまいます。また、スマートフォンに集中することで、つい長時間の入浴になってしまうことも。
 
より効果的にリラックスするためには、読書をする、音楽を聴く、照明を暗くしてアロマの香りを楽しむなど、副交感神経を優位にする行動がより効果的。スマートフォンを手放し、心身ともにリラックスできる環境を整えて、半身浴を楽しみましょう。
 

脱衣所や浴室を事前に温めておく

半身浴を安全に楽しむために、脱衣所や浴室を事前に温めておきましょう。
 
入浴中の事故の一因として、「ヒートショック」があります。ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が大きく変動することで、これを防ぐために、脱衣所をヒーターなどで温めておくことが大切です。

また、浴室内も、熱いシャワーをかけたり、湯船からの蒸気で満たしたりすることで、温めることができます。さらに、浴槽に入る際には、足先からかけ湯をして体を慣らすと良いでしょう。こうした工夫により、入浴前後の温度差が和らぎ、事故のリスクを低減できます。
 
ご家族と同居している場合は、できるだけ家族がいる時間帯に入浴することがおすすめです。万が一体調に異変が生じた場合でも、すぐに気づいてもらえるため、安心して入浴を楽しむことができるでしょう。

参考:冬、安全にお風呂を楽しむ「ヒートショック予防」|長野県後期高齢者医療広域連合

半身浴をしても汗が出ない?これが原因かも!

 
半身浴をしても汗が出ない?これが原因かも!
「半身浴をしても汗が出ない」とお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。ここでは、汗をかかない理由と、どうすれば汗をかけるようになるのかを解説します。

水分不足

 体内の水分量が不足すると、汗を分泌する汗腺の機能が低下し、汗をかきにくくなります。入浴の前後はもちろん、日常的にも水やノンカフェインのお茶などでこまめに水分を補給することが大切です。

カフェインやアルコールの過剰摂取も水分不足を招きます。コーヒーや酒などの飲料には利尿作用があり、体内の水分が不足しやすくなるため、これらを摂取する際は、通常よりも多めに水分を摂るよう心がけましょう。

新陳代謝や体温調節機能の低下

運動不足や不規則な生活習慣が続くと、新陳代謝が低下し、汗をかきにくくなります。また、体温調節機能が生活習慣の乱れや加齢によって低下することも。
 
糖質・脂質・たんぱく質を適切に摂りつつ、ビタミンやミネラルを豊富に含むバランスの良い食事を心がけましょう。定期的な運動や良質な睡眠を取り入れることで、新陳代謝や体温調節機能を高めていくことも大切です。

ストレスや自律神経の乱れ

ストレスや疲労がたまると、自律神経のバランスが乱れ、汗腺の働きが鈍くなることがあります。自律神経が整っている状態でこそ、汗が正常に分泌されるのです。
 
自律神経を整えるためには、ストレスにさらされている時間を減らし、意図的にリラックスする時間を持つことが重要です。たとえば、深呼吸や軽いストレッチ、アロマオイルを使ったリラックス法を取り入れるのもおすすめです。

自律神経のバランスが整うと、汗腺の機能も改善されるでしょう。

適切な温度と入浴時間の見直し

熱すぎるお湯や長時間の入浴は、体を疲れさせるだけでなく、汗腺の働きを鈍らせる可能性があります。
 
すでに紹介したように、半身浴の適切な温度は38~40℃で、入浴時間は20分程度が目安。
入浴法により適切な温度や時間は異なるもの。

適切な温度と時間を見直して、快適な半身浴を楽しみましょう。

半身浴をつづけて心身ともに健康な毎日を!

半身浴に関する疑問は解消されましたでしょうか?
 
健康は、日々の生活習慣の積み重ねから生まれます。適切な湯温や入浴時間を守り、無理のない範囲で半身浴を続けることが大切です。

自分に合ったペースで半身浴を取り入れて、心身ともに健康な毎日を送りましょう!

#半身浴
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この記事を書いたライター
とも
とも

美と健康に関する情報を発信するフリーライター。 原稿で煮詰まったときは、近所の個室サウナに籠ります。 運動不足解消のため「旅行は修行」と心得、1日2万〜4万歩の距離を歩く健脚です。道中、足湯のありがたみを痛感!

サウナ・スパ健康アドバイザー,正看護師,コスメコンシェルジュ,ボディエステティシャン,フェイシャルエステティシャン

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