吉松温泉郷「鶴丸温泉」日帰りレビュー!温泉マニア垂涎の極上モール温泉を堪能【鹿児島】 鹿児島

吉松温泉郷(鹿児島県湧水町)は、鹿児島県北部の宮崎県境にある小さな温泉郷。温泉街は持たないものの、日帰り入浴施設や宿泊施設が点在しています。中でも「鶴丸温泉」は、この地を代表する温泉宿のひとつ。自家源泉のモール温泉をかけ流しで提供しています。
鶴丸温泉は宿泊も可能ですが、安価で入浴可能な日帰り入浴施設としても常連客や温泉マニアに人気。また、クチコミもお湯の評価が非常に高い施設です。今回は筆者自ら日帰り入浴し、自慢の温泉を中心に詳細レビューします!
鶴丸温泉は宿泊も可能ですが、安価で入浴可能な日帰り入浴施設としても常連客や温泉マニアに人気。また、クチコミもお湯の評価が非常に高い施設です。今回は筆者自ら日帰り入浴し、自慢の温泉を中心に詳細レビューします!
吉松温泉郷、そして鶴丸温泉とは

濃厚なモール温泉として知られる「吉松温泉郷」
吉松温泉郷は、隣接する京町温泉(宮崎県えびの市)とあわせて日本屈指のモール温泉(モール泉)※の密集地帯。モール温泉と言えば、日本には北海道の十勝川温泉やその周辺にしかないとかつて言われていましたが、その後の研究で日本各地に点在していることが分かっています。
※モール温泉とは、簡単に言えば植物性の有機物を含む温泉のこと
※吉松温泉郷にはモール温泉でない無色透明の単純温泉も有ります。
余談ですが、関東平野で多くみられる通称“黒湯”も、モール温泉の一種とされています。

鶴丸温泉の露天風呂。湯の花が多いために濾した後にかけ流しで提供
少々話がそれましたが、「鶴丸温泉」は吉松温泉郷を代表する温泉施設のひとつ。アメリカンコーヒーの様な黒褐色の色と“モール臭”と呼ばれる特有の湯の香りが特徴です。筆者は全国各地のモール温泉を巡ってきましたが、その中でも特にモール温泉の特徴や魅力が分かり易く明確に感じられる施設だと思っております。

玄関に掲示された九州温泉道のポスター
また鶴丸温泉は、九州7県の厳選した温泉施設を巡るスタンプラリー「九州温泉道」(九州八十八湯めぐり)の選定施設。九州温泉道発足時から一貫して選ばれ続けている名湯であり、温泉のプロにも認められる極上温泉です。

鶴丸温泉の外観
鶴丸温泉は、幹線道路(国道268号線)から少し脇に入った場所にあります。周辺は田園地帯で、のどかな雰囲気に包まれています。

筆者訪問時は、猫も玄関前でのんびりと昼寝していました(笑)
また施設の目の前には、JR吉都線の鶴丸駅があります。公共交通機関でもアクセス可能な点も注目すべき点でしょう。

JR鶴丸駅。画像提供:鶴丸温泉
車でのアクセスの場合、施設の目の前に駐車できますが、満車の場合は施設隣に広大な駐車場があるので、そちらに駐車しましょう。

鶴丸温泉の駐車場
極上モール温泉!その全貌を徹底紹介
それでは、鶴丸温泉の浴室を徹底紹介しますね!
※筆者は男性ですので以下の画像は男性浴場になりますが、女性浴場も同様の造りです。
内湯
内湯は、楕円形の浴槽が2つ、そしてカランとシャワーが有ります。石鹸やシャンプーは常備されていないので持参しましょう。なお、ドライヤーは脱衣室を出た奥にある洗面台に設置されています。

男性浴室の内湯全景
鶴丸温泉では自家源泉を所有し、泉質名は「ナトリウム-炭酸水素塩温泉」。源泉温度が60度を超すため、内湯では加水してかけ流されています。しかし、加水しても十分濃厚な泉質。重曹泉ならではのツルツルした柔らかな肌触りと、ヒノキの様な植物性のアロマ(モール臭)に癒されます。加水によりお湯の色が若干薄まり、まるで紅茶の様な色合いも実に綺麗! また、BGMにジャズ音楽が流れ、泉質の良さと相まって癒されます。
加水はセルフで調整可能ですが、温くしすぎないように他の入浴客に断ってから加水するようにしましょう。

モザイクタイルの鷺の壁画にも注目しよう!
また、洗い場上部にある鷺(サギ)の壁画も必見。細かいモザイクタイルを一枚一枚貼って製作されたもので、実に見ごたえたっぷりです。筆者は鷺の壁画を眺めながら、極上モール泉をのんびりと堪能しました。
露天風呂
また、内湯の奥には露天風呂があります。なお、露天風呂入口はしゃがんで入らなくてはいけない程の小さなドアなので、見逃さないようにして下さいね。

男性浴室の露天風呂全景
上画像の左浴槽は温泉、右浴槽は水風呂です。温泉浴槽は加水せずに源泉100%かけ流しで提供され、湯船の中で44~45度程のかなり熱め。水風呂との交互浴が実に心地良いです。時折椅子に座って緑の中で外気浴もでき、今風で言う“ととのう”を体感できます。筆者は、温泉・水風呂・外気浴を繰り返して楽しみました。

非加水の露天風呂浴槽。内湯よりも濃厚な黒湯です。
このように内湯・露天とタイプの異なる浴室が完備され、クチコミ評価の高さも納得の温泉施設と言えるでしょう。
吉松温泉郷「鶴丸温泉」はどんな人におすすめ!?
以上、吉松温泉郷「鶴丸温泉」の日帰り入浴レビューをさせていただきました。

最後になりますが、鶴丸温泉は以下のような方におすすめです。
・泉質にこだわる方。特にモール泉がお好きな方
・安価かつ源泉かけ流しの温泉施設をお探しの方
・熱めの温泉がお好みの方
・鹿児島の温泉めぐりを計画されている方
(車移動なら霧島温泉・妙見温泉などの名湯に比較的近いです。)
ぜひ参考にされて下さいね!
関連タグ
この記事を書いたライターの記事
-
超絶鄙び温泉10選!体も心も癒される!その魅力も徹底解説【全国版】
皆さん、温泉施設を選ぶ際、どのような点を重視しますか? 筆者は本業が建築士ということもあり、建物は古くとも大切に使われ続け、鄙びた(ひなびた)温泉施設を特に好みます。鄙びた温泉には、都会の喧騒とは無縁の静けさや癒しがあり、心身ともにリフレッシュできます。
今回は「超絶鄙び温泉」と題し、筆者が過去めぐった日本全国各地の温泉施設の中から、泉質にこだわりつつも鄙びた温泉施設を10施設厳選。ぜひ湯めぐりの参考にして下さいね! -
河津「峰温泉 花舞竹の庄」日帰りレビュー!温泉ファン憧れの大正ロマン漂う浴室とは【伊豆】
峰温泉(静岡県河津町)は、河津川沿いに点在する小さな温泉地。早咲き桜である「河津桜」で有名な地ですが、泉質の良さも見逃せないポイントでしょう。中でも「花舞竹の庄」は、峰温泉を代表する温泉旅館のひとつ。大正ロマン漂う浴室風情が秀逸で、一度は行ってみたい!温泉ファン憧れの存在となっています。
今回は筆者自ら日帰り入浴し、自慢の温泉を中心に詳細レビューします!
この記事を書いたライター
.jpg)
- 権丈 俊宏
-
良質の温泉を求め、全国を旅すること20数年。特技は、自らの五感を駆使したオリジナルの泉質分析。“温泉は数より質”がポリシー。一級建築士。
温泉マイスター,サウナ・スパ健康アドバイザー,一級建築士,ソニー・イメージング・プロ・サポート会員
編集部おすすめの温泉・スパコラム
-
ユーザーが選んだ!コスパがいい温泉・スーパー銭湯ランキング2025 -
「ととのいの郷 秦野湯花楽」がリブランドオープン!進化した“ととのい”体験を独泉レポート -
大会初「4冠王者」が出現! 「熱波甲子園2025春大会」競技レポート -
男の一人旅におすすめの温泉旅館・ホテル15選! -
アルカリ性温泉とは?肌への効能と、おすすめ日帰り温泉施設を解説
最新の温泉・スパコラム
エリア一覧
人気のタグ