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作成日:2024年05月31日

「カルルス温泉」は湯治の名湯!日帰り入浴可能な全3施設もご紹介【北海道】 北海道

カルルス温泉(北海道登別市)は、国民保養温泉地や名湯百選にも選ばれた名湯。“登別カルルス温泉”とも呼ばれ、入浴剤としてその名を聞いたことがある方も多いでしょう。観光色豊かな登別温泉とは対照的な存在で、今も湯治場的な要素が残る閑静な温泉地です。

今回、四半世紀以上に渡り全国の温泉を巡り続ける筆者が現地体験し、カルルス温泉をご紹介。温泉地の概要や泉質解説をはじめ、日帰り入浴可能な全3施設の紹介・周辺観光・アクセスまで徹底紹介します!

カルルス温泉とは

カルルス温泉のはじまりと現在

 カルルス温泉(登別カルルス温泉)は、明治19年(1886年)に発見されたと言われています。明治32年(1899年)には道路が開設され、旅館1軒(現在の鈴木旅館)と浴場1棟(現在のオロフレ荘)が開業されました。
 
紅葉に包まれる秋のカルルス温泉
 
カルルス温泉の名の由来は、チェコの有名な温泉であるカルルスバードに泉質が似ていることから名付けられました。
地理的には支笏洞爺(しこつとうや)国立公園内にあり、豊かな自然と湯治場的な要素が残る地。観光色たっぷりの登別温泉とは対照的な存在と言えるでしょう。
 
また昭和32年(1957年)には、当時の厚生省から北海道初の国民保養温泉地に指定。現代においても多くのファンに愛され続けています。

カルルス温泉の泉質

カルルス温泉の泉質は「単純温泉」。ほぼ無色透明・無味無臭の清澄な温泉ですが、三大美肌泉質とも呼ばれる硫酸塩泉(芒硝泉)系統の泉質です。
 
鈴木旅館の大浴場
鈴木旅館の大浴場
 
硫酸塩泉は肌の保湿効果や傷の蘇生効果に優れ、入浴中よりもお風呂から上がった後に効果を感じやすい泉質。また血行促進効果も高い泉質であり、一言で言えば体の中からも外からも健康になれる万能型の療養泉です。カルルス温泉のお湯に浸かると、単純温泉とはいえ硫酸塩泉の特徴が明確に感じられます。
 
また、単純温泉は古くからの名湯が多い泉質でもあり、カルルス温泉はその典型例と言えるでしょう。

日帰り入浴可能な全3施設をご紹介

カルルス温泉では、令和6年5月現在で3つの旅館が営業。すべての旅館で日帰り入浴も可能です。いずれも源泉かけ流しの温泉を楽しめますが、それぞれ趣や特色が異なります。
 
今回、全3施設の温泉をご紹介しますね!
 

鈴木旅館

カルルス温泉の中では、最も湯治宿風の趣を持つ宿。大浴場が一つあるのみですが、加水無しの源泉100%かけ流し浴槽・加水調整された2つの浴槽(やや熱めと適温)の計3つの浴槽があり、お好みの温度を選べます。
 
鈴木旅館の大浴場
 
また、浴場には木製の角材を設置。その角材を枕として使用し、床に仰向けに寝転がって休憩します。温泉通が“トド寝”と呼ぶ入浴スタイルですが、入浴と休憩を繰り返すことにより自律神経がととのうと言われています。
※浴室で横たわる際には、他の入浴客に迷惑の掛からないよう心掛けましょう。


湯元オロフレ荘

名前の通り、カルルス温泉の元湯。オロフレ荘から他の旅館に源泉を送っています。カルルス温泉では最も規模が大きい浴室を持つ宿でもあります。

 
オロフレ荘の大浴場
 
沢山の湯船がありますが、どの浴槽も源泉かけ流しで提供。露天風呂もあるので、外気浴でクールダウンできるのも嬉しい点です。またシャワーも源泉を使用しており、湯元ならではの贅沢さを感じさせます。


森の湯 山静館

山静館(さんせいかん)は、カルルス温泉の一番奥に位置する和風旅館。宿名の通り、森の中の静寂な露天風呂を持つ点が特徴であり、内風呂・露天風呂共に源泉かけ流しの温泉を楽しめます。
 
山静館の露天風呂
 
また、内風呂には飲泉場(源泉を飲む設備)もあり、慢性胃腸病や便秘などに効能があるとされています。

 

おすすめの周辺観光は?

周辺観光のおすすめは、やはり登別温泉でしょう。自然湧出する複数の源泉地帯を持ち、特に有名なのが「登別地獄谷」と「大湯沼」です。いずれも観光用に整備され、多くの観光客で賑わう人気スポットです。
 
大湯沼
大湯沼
 
また車で行く場合、地獄谷駐車場及び大湯沼駐車場は1回の料金で両方の駐車場を利用可能(当日に限る)。場所が結構離れているので、サクッと登別観光をされたい方には便利でしょう。
 
大湯沼川天然足湯
大湯沼川天然足湯
 
また、大湯沼川探勝歩道には「天然足湯」もあります。大湯沼から溢れ出した温泉の川を利用し、文字通り天然そのものの足湯。無料で利用できるのも嬉しいポイントです。

カルルス温泉へのアクセス

北海道は日本の総面積の2割強を占め、場所によってはアクセス不便なケースも多々あります。しかし、カルルス温泉は札幌や新千歳空港から比較的近く、北海道の中ではアクセスしやすい部類の温泉地です。
 
新千歳空港
新千歳空港
 
<公共交通機関の場合>
JR室蘭本線登別駅から道南バス「登別温泉行き」に乗車。「登別温泉」にて下車(乗車時間約20分)。乗り換え後「カルルス温泉」下車(乗車時間約20分)です。
 
<車・レンタカー利用の場合>
道央道の登別東ICが最寄りのインター。「登別東IC」を降りて15分ほどで到着します。
新千歳空港からは高速道路利用で約1時間札幌市街地からは約1時間30分ほどで到着します。
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この記事を書いたライター
権丈 俊宏
権丈 俊宏

良質の温泉を求め、全国を旅すること20数年。特技は、自らの五感を駆使したオリジナルの泉質分析。“温泉は数より質”がポリシー。一級建築士。

温泉マイスター,サウナ・スパ健康アドバイザー,一級建築士,ソニー・イメージング・プロ・サポート会員

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