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あいのり温泉「羽州路の宿 あいのり」宿泊レビュー!泉質が異なる2源泉完備の極上湯を徹底解説【青森】 青森

あいのり温泉(青森県平川市)は、秋田県境近くの国道7号線沿いにある温泉地。一軒宿の「羽州路(うしゅうじ)の宿 あいのり」があります。最大の特徴が、炭酸ガスを含む食塩泉(通称:赤湯)と無色透明の単純温泉という2種類の源泉を使用し、いずれも源泉100%かけ流しで提供している点でしょう。

今回筆者は実際に宿泊し、大浴場と露天風呂付き客室を中心に「羽州路の宿 あいのり」を詳細にご紹介。秋田県側を含むこの一帯は日本でも有数の個性的な温泉がひしめくエリアですが、実はあいのり温泉も決して見逃せない極上湯のひとつ。その魅力を徹底解説します!

あいのり温泉「羽州路の宿 あいのり」とは!?

あいのり(相乗)温泉は、青森県と秋田県の県境に建てられた閑静な山間の一軒宿。開業は1955年。その後は大型の宿泊棟・温水プール・ウォーターコースターが建設され、テレビで近隣の県までCMが放映されるなど、北東北屈指の人気のレジャー温泉として一世を風靡していました。しかし、1998年に施設は一旦閉業。

現在のあいのり温泉の外観。画像右下にある地面の四角い蓋は自家源泉(赤湯)です。
現在のあいのり温泉の外観。画像右下にある地面の四角い蓋は自家源泉(赤湯)です。
 
現在の形態で営業され始めたのは2004年。規模を縮小して「羽州路の宿 あいのり」※として再出発しました。
※以下、「あいのり温泉」と表記します。

アクセスは、車だと東北自動車道 碇ヶ関ICから約5分。秋田県境ながらも国道7号線沿いにあるので、分かりやすい位置にあります。電車だと最寄り駅はJR津軽湯の沢駅(冬期の12~3月は休止駅)で、徒歩で約20分宿泊の場合はJRの碇ヶ関駅・津軽湯ノ沢駅・陣場駅まで無料送迎が可能で、利用の際は事前に宿に連絡しておきましょう。
 
エントランスホール。右手が受付で左手に日帰り入浴の券売機があります。
エントランスホール。右手が受付で左手に日帰り入浴の券売機があります。
 
あいのり温泉は日帰り入浴も可能。泉質の良さの評判が高く、大人一人350円(小学生150円、乳幼児無料)と安価で入浴できることもあり、多くの常連客や温泉ファンが訪れる人気日帰り温泉でもあります。
※2026年5月時点での情報です

泉質の異なる2つの温泉!大浴場の全貌を男女別にご紹介

最初に、日帰り入浴可能な男女別大浴場からご紹介します。大浴場は、エントランスホールから左に曲がった奥にあります。
 
大浴場へ行く廊下。天窓から差し込む自然光に清々しさを感じさせるアプローチです。
大浴場へ行く廊下。天窓から差し込む自然光に清々しさを感じさせるアプローチです。
 

男性浴室

筆者は男性ですので、まずは男性浴室からご紹介します。なお、時間帯による男女入替は有りません。

 脱衣室
脱衣室
 
脱衣室は、洗面化粧台・ドライヤー・脱衣カゴ・椅子・鍵付きロッカーがあります。ロッカーは100円返却式。貴重品はそこに入れましょう。
 
内湯
内湯
 
脱衣室から内湯へ行くと、大きめの湯船が一つ。無色透明の澄み切ったお湯が滔々とかけ流され、湯船の縁から贅沢に溢れ出ています。泉質名は単純温泉で、3本の自家源泉をミックスして投入。加温・加水・消毒一切無しの源泉100%かけ流しです。ほぼ無色透明無味無臭の清澄なお湯ですが、成分比率的には硫酸塩泉(芒硝泉)系統の保湿系美肌湯。やや熱めに調整されたお湯は肌にしっくりと馴染み、次第に深い安堵感へと導かれます。
 
シャワー
シャワー
 
また、備え付けられたシャワーも温泉水(単純温泉)を使用。体を洗うだけでなく、上がり湯として利用するにも最適でしょう。
 
露天エリアの区画部分
露天エリアの区画部分
 
内湯で身も心もしっかりと温まった後、露天エリアに行ってみます。すると、細かい目の網で囲われていました。これは虫よけのためのものであり、その奥に1~2人用の小さな湯船があります。
※あいのり温泉に限らず、一般的に炭酸泉の露天風呂では虫が好んで集まりやすい傾向にあります。
 
赤湯の浴槽
赤湯の浴槽
 
この源泉は“赤湯”と呼ばれる別源泉で、内湯の温泉とは全く泉質が異なります。泉質名は「ナトリウム―塩化物泉」(等張性中性高温泉)。泉質名には入らないものの、炭酸ガスと鉄分を多量に含有しています。

周りが暗くて見難いですが、赤湯と呼ばれながらもにごり湯では無く透明感があります。これは源泉が酸化する前の新鮮である証であり、温泉を深く知る人ほど有難く思うに違いありません。
 
源泉が爆発的に投入されています。
源泉が爆発的に投入されています。
 
源泉は間欠泉のように不定期かつ爆発的に投入。炭酸ガスが多量(約700㎎/㎏)含まれているため、湯口に顔を向けるとむせ返るほどの炭酸刺激臭を感じます。実際に湯船に浸かると体感で40度強の適温ですが、炭酸&塩効果で火照ったようにジンジン体が温まるパワフルな泉質。もちろん源泉100%かけ流しであり、温泉通が口を揃えて絶賛する極上泉質です。
 
単純温泉の露天風呂
単純温泉の露天風呂
 
網で区画されたエリアから出ると、広々とした露天風呂があります。筆者が入浴した時期は桜が終わって、初々しい新緑が芽生え始めた季節。湯船に浮かんだ白い物体は桜の散った花びらであり、決して汚れではありません。この時期にしか体験できない日本の春を満喫できました。
 
露天風呂も滔々と源泉がかけ流されています。
露天風呂も滔々と源泉がかけ流され、散った桜にも春の風情を感じさせます。
 
露天風呂は体感で40度位でしょうか? 内湯と同じ単純温泉ですが、若干ぬるめに調整。山中の澄んだ空気を感じながら、ゆったりと温泉を楽しむことができます。特に赤湯はよく温まる泉質なので、若干ぬるめの露天風呂と交代浴するのがこの上なく心地良いです。
 
温泉ファンには赤湯の評判が高いですが、単純温泉も負けず劣らずの極上湯。あいのり温泉の場合は泉質の異なる2つの温泉を両方とも楽しんでこそ真の価値が分かる、と筆者は考えております。温泉が好きな方ならば、ぜひ赤湯と単純温泉を両方じっくりと入り比べてみて下さい!
 

女性浴室

今回は特別許可にて女湯も見学・撮影させて頂きました。女性浴室も内容は基本的に同じ。ほぼシンメトリック(左右対称)な造りです。
 
脱衣室
脱衣室
 
脱衣室は男性浴室と同様、洗面化粧台・ドライヤー・脱衣カゴ・椅子・100円返却式の鍵付きロッカーがあります。必要最低限の設備類は揃い、特段不便は無いでしょう。

 内湯
内湯
 
内湯の浴槽は、男湯とほぼシンメトリックな造り。無色透明の清澄な単純温泉が滔々とかけ流され、湯船の外へ溢れ出す姿が実に美しく、ついつい見惚れてしまいます。シャワーも、もちろん温泉水が使用されています。
 
赤湯
赤湯
 
外へ出たら、こちらも男湯と同じく網で囲われたスペースに赤湯の浴槽があります。こちらもゴボッゴボッと間欠泉のように勢いよく源泉が投入されています。
 
露天風呂
露天風呂
 
単純温泉の露天風呂は、女湯の方が奥行きを感じさせる造りで、若干形状が異なります。広葉樹に囲まれた造りは男湯と同様で、春風が実に心地良く感じられます。
 
なお、大浴場の日帰り入浴時間は7時~20時。宿泊客は5時~23時まで入浴可能なので、混雑を避けて入浴されたい方は宿泊して、日帰り入浴客が居ない夜か早朝に入浴すると良いでしょう。宿泊客専用時間だと湯船を独占できる(他の入浴客と一緒にならない)可能性も高く、静寂の中で上質の温泉を満喫できるのは、最高の贅沢といえるでしょう。

露天風呂付き客室滞在レビュー!

今回、筆者は露天風呂付き客室である「ゆり」に宿泊しました。その様子を詳細にご紹介しますね!

 ゆりの客室
ゆりの客室

広縁。窓の外にある建屋の奥に客室露天風呂があります。
広縁。窓の外にある建屋の奥に客室露天風呂があります。
 
客室は和室8畳+広縁付きの贅沢なもの。古臭さは皆無で、明るめのトーンの内装が印象的。テレビ・電気ポット・洗面化粧台・金庫・冷蔵庫など基本的な設備は揃っており、特段不便は無いでしょう。なお、温水洗浄便座付のトイレも客室内に設置されています。
 
冷蔵庫
冷蔵庫
 
広縁にある冷蔵庫は空になっており、飲み物を自由に冷やすことができます。ソフトドリンクは玄関前に自動販売機があって購入できますが、アルコールを飲まれる方は事前に購入しておいた方が良いでしょう。
 
サービスで頂ける「あいのり水」
サービスで頂ける「あいのり水」
 
ぜひおすすめしたいのが、冷蔵庫に冷やされた「あいのり水」。全く癖が無い上、のどごしが柔らかいので、入浴前後の水分補給にピッタリ。筆者は入浴の度に飲ませて頂きました(笑)
 
部屋着・バスタオル・ハンドタオル・歯ブラシ・ひげそり
部屋着・バスタオル・ハンドタオル・歯ブラシ・ひげそり
 
アメニティ類も一通り客室にセットされています。特徴的なのが部屋着上下別々に分かれており、浴衣のようにはだけにくいのが助かります。生地は柔らかな素材で、着心地も上々。滞在中は部屋着に着替えている時間が長いので、これは嬉しい配慮です。
 
部屋着に着替えて、あいのり水で水分補給した後、お待ちかねの客室露天風呂に行ってみました!
 
客室露天風呂
客室露天風呂
 
客室露天風呂は、目の前に広葉樹林が広がる贅沢な空間。筆者入浴時は新緑が芽生え始めた時期。生まれたばかりの初々しい緑をボーっと眺めながら、温泉を思う存分満喫しました!
 
なお温泉は、大浴場でも使用されている単純温泉(ミックス泉)が源泉100%かけ流しで提供。しかし源泉温度が60度近くあるため、熱くなりすぎる場合があります。その時は無理をせずシャワーの水で加水し、適温に調整して入浴しましょう。
 
夜の客室露天風呂
夜の客室露天風呂
 
筆者は部屋付き露天風呂と単純温泉の泉質が大変気に入り、滞在中は何度も入浴を満喫しました。静寂極まりない夜の入浴もまた格別。筆者滞在時は夕方から天気が崩れて雨が降り出しましたが、屋根が付いているので問題無く入浴できました。

その他客室もご紹介!

あいのり温泉では、予算や広さなどに応じて様々な客室があります。今回は、別館離れ・小露天付客室・一般客室(和室)をご紹介します!
 

別館離れ「観月亭」

 離れ「観月亭」の玄関。入った途端、ヒノキの清々しい香りに癒されます。
離れ「観月亭」の玄関。入った途端、ヒノキの清々しい香りに癒されます。
 
観月亭」は、あいのり温泉で唯一の離れ客室です。ラグジュアリー感以上に、まるで知人の別荘へ招かれた様な雰囲気。不思議と気分が落ち着きます。
 
広縁付きの和室8畳間
広縁付きの和室8畳間

広縁付きの和室12畳間
広縁付きの和室12畳間
 
客室は2間続きの和室。居間と寝室に分かれる贅沢な造りで、青森ヒバを使用した格天井が部屋の格式をグッと高めています。
 
一見池みたいですが、実は客室露天風呂!
一見池みたいですが、実は客室露天風呂!
 
庭に出るとびっくり! 一見して庭園の池の様に見えますが、実は客室露天風呂なのです。大浴場の露天風呂と遜色ない大きさで、これをひとり占めできるのは贅沢の極みでしょう。
 
露天風呂から客室を見渡すアングル
露天風呂から客室を見渡すアングル
 
源泉は大浴場と同じく、自家源泉の単純温泉(ミックス泉)を使用。もちろん源泉100%かけ流しで提供されています。この露天風呂にはモミジが植えられており、秋になると深紅の紅葉で彩られるそうです。
 
十和田石を使用した内湯
十和田石を使用した内湯
 
また観月亭には、単純温泉がかけ流された専用内湯も設置。1~2人サイズの小ぶりなものですが、浴室建築で重宝される十和田石を使用している点に注目すべき。うっすらと青緑色した見た目も美しいですが、石そのものに火山灰由来の小さな穴が無数にあり(多孔質)、防滑性のみならず断熱性や消臭効果にも優れていると言われています。
 

小露天付客室「らん」

 らんの客室
らんの客室
 
広縁付きの和室8畳の客室。設備類は筆者が宿泊した「ゆり」と同様です。
 
客室小露天風呂
客室小露天風呂
 
らんの客室には客室小露天風呂が付いています。こちらも単純温泉を源泉かけ流しで提供。屋根が付いているので雨の日でも安心して利用できます。
 

一般客室(和室8畳、広縁付)「あやめ」

 あやめの客室
あやめの客室
 
あやめは、広縁付きの和室8畳の客室。設備類は、先にご紹介した「ゆり」や「らん」と同様です。客室に温泉は不要、大浴場さえ利用できればOKという方におすすめです。
 
なお、宿泊は通常の2食付きだけでなく、素泊まりで安く利用することも可能一人泊も料金割り増しがあるものの可能です。様々な宿泊プランがあるので、詳しくは宿に直接お問い合わせください。

気になる食事はどんな感じ!?

夕食と朝食は1階の専用食事処で頂きます。
※別館離れ「観月亭」の宿泊者は、客室での食事が可能です。詳しくは宿にお問い合わせください。
 
夕朝食会場。画像は朝食時の様子
夕朝食会場。画像は朝食時の様子
 

夕食

 夕食の一部。他にご飯やデザートなどがあります。
夕食の一部。他にご飯やデザートなどがあります。

夕食は山の幸・海の幸双方が揃い、十分過ぎるボリューム。筆者は比較的食が太い方ですが、お腹パンパンになりました(笑) 大食漢の方でも、きっと満足いくかと思われます。
 
お造り
お造り
 
この日のお造りは、マグロの赤身と中トロ・ホタテ・サーモン。中トロは、名前の通り口の中でトロける甘味が絶品です!

陶板焼き
陶板焼き

陶板焼きは、立派なサイズのホタテをはじめ、ナスやピーマンなどの旬の野菜・シイタケなどのキノコ、とヘルシーな食材。ホタテは生臭さ皆無。口に入れた瞬間、濃厚な旨味が口の中に広がります。

だまこ鍋
だまこ鍋
 
鍋は秋田県名物の「だまこ鍋」。鶏ガラベースの汁に鶏肉や野菜、すり鉢でついたご飯を団子にした「だまこ」(汁で半部沈んで見難いですが)が入っています。だまこはきりたんぽに似た食感で、お米の甘味とモチモチ&ツブツブな歯ごたえが食欲をそそります。
 

朝食

 朝食
朝食
 
朝食は、いかにも日本の朝食といったオーソドックスな印象。筆者的にはイカの塩辛がご飯(ライス)との相性抜群で、揚げ物など脂っこい料理が無いこともあってか、ついついおかわりが進みます。普段はあまり食べないのに、旅館の朝食ってどうしてこんなに食が進むのか?って改めて感じさせられました(笑)
 
青森りんごジュース&牛乳
青森りんごジュース&牛乳
 
また見逃せないのが、セルフで提供されるリンゴジュースと牛乳。リンゴジュースは青森産リンゴの果汁100%で、リンゴをそのまますりおろしたような甘さがそのまま伝わる美味。牛乳は、コクと甘みがあるのに後味は驚くほどすっきり。まさに生乳という言葉がピッタリのナチュラルなお味です!

あいのり温泉「羽州路の宿 あいのり」は泉質にこだわる方におすすめ

以上、あいのり温泉「羽州路の宿 あいのり」をご紹介させて頂きました。
最後になりますが、あいのり温泉は以下のような方におすすめです。
 
・お湯重視!温泉の泉質や鮮度を重視される方
・青森県中南や秋田県北地方の観光や湯めぐりの拠点を探している方
・比較的お手頃価格で、源泉かけ流し客室露天風呂がある宿をお探しの方
 
温泉の専門家である筆者からすれば、とりわけ泉質の良さは特筆すべき魅力。あいのり温泉周辺の碇ヶ関~大館市にかけては、“泉質のデパート”とでも呼びたくなるような多種多彩な温泉が湧出するエリア。あまり語られることは少ないですが、 硫黄泉・硫酸塩泉・塩化物泉・単純温泉など、色々な泉質の温泉を楽しめる全国屈指の温泉密集地帯の一つなのです。

2つの上質の泉質を楽しめる「羽州路の宿 あいのり」は、このエリアの代表格の温泉だと筆者的には考えております。泉質にこだわる方ならば、見逃すことなくチェックすべき施設でしょう。


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この記事を書いたライター
権丈 俊宏
権丈 俊宏

良質の温泉を求め、全国を旅すること30年余り。特技は、自らの五感を駆使したオリジナルの泉質分析。“温泉は数より質”がポリシー。一級建築士。

温泉マイスター,サウナ・スパ健康アドバイザー,一級建築士,ソニー・イメージング・プロ・サポート会員

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