作成日:2024年02月20日
長門湯本温泉の楽しみ方ガイド!外湯・温泉街・食べ歩きなど徹底紹介【山口】 山口
長門湯本温泉(山口県長門市)は開湯約600年と言われ、山口県内では最古の歴史を持つ温泉地。由緒ある地ですが、2020年には温泉街自体がリノベーション。全く新しい温泉地に生まれ変わりました。
今回は、外湯(日帰り入浴施設)である「恩湯」をはじめ、温泉街をそぞろ歩きしながら、見所や食べ歩きスポットを徹底紹介。また、アクセスの注意点も併せてご紹介します!
今回は、外湯(日帰り入浴施設)である「恩湯」をはじめ、温泉街をそぞろ歩きしながら、見所や食べ歩きスポットを徹底紹介。また、アクセスの注意点も併せてご紹介します!
長門湯本温泉のシンボル「恩湯」を徹底紹介
長門湯本温泉「恩湯」とは
長門湯本温泉では、唯一の外湯(日帰り入浴施設)である「恩湯」を抜きに語ることはできません。元々は公営の共同浴場でしたが、2020年3月に二つあった共同浴場を統合。地元人が運営する民営の立ち寄り湯として生まれ変わりました。
現在ある恩湯の建物は、仏生山温泉(香川県高松市)などを手掛けた岡昇平氏が設計。伝統的な木造平屋建てながらも、シンプルかつモダンな建築が目を引きます。
恩湯の浴室及び泉質
浴室は、男女別の内湯が各1ヶ所ずつあるだけ。お湯に浸かる以外に何もない極めてシンプルな空間です。造りは、男女共ほぼ同じです。
恩湯 男性浴室
恩湯 女性浴室
恩湯独自の源泉を使用し、泉質名は「アルカリ性単純温泉」。pH9.62とアルカリ性が高い上に、温泉に含まれる重曹成分によって肌触りがツルツルする美肌湯です。また、ほのかにゆで卵の様な甘い硫黄の香りが漂い、温泉気分がグッと高まってきます。
特筆すべきは、浴槽の真下から源泉が湧く“足元湧出温泉”を実現した点。温泉は空気に触れると徐々に鮮度が落ちていくので、湯船の底に泉源をもつ足元湧出温泉は“究極の温泉”と言われています。
また、湯船の中で40度弱のぬるめなので、ゆったりとした気分でいつまでも入浴できる点も魅力です。
浴室奥の岩場から自然湧出する源泉を、巧みに湯船へ引き込んでいます。
浴室の奥にある岩場からも温泉が自然湧出し、湯船に滔々と注がれています。直に湧き出る源泉を湯船に浸かりながら見られる温泉は、全国的にも貴重。別名“神授のお湯”とまで呼ばれ、神聖なる入浴体験ができます。
また、浴槽が深いのも恩湯の特徴。最大深さは約1mあり、水圧効果で血行を促進し、むくみや冷え性の解消が期待できます。
※冬場等の寒い時期は、若干加温される場合が有ります。
シャワールーム
シャワールームは、浴室とは別に設置。恩湯ではあえて露天風呂・サウナなどの設備を一切設けず、純粋に温泉(泉質)を楽しむ場所として提供されています。
休憩スペース
休憩スペース
また、併設された休憩スペースは、三方がガラス張りの開放的な空間。眼前には温泉街を広く見渡せます。リノベーション前の恩湯には休憩所が無かったので、これは嬉しい心使い。湯上がりのリラックススペースとして、ぜひ利用しましょう!
このように、改築されて温泉そのものがパワーアップした温泉施設は、全国的に見ても実に貴重な存在。温泉とは“お湯が主役”であることを頑なに守り、泉質の良さを求める方や温泉そのものを楽しみたい方におすすめの施設です。
日帰り入浴時間:10時~22時
温泉街をそぞろ歩きしてみよう!
温泉街の見所は?
「恩湯通り」。春には桜が咲き誇ります。
2020年に温泉街自体を全く新しいものにリノベーションした「長門湯本温泉」。そぞろ歩きを楽しめる温泉街へと生まれ変わりました。その見所をご紹介しますね!
※「そぞろ歩き」とは、当てもなく気の向くままにぶらぶら歩き回ること。
温泉街中心部。画像右が恩湯
温泉街は、恩湯を中心として音信川(おとずれがわ)の両脇に形成されています。上画像左側の連続した石は「飛び石」。自由に渡り歩くことが可能で、音信川により親しむために設置されました。
川の向かい側は「恩湯広場」と呼ばれ、様々なイベントなどに利用。まさに長門湯本温泉の中心部ともいえる場所です。
竹林の階段。画像提供:長門湯本温泉まち株式会社
恩湯広場のさらに奥には、「竹林の階段」と呼ばれる温泉街と国道をつなぐ一本道があります。2020年のリノベーションによって造られた新たな階段で、新しい長門湯本温泉を象徴する場所です。
おとずれ足湯
また、音信川の両側に沿って遊歩道が設置されています。「おとずれ足湯」は遊歩道のすぐ脇に設置された無料の足湯。眼前には音信川がダイナミックに広がっています。
河川公園足湯
無料の足湯は、温泉街の北側にある「音信河川公園」にもあります。どちらの足湯も長門湯本の共同源泉が滔々とかけ流され、疲れた足を癒すのに適しています。
恩湯前にある「おとずれ川テラス」
長門湯本温泉街には、複数の川テラス(川床)があります。上写真は、恩湯前にある「おとずれ川テラス」。こちらも、そぞろ歩きで疲れた足を癒すのにピッタリでしょう!
温泉街の食べ歩きグルメは?
温泉街をそぞろ歩きするのに欠かせないのがグルメ。今回は、食べ歩きや休憩をはさみながら楽しめるスイーツ&喫茶スポットを2施設ご紹介しますね!
あけぼのカフェ
音信川沿いに佇む「星野リゾート 界 長門」
旅好きな方なら、誰もが一度はその名を聞いたことがあるであろう「星野リゾート」。「あけぼのカフェ」は、音信川沿いにある「星野リゾート 界 長門」に併設するテイクアウト専門のカフェスタンド。宿泊者以外も利用できます。
テイクアウト専門とはいえ、すぐそばに音信川を見下ろすベンチが設置。温泉街情緒を楽しみながら頂くことができます。
どら焼き
あけぼのカフェの名物は、自家製の「どら焼き」。粒あん・夏みかん・山口県オリジナル柑橘ゆずきちの3種類があります。
ドリンクは、冬限定の「りんごティー」を頂いてみました。
「あけぼのカフェ」の基本情報
住所:山口県長門市深川湯本2229-1
電話番号:0570-073-011
営業時間:11時~16時
cafe&pottery音
cafe&pottery音
「cafe&pottery(カフェ&ポタリィ)音」は、古民家を改装した萩焼のギャラリーカフェ。この一帯は古い町並みが残り、往時の長門湯本温泉を彷彿させます。
展示された「萩焼深川窯」の器
江戸初期より続く地域の伝統産業「深川萩」。「cafe&pottery音」では、深川萩の若手作家による器を使用。入口付近のギャラリースペースでは、器の展示・販売もされています。
人気のケーキ&コーヒー。画像提供:長門湯本温泉まち株式会社
古民家ならではの落ち着いた雰囲気の中、人気のケーキやコーヒーなどを嗜めます。また天気が良い日には、音信川に面したテラス席で頂くのも良いでしょう。
「cafe&pottery音」の基本情報
住所:山口県長門市深川湯本1261-12
電話番号:0837-25-4004
営業時間:10時~16時
長門湯本温泉へのアクセスの注意点
公共交通機関の場合
公共交通機関での最寄り駅はJR長門湯本駅ですが、2023年の豪雨災害により、2024年2月現在でJR美祢線は全線運休中です。当面の間は、山陽新幹線の発着駅であるJR厚狭駅から代行バスが運行されています。
JR厚狭駅発の代行バス
JR厚狭駅からJR長門湯本駅まで、代行バスで約70分。JR長門湯本駅から恩湯までは、徒歩約10分です。
JR長門湯本駅
また、JR新山口駅・山口宇部空港(期間限定)・JR博多駅及び福岡天神バスターミナルから長門湯本温泉駐車場まで直行バスも運行しています。いずれも便数が限られているため、利用の際は発着時刻を事前に確認しましょう。
長門湯本温泉駐車場
車の場合
車の場合の最寄りのICは、広島や関西方面からだと中国自動車道の美祢IC、下関や九州方面からだと美祢西ICです。ICを降りて国道316号を北上し、30~40分ほどで長門湯本温泉駐車場(有料)に到着。駐車場から恩湯までは、徒歩約3分で到着します。
しかし長門湯本温泉は山陰地方側の気候に属し、冬場の移動の場合は万が一に備え、冬用タイヤの装着かタイヤチェーンの携帯が望ましいです。
長門湯本温泉 公式観光サイト
お問い合せ先:長門湯本温泉まち株式会社
お問い合せ先:長門湯本温泉まち株式会社
TEL:0837-25-6400
E-mail:contact@yumotoonsen.com
冬の風物詩「音信川うたあかり」
また、毎年冬には温泉街を流れる音信川を舞台に、ライトアップイベント「音信川うたあかり」が開催されています。2024年の期間は、1月26日(金)~3月3日(日)。この時期に長門湯本温泉へ訪れてみるのもおすすめです。
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