台湾にも極上温泉が!お手頃価格で入浴できる共同浴場「瀧乃湯」へ! 全国

実は日本統治時代からの豊かな温泉文化が根付いている台湾。台北中心部・中山駅から地下鉄(MRT)で約30分とアクセス抜群の「北投(ベイトウ)温泉」には、かつての面影を残す名湯が今も人々を癒やしています。なかでも「瀧乃湯」は、お手頃価格で本格的な温泉が楽しめる歴史ある共同浴場。今回は、日本の温泉ファンも唸るpH1〜2の超強力な酸性泉を、貸切湯でじっくり堪能した様子を紹介します。
台湾温泉文化の起源と進化

北投温泉を流れる「北投渓」。「北投石」が育つ貴重な渓流です。
台湾は知る人ぞ知る温泉天国。全国100カ所以上(170カ所という説も)もの場所で温泉が湧き出ています。台湾の温泉の歴史は19世紀末の日本統治時代、北投温泉に最初の温泉旅館「天狗庵」が開業したことから始まったと伝わっています。もともと先住民が神聖視していた源泉を日本人が本格開発し、入浴習慣が台湾全土へと浸透。今も古い温泉地には和風建築や湯守観音といった歴史の面影が残されています。
現在の台湾温泉は、家族や友人同士で楽しむ水着・水泳帽着用の大型スパが主流ですが、歴史ある銭湯などでは日本と同じ裸で入る「裸湯(ルータン)」の伝統も息づいています。また、人前で裸になる抵抗感から、プライベート空間で贅沢に湯を堪能できる「湯屋(貸切風呂)」も非常に人気です。
さらに、環太平洋火山帯に位置する台湾は泉質の宝庫でもあります。北投温泉で楽しめる希少な「強酸性泉(青磺泉)」をはじめ、肌がツルツルになる烏来(ウーライ)の「炭酸水素塩泉」、関子嶺(カンツァイリン)の珍しい「泥温泉」、さらには「海底温泉」まで、日本に負けないバラエティ豊かな名湯が揃っています。
台北からわずか30分!国際的にも評価される「北投温泉」の魅力

北投駅のホームにあるオブジェ。温泉を楽しんでいます。
台湾の温泉文化を語る上で欠かせないのが、その発祥の地とされる「北投温泉」です。近年では「ミシュラン・グリーンガイド台湾」で最高評価の三つ星を獲得するなど、世界中から観光客が訪れる国際的な温泉スポットとして知られています。

台北捷運(MRT)の淡水信義線(赤線)に乗り、北投駅で新北投支線に乗り換え
最大の魅力はなんといっても台北中心部からのアクセスの良さ。中山駅から地下鉄(MRT)に乗り、途中の北投駅で乗り換えてわずか約30分で到着します。終点・新北投駅の改札を抜けると、そこには緑豊かな公園と湯けむり漂うレトロな温泉街。

日本の老舗温泉旅館「加賀屋」が手がける温泉ホテルも北投温泉にあります。
北投には青硫黄泉(青磺泉)・白硫黄泉(白磺泉)・鉄硫黄泉(鐵磺泉)の3つの泉質が湧き出ていますが、なかでも特筆すべきは「青硫黄泉(ラジウム泉)」。これは世界でも北投温泉と秋田県の玉川温泉の2カ所にしかないと言われる非常に希少な泉質です。
温泉街の周辺には、名湯の源泉はもちろん、歴史や建築の美しさに触れられる見どころもいっぱいです。
地熱谷

青硫黄泉の源泉のひとつで、エメラルドグリーンの池からモコモコと湯けむりが立ち上る幻想的な名所。硫黄の香りに包まれ、温泉地の情緒を存分に味わえます。
北投温泉博物館

日本統治時代に東洋一の規模を誇った「北投公共浴場」を復元した施設。美しいステンドグラスやレトロな洋風建築とともに、台湾温泉の発祥地である北投の歴史を深く学べます。
台北市立図書館北投分館

北投公園の緑に溶け込むように建つ、木のぬくもりあふれる木造図書館。「世界で最も美しい図書館」の一つにも選出されたエコ建築。
「地熱谷」「北投温泉博物館」「台北市立図書館北投分館」はいずれも入場無料!散策やお財布にも優しい、観光しやすいエリアです。

地熱谷の手湯
台湾屈指の歴史を誇る公衆浴場「瀧乃湯」

新北投駅から徒歩10分ほどの場所にある瀧乃湯
北投温泉では多くの日帰り入浴が可能な施設がありますが、私が今回利用したのは、1907年(明治40年)頃に誕生した歴史ある公衆浴場「瀧乃湯」です。
その始まりは、日本統治時代初期に北投川のほとりにあった天然の露天温泉(野湯)で、後に庶民向けの公衆浴場として整備されました。現在も営業を続ける北投最古の公衆浴場として親しまれています。

1923年(大正12年)には、後の昭和天皇である皇太子・裕仁親王が北投を訪れたことでも知られ、敷地内にはその足跡を伝える「皇太子殿下御渡涉記念碑」が今も大切に残されています。
外観は古き良き日本の湯屋を思わせるレトロで趣ある木造風建築。館内には、台湾では珍しい「裸湯(日本式のはだか湯)」スタイルを採用した男女別の大浴場と貸切風呂、足湯があります。

男女別の大浴場 画像提供:瀧乃湯

気軽に利用できる足湯
なお、瀧乃湯を訪れる際に注意したいのが営業時間です。1日を通した通し営業ではなく、昼や夕方に休憩時間(中休み)が設定されているため、出かける前に必ず最新の営業時間を確認しておきましょう。

湯上がりは中庭で涼んでいる人も。
【体験記】pH1〜2の超強力な酸性泉「青磺泉」を全身で実感!

大小の貸切風呂が並んでいます。
今回私は、台湾の温泉は初めてという事で貸切風呂を利用しました。
貸切風呂は、当日の朝から電話での予約を受け付けています(空きがあれば直接訪問しての利用も可能)。筆者は念のため予約してから出かけることにしました。
ただ、私は台湾華語(中国語)が話せません。しかも宿泊先ホテルのフロントスタッフも日本語が通じない方だったので、スマホの翻訳アプリを使ってホテルのフロントに電話代行を依頼。無事に予約を取ってもらうことができました。言葉に不安がある方は、ホテルスタッフに翻訳アプリなどを見せながら相談してみるのが確実で安心です。

受付で料金を支払います。やり取りはスマホの翻訳アプリで。
指定の時間に訪問し、案内された貸切湯へ。

2人用の小さな浴槽
そこには日本でいうところの“鄙びた温泉”を思わせる、なんとも雰囲気のある空間が広がっていました。設備は脱衣所と浴槽のみという、実にシンプルな造り。日本の共同浴場を連想させます。
瀧乃湯の源泉は、北投温泉でも限られた施設でしか楽しめない「青磺泉」。日本の温浴施設でもよく耳にする「北投石」は、この青磺泉が流れる北投溪(北投川)で発見されたことから、その名が付けられました。

あっという間に真っ赤になったpH試験紙
お湯はほんのりエメラルドグリーンがかっており、pH1〜2という超強力な酸性泉!試しに持参したpH試験紙を浸してみると、あっという間に真っ赤に染まりました。

源泉は高温のため水を入れて温度を調整します。

浴槽のお湯は40度ほどになっていました。
さっそくお湯に体を沈めると、肌にピリッとした心地よい刺激が走り、湯の力強さをダイレクトに感じます。
ただし、強酸性ゆえに入浴には注意も必要です。うっかり濡れた手で目をこすってしまったところ、激痛が走りしばらく悶絶する羽目に!身体に傷がある人はかなりしみると思いますし、じっと浸かっているだけでも皮膚の薄い部分(粘膜)がピリピリとしてくるほどのパワフルなお湯です。

湯あたりしやすい泉質のため、「一度に浸かるのは5分ほどにして、休憩を挟みながら何度か浸かる」のが正しい入浴法なのだそう。大浴場でも地元の皆さんが浴槽のふちに座り、おしゃべりをしながら休み休み楽しんでいるそうです。貸切風呂が「1名利用不可」となっているのも、万が一の湯あたりや転倒を防ぐための配慮なのだと納得しました。
上がり際は、シャワーでしっかり温泉を洗い流してから湯船をあとにします。湯上がりの肌はスッキリと整い、さっぱりとした爽快感!一度体験すると病みつきになりそうな、極上の湯上がり感を堪能できました。
いつもの台北観光とは一味違う旅を楽しみたい方は、台湾の温泉巡りをしてみてはいかがでしょうか?
100年を超える歴史と個性豊かな泉質、そして温かなローカルの雰囲気に触れれば、台湾の新たな魅力にきっとハマるはず。次の台北旅行では、ぜひ少し足を延ばして心も身体も癒やされる名湯体験を楽しんでみてくださいね。
「瀧乃湯」の基本情報
住所:台北市北投區光明路244號
電話番号: (02)2891-2236
定休日:水曜日
■ 大浴場
料金: NT$150(1回 / 男女別)
営業時間:
午前:06:30〜11:00(最終受付 10:00)
午後:12:00〜17:00(最終受付 16:00)
夜間:18:00〜21:00(最終受付 20:00)
定休日: 毎週水曜日(臨時休業あり)
■ 貸切風呂
料金:
双人湯屋(2名):NT$400
家庭湯屋(最大5名):NT$600(3人目以降は1名追加につき+NT$50)
営業時間: 12:00〜18:00(最終受付 17:00)
利用時間: 60分
備考: 当日6:30より電話で予約受付。安全上の理由から1名での利用はできません。
■ 足湯
料金: NT$100(40分・ドリンク1杯付き)
営業日: 木曜日〜日曜日
営業時間: 14:00〜19:00
備考: 毎年6月〜9月は夏季休業(貸切利用も可能)
※料金や営業時間は変更となる場合があります。出かける前に公式サイト等で最新情報をご確認ください。
※ NT$1は日本円で5円(2026年7月現在)
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この記事を書いたライター
- さとちん
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温泉とご当地グルメを愛するおでかけ&グルメ&旅ライター。 休日や旅先では朝風呂でパワーチャージ! 温泉ソムリエになりました。
温泉ソムリエ,サウナスパ健康アドバイザー,銭湯検定4級,高齢者入浴アドバイザー
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