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最終更新日：2025年01月22日

お湯が出ない場合の解決法とは？原因や確認ポイント、復旧の費用相場を解説全国

お湯が出ないとつい慌ててしまいがちですよね。
「水は出るけどお湯だけ出ない場合」
「水もお湯も出ない場合」
「お風呂場ではお湯が使えるのにキッチンでだけお湯が出ない場合」
など、状況によってさまざまな原因が考えられるため、落ち着いて状況を確認することが重要です。

本記事では、ケースごとにお湯が出ない原因や解決法、お湯が出ない場合にチェックすべきポイント、給湯器の修理や交換にかかる費用相場、賃貸マンションやアパートでお湯が出なくなった場合の対応ポイントについて紹介します。

「お湯が出ない！」とお困りの際は、この記事を参考に一つひとつ確認してみてください。

水もお湯も出ないケースの原因と解決法

最初に、お湯だけではなく、水も出ない場合に考えられる原因と、その解決法を紹介します。

水道の元栓が閉まっている

お湯だけではなく、水も出ない状況であれば、水道の元栓が閉まっており、自宅への給水自体が止まっているケースが考えられます。そのため、水もお湯も出ない場合はまず、止水栓（元栓）が閉まっていないかを確認してください。

止水栓は水道管の途中に設置されているものが多く、右に回す（時計回し）と閉まり、左に回す（反時計回し）と開きます。

断水している

止水栓が開いているのにお湯も水も出ない場合は、断水によって自宅への給水が止まっているケースが考えられます。工事や点検によるものであれば、終わるまで待てば解決するはずです。

工事や点検などが行われていない場合は、水道局などに連絡して、復旧の相談をする必要があります。戸建ての場合は水道業者、アパートやマンションの場合は管理会社や大家に相談しましょう。

水道・配管が凍結

元栓や断水が原因でなく、水もお湯も出ない場合、寒さで水道や配管が凍結して給水が止まっているケースが考えられます。

凍結が原因の場合は、蛇口や配管を温めて解氷する必要があります。温める際は、人肌程度のぬるめのお湯をかけて解凍を促せますが、熱湯をかけると配管が破裂するため十分注意が必要です。お湯は直接かけずに、水道管にタオルなどを巻き、その上からゆっくりとかけてください。また、更なる凍結を防ぐため、お湯をかけた場所はしっかりと水分を拭き取るのも大切です。

そのほか、カイロやドライヤーなどで温める方法もあります。ドライヤーを使用する際は、熱くなりすぎないように少し離れた位置から風を当てるようにしましょう。

水は出るが一部でお湯が出ないケースの原因と解決法

続いて、水は出るものの自宅の一部でお湯が出ない場合に考えられる原因と、その解決法を紹介します。

水栓や蛇口が壊れている

自宅の一ヶ所でのみお湯が出ないのであれば、蛇口や水栓が壊れていて、水温調節が正しくできていないことが考えられます。その場合、水温調節のためのバルブカートリッジの故障が一つの原因として挙げられます。

バルブカートリッジが故障すると、お湯を出そうとしても水温調節が行われなくなり、いつまで経っても水しか出ません。故障の際は、バルブカートリッジの交換が必要となるので、メーカーの公式ホームページや家電量販店などでバルブカートリッジを購入してください。

購入する際は品番やサイズを間違えないように注意が必要です。品番やサイズがわからない場合は、メーカーに問い合わせて蛇口の種類を伝えるか、水道業者に点検を依頼し、交換が必要な部品を取り替えてもらうとよいでしょう。

給水配管で水漏れしている

バルブカートリッジの故障が原因でない場合は、給湯器から蛇口までの給湯配管のどこかで水漏れしていることが考えられます。給湯配管から水漏れが起きている場合、蛇口までお湯が届かないため、給湯配管の交換が必要です。

新しい給湯配管の調達や取り付け作業には専門的な知識が必要なので、業者への依頼を検討しましょう。

水は出るがお湯が出ないケースの原因と解決法

続いて、水は出るものの家全体でお湯が出ない場合に考えられる原因と、その解決法を紹介します。

給湯器の水抜き栓フィルターが詰まっている

水は出るけどお湯だけ出ないという場合は、給湯器の水抜き栓フィルターがゴミなどで詰まっていることが考えられます。水抜き栓フィルターにゴミがたまると、お湯の出が悪くなったり、お湯にならなくなったりします。

水抜き栓フィルターが汚れているのであれば、取扱説明書や給湯器メーカーのホームページで手入れの方法を確認して掃除しましょう。給湯器の止水栓を閉めてから、水抜き栓を取り外し、歯ブラシなどを使用して掃除すると綺麗になります。水抜き栓を外す際は水がこぼれ出てくるので気をつけてください。

掃除が終わったら水抜き栓を取り付けて、給湯器の止水栓を開けてから、水漏れがないかを確認してください。

給湯器への電気供給が止まっている

水は出るのにお湯だけ出ないという場合、ブレーカーが落ちていたり、給湯器のコンセントが外れていたりして、給湯器が作動していない状況が考えられます。ブレーカーの復旧やコンセントの再接続を行うことにより、給湯器が適切に作動すれば、元通りお湯が出るようになります。

コンセントなんて触った覚えがないという場合でも、外構や外壁工事の際などに業者が配線を動かし、意図せず外れていたということもあるようです。そのため、電源プラグが正常に刺さっているか、ブレーカーが下がっていないかなどを確認してみてください。

また、ブレーカーが落ちた際、ブレーカーを元に戻して電気が復旧しても、給湯器の電源はオフになったままのケースもあります。ブレーカーを復旧させた後に給湯器を使う際は電源が入っているかを確認するクセを付けると安心です。

給湯器の設定やリモコンに不具合が生じている

給湯器の電源に問題がない場合は、給湯器の設定に異常がないか、リモコンが作動しているかなどを確認してください。「よく見ると給湯器の温度設定が低くなっていた」「給湯器のリモコンの電池が切れているだけだった」ということもあるかもしれません。

その場合は、給湯器の設定を修正したり、給湯器のリモコンを利用できる状態に戻したりすれば、通常通りにお湯が出るようになるはずです。

給湯器に不具合が生じている

給湯器の温度設定やリモコンの電池などが問題ない場合は、リモコンにエラーコードなどが表示されていないかを確認してください。エラーコードが表示されている場合は、取扱い説明書でエラー内容を確認します。エラーの内容により、修理依頼を必要とするものとしないものがあります。

故障の場合や、エラーの内容がわからない場合は、メーカーに問い合わせてみましょう。メーカーの判断で給湯器の交換が必要になった場合は、給湯器の交換業者を手配してください。

水は出るがお湯・ガスが使えないケースの原因と解決法

続いて、お湯に加えてコンロなどのガス機器すべてが使えない場合に考えられる原因と、その解決策を紹介します。

ガス供給が遮断されている

お湯もガスも出ない場合、ガスメーターの安全装置が作動し、給湯器までガスが来ていないことが考えられます。安全装置が作動する原因には、地震による強い揺れ、お湯の出しっぱなしなどによる長時間使用、ガス漏れ、ガス圧の低下などがあります。

ガスメーターがガスを遮断している状態であれば、復帰ボタンで遮断を取りやめるとお湯が出るようになるはずです。

復帰ボタンの使用方法は、本体に説明書がついていることが多いので、方法を確認してから操作するようにしましょう。

ガスの元栓が閉まっている

ガスメーターの安全装置が原因でない場合は、ガスメーターの元栓の確認を行ってください。ガスメーターの元栓が閉まっている場合、元栓を開けば給湯器にガスが供給され、お湯が出るようになります。

普段はガスメーターの元栓を触ることはあまりないと思いますが、引越し後、入居時にお湯が出ない場合などに、ガスメーターの元栓が閉まっているケースが考えられます。

ガスの元栓の開栓はガス会社の方が行ってくれます。開栓の依頼をしていなかった場合は、ガス会社に連絡し開栓の手配をしましょう。

プロパンガスの残量が少なくなっている

プロパンガスを使用している家庭であれば、プロパンガスの残量がわずかになり、給湯器に必要なガス供給ができなくなっている場合がまれにあります。

プロパンガスの残量は目視で確認できないので、ガスの残量が気になる場合は、ガス会社に問い合わせて確認してもらうとよいでしょう。

お湯が出ない場合の4つのチェックポイント

お湯が出なくて困った際、効率的に適切な解決方法を見出すためのチェックポイントを紹介します。このチェックポイントを順に確認することで、スムーズに原因を見つけられるので、お湯が出なくなった際は、まずはこちらを参考にしてみてください。

チェックポイント1：水が出るかを確認

お湯が出ないと気付いたら、まずはほかの蛇口でもお湯が出ないかどうかを確認します。水が出るかも同時に確かめて、お湯だけが出ないのか、水もお湯も出ないのか、一ヶ所だけで異常が起きているのか、家の全体で異常が起きているのかといった点を最初にチェックしましょう。

水も出ない状況であれば、水道側に原因があることがわかります。

チェックポイント2：ガスが出るかを確認

水は出て、お湯だけが出ない状況であれば、ガスが自宅に供給されているかの確認が必要です。ガスコンロやガスファンヒーターなど、ほかのガス機器を使用できるかをチェックしましょう。

ほかのガス機器が使えない場合は、ガスの供給が止まっていることがわかります。

チェックポイント3：給電状況を確認

水とガスの供給が停止していないことを確認したら、次は給湯器の作動に必要な電気が適切に供給されているかを確認します。ブレーカーや給湯器のコンセントの接続状態などをチェックしましょう。

以下の記事では、給湯器の電源について、また給湯器の節約方法について特集しているので、詳しく知りたい人は併せてお読みください。

給湯器の電源は都度消すのが正解？つけっぱなしとの比較・節約方法まとめ｜ニフティ温泉

チェックポイント4：給湯器の状況を確認

水・ガス・電気が適切に供給されていることが確認できたら、最後に給湯器本体の稼働状況を確認します。不具合などを示すエラーコードやランプの点灯がないかを確認し、自身でエラー解除できる状態かをチェックしましょう。自身で解決できない場合は、給湯器の故障である可能性が高いです。

給湯器の故障によりお湯が出ない場合には、メーカー保証期間内であるかなどを確認したうえで、給湯器メーカーに問い合わせます。

すべてのインフラや給湯器が正常に動いているのにお風呂のシャワーからだけお湯が出ない場合は、シャワーヘッドの交換が必要な場合もあります。シャワーヘッドの交換方法については、以下の記事を参考にしてください。

シャワーヘッドの交換方法とは？注意点や費用、交換できないタイプの見分け方を解説｜ニフティ温泉

給湯器の修理・交換にかかる費用相場

続いて、給湯器の修理や新品への交換にかかる費用相場を紹介します。給湯器に不具合や故障が見られる際は、こちらも併せて参考にしてください。

給湯器を修理する場合の費用相場

給湯器を修理する場合、ガス給湯器自体の修理が必要なケース、リモコンのみの修理で済むケース、配管の補修が必要なケースなどさまざまです。修理対象によりますが、修理にかかる費用はおよそ1万円から5万円程度となる可能性が高いです。

【給湯器自体の修理費用の相場】

燃焼系部品の修理：17,000～50,000円程度
電装系部品の修理：15,000～46,000円程度
安全装置の修理：15,000～58,000円程度
水制御装置の修理：12,000～35,000円程度

【リモコンや配管、その他費用】

外部の配管、水漏れに関する交換・補修の場合：15,000～50,000円程度
リモコンのみ故障、交換の場合：20,000～50,000円程度
出張費用：2,500～3,500円程度

給湯器を交換する場合の費用相場

給湯器を新品に交換する場合、メーカーによる違いのほか、省エネタイプなどの機能面の違いで価格帯が大きく異なります。工事費用も含めて安くても15万円以上、高機能な給湯器を選択すると40万円程度必要な場合などさまざまです。

給湯のみに特化したシンプルな製品や、追い焚き機能付きの製品、温水暖房機能付きの製品などで価格は変わり、一般的な機種のメーカー小売価格で14〜35万円程度です。省エネタイプの高機能な物もメーカーごとにいろいろな製品がありますが、40〜45万円の範囲が相場といえるでしょう。

賃貸マンション・アパートでお湯が出ない場合の対応ポイント

賃貸マンションやアパートでは、ガス給湯器などの住宅の設備は、物件の所有者の持ち物という扱いになるため、借主の独断で修理してはいけない決まりになっています。そのため、賃貸マンションやアパートで、ガス給湯器の修理や交換が必要になった場合、管理会社や物件の大家に連絡して、ガス給湯器の調子が悪いことを伝えましょう。

修理費用は住宅の所有者である管理会社や大家が負担するのがほとんどです。そのため、基本的に高額な修理費用を負担する必要はありません。ただし、費用の負担がないのは自然な使用で故障した場合のみです。故意的な破損はもちろん、うっかり物をぶつけて壊したような場合には、修理費用を負担する必要があります。

また例外として、故障したにもかかわらず貸主への報告を怠ると、借主側の負担になる場合があります。トラブルを避けるためにも、ガス給湯器などの住宅設備の不調を感じたら、すぐに管理会社や大家に連絡し、伝えるのがよいでしょう。