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最終更新日：2021年10月22日

「営業再開した施設実例を踏まえた新型コロナウィルス対策」伊予の湯治場喜助の湯愛媛

2020年5月28日、「ニフティ温泉」は「温浴施設営業再開に向けた新型コロナウイルス対策」と題したオンライン無料セミナーを温浴施設経営者や運営者を対象に開催しました。
そのなかの「営業再開した施設実例を踏まえた新型コロナウィルス対策」セッションで発表された「伊予の湯治場喜助の湯」の事例を紹介します。

休業中と再開後の感染症対策　売上促進

講師は、キスケ株式会社「伊予の湯治場喜助の湯」松山店マネージャーの臼意卓様。

・休業中と再開後の感染症対策　売上促進
・今後の営業について

大きくこの2つに分けられて、店舗の取り組みが紹介されました。

立地と経営形態

「喜助の湯」は、愛媛県松山市と今治市の2店舗。
温泉という業種自体は県の休業要請に入っていませんでしたが、複合施設として様々なレジャー施設が入っていたため、協力休業を決定しました。

入り口にパネルで案内を掲示

パネルには「県外のお客様」「体温が37.5度以上のお客様」には利用を遠慮いただく旨を表記。

入場料の支払いは券売機制なので、受付カウンターまで顧客接点がなく、利用券の購入後にご案内するとトラブルになると考えたため、できるだけお客様が早い段階で知ることができるように対応するよう心掛けたとのこと。

案内パネルを入り口に提示したことがポイントとして挙げられました。

具体的な対策内容の掲示

「徹底対策実施中」と題して具体的にどのような対応をしているかの案内を店内のいたるところに掲示しました。

券売機前のソーシャルディスタンス

並ぶ間隔についての案内を券売機自体に貼付。また、床には足跡シールを貼って、とるべき間隔の目安としました。

飛散防止フィルム

メインの受付だけでなく、ボディケアの受付や飲食物の受け渡しなどすべてのカウンターがあるところに飛散防止フィルムをセッティングしました。

休憩処のソーシャルディスタンス

利用定員を示す案内を座席に設けたり、座布団を間隔をあけて配置し、それ以外の場所には座らないようお願いする案内POPを座面にに直接貼付しました。

抗ウィルス性フィルム

トイレや喫煙所など、お客様が直接触れるドアの取っ手などには、抗ウィルス性フィルムで覆うだけでなく、そのような対策を講じているという表記も掲示しました。

喫煙室のソーシャルディスタンス

喫煙室の同時利用を3人までに制限。
本来3名利用できるカウンターが部屋の両サイドに設けてありますが、カウンターに3つある灰皿の真ん中ひとつを外し、両端しか使えないようにしてディスタンスを確保しています。

脱衣ロッカーのソーシャルディスタンス

来客数がそもそも減っており、利用可能なロッカーの最大値を減らしても対応できるため、ロッカーは縦のライン1列おきに鍵を外してディスタンスを確保。
さらにPOPを貼って対応内容を案内しました。

洗面台のソーシャルディスタンス

3台並んでいる洗面台の真ん中は椅子やドライヤーを撤去し、案内POPを貼ってディスタンスを確保しました。

シャワーブースの除菌

定期的な巡回ごとにアルコール除菌を行い、案内POPを貼付しました。

歩行浴のソーシャルディスタンス

歩きながら利用する「歩行浴」の浴槽には、1.5ｍ間隔で歩行してもらえるよう、案内POPを設置しました。

浴室内　天窓の開放

利用者の目の届くところに案内POPを設置し、換気のために天窓を24時間開放しています。

サウナ室の人数制限

30～40人利用できるサウナ室を定員10名にして運用。
間隔をあけて1人分ずつサウナマットを敷き、それ以外の場所には座ることができないよう、座面に直接案内POPを配置してディスタンスを確保しています。
サウナへの問い合わせが多いので、定員については今後融通を効かせていくつもりとのこと。

売り上げ促進・来店頻度UP策

温泉に休業要請が出ていなかった松山エリアで、実際に休業していたのは全温浴施設の半数程度。
営業を続行していた店舗には、そのタイミングに回数券の販売キャンペーンなどを行い、顧客確保を狙う店舗もみられたそうです。

温活応援スタンプラリー

営業再開となった5月11日から6月14日まで、「温活応援スタンプ」というスタンプラリーを開催。
利用3回で入浴1回無料という内容で、カラオケや麻雀などの系列店でも相互押印、利用が可能です。

温泉のテイクアウト

休業中の対応の一策として、演出として使用中の玄関先で湧出している源泉を持ち帰れるように案内しました。

暗いニュースが多いなか、明るいニュースとして複数の新聞、テレビから取材を受け、紹介されました。

営業再開のタイミング告知もでき、営業をしていない期間でも顧客接点を継続することができたという点で大きな効果がありました。

「メディアへの露出」「顧客接点の継続」の2点が成功要因として挙げられます。

今後の営業について

薬湯治の訴求

現在、入り方の案内や「免疫力をアップして健康意識を高めよう」といった訴求を行い、薬湯の利用を推進しています。

InstagramやLINEでも案内。

また、相互にポスターを掲出して協賛関係にある近隣の飲食店やパチンコ店に当キャンペーンのポスターを掲出。
ポスターには利用者のメリットとなる「ニフティ温泉」のクーポンへリンクするQRコードを印刷し、6月頭から運用できるように進行しています。

お客様の意見を取り入れた安全・安心の徹底

営業再開後に得られたお客様からの意見によって、頭や顔に触れるような長さだったこれまでの暖簾を撤去し、丈の短い身体に触れない長さのプレートに変更しました。

除菌チェック表の利用

除菌対応について、管理側が指示を出しても実際にやっているか、続けられているかが確認できなかったので、可視化できるようにチェック表を作成しました。

「喜助の蒸」のオープン

秋には岩盤浴施設「喜助の蒸」のオープンを予定しています。

MISSION

自店のミッションである「遊びを通じて、喜びを創り続ける。」に則って、きちんとしたコロナウィルス対策を行い、お客様が安心、安全に利用できる店舗運営を継続する姿勢です。

質疑応答

Q.営業中サウナ室内は定期的に換気しているのでしょうか？

A.1時間に1度、5分程度、内扉外扉を開放して換気を行っています。
　換気の際は「サウナ換気中」のPOPを貼っているので、お客様に勝手に閉められることはありません。
　自分自身サウナ好きなのですが、実際利用してみてサウナ内の温度が下がって困ることもありません。

伊予の湯治場喜助の湯（きすけのゆ）

「ニフティ温泉年間ランキング2019」で愛媛県第1位を獲得。
道後温泉郷最深1,700ｍから湧き出る源泉を、かけ流しで贅沢に使用した「源泉かけ流し椿の湯」をメインに、本格的な抽出機によって4時間かけて濃厚な薬草エキスを抽出した「喜助薬湯治」のお風呂も人気。
お風呂上がりに畳の上でゆっくりと漫画を楽しむことがてきる「漫画処」や、女性脱衣所内の「女性専用休憩処」などもあり、1日ゆったりと過ごすことができます。

住所：愛媛県松山市宮田町4
TEL：089-998-3300
アクセス：JR松山駅下車。正面入り口から出ると目の前
松山自動車道松山ICから国道33号へ､松山環状線･国道56号･県道19号を松山駅方面へ(約8km)
駐車場有（1,000台）

●「伊予の湯治場喜助の湯（きすけのゆ）」のお得なクーポン

※施設情報は2020/6/2時点のものです

薬湯(外湯)がよかった。いい香りがして、心地いい。1日3回抽出したエキスが放出されると記載してあった。
天然温泉の湯船は贅な湯量。また、子どもでも安心の浅めの湯船やあひる湯もある。
炭酸風呂は関西最大級の大きさらしく、広々としていた。
つぼ湯は4つあり、天然温泉。大きめのつぼで、ゆったりと入れた。
（温泉好きのおもちさんの口コミ）

「伊予の湯治場喜助の湯（きすけのゆ）」の施設情報