西郷隆盛洞窟から徒歩10秒の温泉!
[鹿児島県] 城山長寿泉
今回の温泉探訪記ガイドはこの人
東京生まれ。温泉ソムリエ(マスター)。
交通事故の後遺症のリハビリで湯治を体験し、温泉に目覚める(知床にて、車でヒグマに衝突し頚椎骨折)。現在、総入湯数は1,500以上。
鹿児島市の中心部、鹿児島中央駅から程近い城山。鹿児島市内を見下ろす景勝地として有名な、人気観光スポットです。また、西南戦争最期の激戦地となった場所でもあります。今回ご紹介する温泉は、そんな城山に向かう坂の途中にある「城山 長寿泉」というところです。
すぐ横には「西郷隆盛洞窟」
鹿児島中央駅から車で10分ほどの距離にある「城山 長寿泉」。道路の向かいには、人気の史跡「西郷隆盛洞窟」があります。ちなみに、鹿児島市内の観光地・史跡をめぐる「まち巡りバス」の停留所にもなっているため、アクセスは抜群です。ここは西南戦争の終盤、政府軍から逃れるため、西郷隆盛が最期の数日を過ごした洞窟です。当時の絶望的な状況に想いを馳せながら、温泉への期待に胸が膨らみます。
「城山 長寿泉」は洞窟から徒歩10秒
「西郷隆盛洞窟」の道路向かいにある「城山 長寿泉」。わずか徒歩10秒ほどで到着です。史跡見学でめぐらせた想いそのまま、温泉に入れます。
緑に溶け込む外観は、積年の歴史を感じさせ、とても風情があります。ここが史跡と言われても、納得してしまいそうな雰囲気です。以前は宿泊や、レストランも営業していたそうですが、現在は日帰り入浴のみの営業。入浴料金は390円と、市内の銭湯並みの低価格です。
広々とした浴室
男女別の浴室は、露天風呂こそありませんが、外観からは想像できないほど広々。温泉浴槽は、小さめで一度に4人ほどが入れるあつ湯と、長方形で10人は入れそうなぬる湯と2つあり、そこに源泉がジャバジャバとかけ流されています。湯量が豊富なため、常に浴槽からオーバーフローしていて、床まで浸水しています。
泉質は、ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉(低張性 弱アルカリ性 高温泉)。源泉温度が50.9度のため、奇跡的に加水・加温のいらない純粋なかけ流しでの利用です。無色透明で、つるすべ感の肌触りがやさしく、入っているとお湯に身体が一体化してしまう感覚の極上湯!湯量豊富なため、浴槽は常に新鮮な源泉で満たされて、いつもフレッシュな湯浴みを堪能できます。
強烈な勢いのうたせ湯
ここは、意外と設備も充実。サウナや水風呂も完備され、温泉好きだけでなく、サウナ通もうならせます。
その中で印象に残ったのが「うたせ湯」。温泉浴槽の端に設置され、滝のような強烈な勢いで湯船に叩きつけられています。そのあまりの勢いに躊躇してしまいそうです…いざ入ってみると、気持ち良いを通り越して痛い!肩に穴が開くかと思いました。そして逆に肩が凝りそうです(笑)。