「湯あたり」の症状は?原因や対処法も解説! 全国

温泉に入って気持ちいい気分になれるのはいいですが、長く入りすぎて「湯あたり」になってしまったことはありませんか?
翌日~数日経ってから、身体のだるさを感じたり、皮膚に違和感を感じるなど、心当たりがある方もいるのではないでしょうか。
湯あたりとはなんなのか、湯あたりの症状や原因、対処法などを温泉ソムリエマスターの資格を持つ筆者が詳しく紹介します!
翌日~数日経ってから、身体のだるさを感じたり、皮膚に違和感を感じるなど、心当たりがある方もいるのではないでしょうか。
湯あたりとはなんなのか、湯あたりの症状や原因、対処法などを温泉ソムリエマスターの資格を持つ筆者が詳しく紹介します!
湯あたりとは?

まず「湯あたり」とはなんでしょうか?実際に湯あたりになってしまった!という方もいるかもしれません。そんな湯あたりについて解説していきます。
湯あたりとは長期間温泉に入ることで体調不良を起こす現象
湯あたりとは「何度も、あるいは長期間温泉に入ることで体調不良を起こす現象」のことをさします。
一日に何度も温泉に浸かったり、数日~数週間と長期間続けると、頭痛やめまい、吐き気などを引き起こすことがあります。
家のお風呂でも長い時間入っていると気分が悪くなってしまうことがありますが、湯あたりは入浴後すぐの体調には問題がないのに、翌日~数日経ってから体調不良が起こることをさしています。
家のお風呂との違いは、お湯の温度はもちろんですが、温泉の成分も影響するということ。どんな成分が湯あたりを引き起こしやすいのかは、後ほど説明していきます。
湯あたりは悪いことではない
湯あたりすることが身体に悪影響かというと、そうとも限りません。
「好転反応」と呼ばれ、体調が良い方向に向かう前に一時的に体調不良になってしまうことがあります。
「湯あたり」もその一つで、湯治などで温泉に入った際、2~3日経つと湯あたりの症状が現れることがありますが、この好転反応を繰り返すことによって、湯あたりしにくく、身体に良い効果が得られるといわれています。
ただし、湯あたりの全てが好転反応ではなく、温泉の泉質などが体質に合わないという可能性もあります。
好転反応か、そのほかの体調不良なのかは見分けがつきづらいので注意が必要です。
もし温泉に入浴した後に具合が悪くなったら、しばらくは温泉に入るのを控えて、休息を取るようにしてください。
湯あたりの症状
頭痛、めまい、吐き気、腹痛など
湯あたりの症状は、頭痛やめまい、吐き気などのほかにも、腹痛や下痢、悪寒や食欲不振なども症状の一つです。
また、皮膚が弱い方は皮膚が赤くなったり、痒みや痛みを引き起こすこともあります。
湯あたりしやすい温泉成分はある程度決まっているので、日頃から皮膚が弱いと感じる方や、熱いお湯が苦手な方は特に注意しましょう。
湯あたりは温泉に入った翌日〜1週間程度経ってから体に反応が起こります。入浴中に症状が出ないから長湯しても大丈夫、というわけではありません。温泉から出た直後の立ちくらみなどは、湯あたりではなく、別の症状と考えられます。
湯あたりしてしまう原因
お湯の温度や温泉の成分
湯あたりしてしまう原因としては、まずお湯の温度が高いことです。これは自宅のお風呂でも同じことが言えますよね。
ですが、温泉がぬるくても湯あたりしてしまうことがあります。その場合は温泉の成分が関係している可能性があります。刺激が強い成分だったり、体を温めやすい効果がある成分の温泉の場合、入っている時はぬるくて長湯できそうでも、湯あたりになってしまうことがあります。
温泉にもよりますが、看板などに長湯しないようにと書かれていたり、5〜10分で一度上がりましょう、など入浴方法が説明されていることがありますので、しっかり確認して無理のない範囲で温泉に浸かって、適宜休憩を取るようにしましょう。
湯あたりしやすい温泉はある?

湯あたりしやすいといわれている温泉の成分があります。硫黄泉、放射能泉、酸性泉などが湯あたりを起こしやすいといわれています。
これらの温泉は効能が強いとされる温泉ですので、入る際は注意が必要です。入る時間を短くして、入浴と休憩を繰り返すなどして、安全に入るようにしてましょう。中には「1日⚪︎回、⚪︎分まで」というように指定されている所もあります。初めて入る温泉では、特にそのルールに従うようにしましょう。
湯あたりしやすい人はいる?

湯あたりしやすい人としては、先ほどの通り皮膚が弱い方や熱いお湯が苦手な方、また温泉にあまり慣れていない方は注意が必要です。その泉質が身体に合わなかったり、持病との相性が悪かったりすることもあります。
硫黄泉は全国でも数が多い温泉ですが、あまり入ったことのない方や、強い硫黄泉が初めてな方は湯あたりしやすいです。
また、子どもも注意が必要です。身体の小さな子どもは大人よりも深部体温が上がりやすく、一気に身体に熱をもってしまいます。大人よりも子どもの方が熱中症になりやすかったり、お風呂に長時間入るとのぼせやすいように、湯あたりもしやすくなります。お子さんと一緒に温泉に行かれる際は、のぼせはもちろん、湯あたりしないように気をつけてくださいね。
「湯あたり」「のぼせ」「湯疲れ」の違いは?

これまでの説明と聞くと「湯あたり」と「のぼせ」って一緒じゃない?と思う方もいらっしゃるかもしれません。その違いを解説していきます。
まず「湯あたり」の定義は、「頻繁に、あるいは長時間(長期間)温泉入浴を続けていると現れる病的症状」をさします。温泉に入った時のみ起こる現象で、定期的に何度も、長い時間入り続けることで起きる症状で、翌日~数日後に遅れて症状が現れるのが特徴です。
自宅のお風呂や、温泉に入ってすぐ起こる体調不良の場合は別の呼び方になります。
その違いとして挙げられるのが「のぼせ」です。長時間入浴していると、血管が膨張し、頭に血が上ってしまうことがあります。お風呂から上がると血管は収縮するように働きますが、長時間膨張したままでいると、入浴後もなかなか収縮してくれません。その状態のことを「のぼせる」といいます。
のぼせは入浴中または入浴後すぐに症状が現れます。お風呂のとき以外にも、女性ホルモンの乱れや緊張している時なども頭の血管が膨張し、のぼせてしまうことがあります。
最後に、湯あたりやのぼせに近い言葉で「湯疲れ」があります。湯疲れとは、温泉に長い時間入ることで脱水症状や熱疲労などが原因で体調を悪くする現象です。
普段お風呂や温泉に浸かることが少ない方などが、つい長湯してしまい具合が悪くなった、という場合は、この湯疲れが該当すると考えられます。湯疲れの場合ものぼせと同様で当日中、早いタイミングで症状が現れます。
症状や原因はそれぞれ違いますが、温泉やお風呂が原因の体調不良ですので、どれが起きても入浴の中止や休息をとってくださいね。
湯あたりの対処法

ここからは具体的に湯あたりの対処法を紹介します。前日からできる対処法もあるので用意しておきましょう。
ビタミンCを摂取する
ビタミンCを摂取することで、抗酸化作用やコラーゲンの生成に必要な栄養素がとれるので、湯あたりをしにくくなります。野菜や果物、ビタミンC入りの飲料水やサプリを事前にとるようにしましょう。
初日から長湯をしない
身体がお湯になれていない初日から長湯をすると、湯あたりしやすい原因に繋がります。湯治などで温泉に長期滞在する場合は、一日目から長湯は禁物です。温泉に2~3週間入ることで効果が見られることもあるので、初日は体を慣らす程度にしておきましょう。
休養日を設ける
温泉に長い期間いて、毎日温泉に入る方もいらっしゃるかもしれません。その中で、数日に一度のペースで休養日を設けることがおすすめです。効能の強い温泉だと毎日入ると身体に負担が強く、肌などにダメージを与えてしまうこともあります。無理せず、3~4日に1日は温泉を入らない日をつくるなどしましょう。
湯あたりの予防法

最後に湯あたりの対処法をご紹介します!
水分補給をこまめに
温泉に入ると体内の水分が失われてしまいます。お湯の中にいると汗をかいていることに気づきにくいこともありますが、こまめな水分補給が大切です。入浴後はもちろんですが、温泉に入る前も水分を取ってから入ることで、湯あたり対策に繋がります。
かけ湯を行う
温泉に入る前にはマナーとしてかけ湯を行いますが、こちらも必ず行いましょう。身体の汚れを落とす他にも温泉の熱さに体を慣らすという意味合いもあります。一気に入ってしまうと血管が膨張し、湯あたりを起こしやすくなります。かけ湯やシャワーで身体を慣らしてから入るようにしてください。
休憩もこまめに行う
湯あたりは体温が上がっていくと起こりやすいため、長湯をせず、こまめに休憩をとりましょう。熱いお湯以外にも先ほどからお伝えしてきたように温泉の成分によっては湯あたりしやすい温泉もあります。温泉に慣れていない方は5~10分に一度休憩をとり、涼しい所に移動してクールダウンすることもおすすめです。
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この記事を書いたライター
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- なおたか
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千葉県在住の温泉ソムリエ。平日も休日も温泉を楽しんでいます!おんせん県・大分を中心に九州を広く巡りました!関東周辺の温泉やサウナもよく行きます
温泉ソムリエ,温泉ソムリエマスター,サウナ・スパ健康アドバイザー,気象予報士,防災士,北海道観光マスター,温泉観光実践士,別府八湯温泉道 表泉家 名人,九州八十八湯めぐり 泉人
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