きくりん さん
43.9点 / 2647件
男性 | 57歳 | 埼玉 |
指定なし | ||
指定なし |
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JR日豊本線の大分駅の府内中央口(北口)から、徒歩で約3分。コンクリート造りながらアーチのかかった入口が特徴的な、昭和32年(1957年)に開業した昭和レトロな温泉銭湯。右側が男湯です。平日の午後、利用してみました。
通常、入浴料380円は番台で払いますが、この日は雑誌「温泉博士」の特典でタダで入浴。大きな数字が書かれた木製鍵付きロッカーが並ぶ脱衣場には、ドライヤーも完備。これだけでもなかなかエモいのですが、なんと10円で使える古いマッサージ機も現役です。
浴室に入ると、手前に17人分のプッシュ式カラン(カランも温泉)がある洗い場。銭湯ですが、アメニティがシャンプーとボディーソープが1組だけありました。
壁際にタイル張り内湯が2槽あり、いずれも琥珀色のナトリウムー炭酸水素塩泉(源泉名: あたみ温泉)が、源泉かけ流しにされています。泉温52.6℃を、左側の4人サイズ「あついお湯」で43℃位、右側の3人サイズの「ややぬるめ」の方は41℃位で供給。加水(それぞれ蛇口があるので、お客さんが加水できますが)・加温なし、循環・消毒なし。PH8.4で、肌がツルツルする浴感です。ライオンの湯口と鯉の湯口がありますが、鯉の湯口(ちなみに、女湯は像の湯口らしい)からのみ注がれ、口に含むとほんのりモール臭がして少甘味。赤茶色の湯の花も見られます。
いつものオープン時間より、ちょっと早めに入れてもらえたので、最初だけ貸切状態。2段になった壁のレトロなタイル絵と現代風のペンキ絵を眺めつつまったりできましたが、程なくしてすぐにお客さんで賑わいました。
帰りがけに、なぜ「あたみ温泉」という名前なのか尋ねてみると、先代が付けたのでわからないという女将さん。創業当時は漢字で書いていたそうですが、静岡の熱海温泉に申し訳ないのでひらがなに変えたと、おっしゃっていました。再開発で大きなビルが建ち並ぶ中にポツンとある、昔ながらの憩いの場。いつまでも、ここにそのままあり続けて欲しい湯処ですね。
主な成分: リチウムイオン0.4mg、ナトリウムイオン406.0mg、アンモニウムイオン2.5mg、マグネシウムイオン0.4mg、カルシウムイオン7.3mg、マンガンイオン0.1mg、フッ化物イオン1.6mg、塩化物イオン139.0mg、硫酸イオン2.5mg、リン酸一水素イオン0.9mg、炭酸水素イオン867.0mg、炭酸イオン54.0mg、水酸化物イオン0.1mg
※なお、建物前に掲示されていた分析表は、平成15年のものだったので参考までに -
長湯温泉を流れる芹川の上流、温泉街から少し離れた里山風景の中に佇む、平成7年に開業した鉄筋2階建ての湯宿。また、九州温泉道の対象施設でもあります。以前から一度行ってみたいと思っていたので、平日の午前中に日帰り入浴して来ました。
入浴料600円は、玄関を入ってすぐの受付で。右手に廊下を進んだ先に、男女別の大浴場があり、男湯は左側です。コインレス鍵付きロッカーが並ぶ脱衣場には、ドライヤーも完備。湯気抜きがある高い天井の広い浴室に入ると、左側に3人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは、家庭用のものが数種類用意されています。
男女の浴室を仕切る黒い巨大な石柱の壁沿いに、石造り内湯が2つ。阿蘇山噴火の溶岩がゆっくり冷えてできた柱状節理「阿蘇六方石」なのだとか。その大きさに、もうビックリです。
いずれも、うっすら緑褐色に濁ったマグネシウム・ナトリウムー炭酸水素塩泉(源泉名: 山の湯 かずよ)が、源泉かけ流しにされています。泉温52.1℃を加水・加温せず、奥の10人サイズの方は41℃位、手前の3人サイズの方は43℃位で供給。PH7.0で、肌がスベスベする浴感です。
奥の方にある湯口は高い所から注がれ、析出物でまるで鍾乳洞のように。また、床も棚田状に隆起。湯面には、粉状の湯の花が浮遊。そして底にも粉状の湯の花が沈殿し、歩くと舞い上がります。湯口の湯を口に含むと、石膏臭がして円やかな味がします。
続いて、外の露天風呂へ。3人サイズの石造り浴槽があり、こちらも源泉かけ流しで、湯温は40℃位。囲まれていますが、柵越しに森の景色。ずっと貸切状態で、まったりできました。
主な成分: リチウムイオン1.1mg、ナトリウムイオン431.9mg、マグネシウムイオン356.2mg、カルシウムイオン174.9mg、鉄(II)イオン0.5mg、フッ化物イオン0.4mg、塩化物イオン199.0mg、臭化物イオン0.4mg、硫酸イオン380.7mg、炭酸水素イオン3241.0mg、炭酸イオン2.7mg、メタケイ酸266.5mg、メタホウ酸6.6mg、遊離炭酸744.2mg、成分総計5.927g -
長湯温泉を流れる芹川の上流、県道30号線を千寿温泉より先に進んで、看板を目印に左折。里山風景が広がる細い道を進んだ先に佇む、瓦屋根の趣きのある湯宿。また、九州温泉道の対象施設でもあります。平日の午前中に、日帰り入浴してみました。
入浴料500円は、左手の母屋の玄関で御主人へ。母屋を出て右手に行くと、大きな門の下右側に浴室棟入口があります。浴室は男女入れ替わるようですが、家族湯の前を通って突き当たりの浴室が、この日は男湯でした。
棚だけの脱衣場には、ドライヤーも完備。湯気抜きのある高い天井の浴室に入ると、カランのある洗い場はありません。かけ湯を十分して、いざ入浴。
左側に、5人サイズの石造りだか木造りだか分からないほど析出物で覆われた内湯があり、うっすら黄褐色がかった透明のマグネシウム・ナトリウムー炭酸水素塩泉(源泉名: 有限会社 郷の湯旅館)が、源泉かけ流しにされています。泉温51.0℃を、加水・加温せず42℃強位で供給。PH8.6で、肌がスベスベする浴感です。循環・消毒なし。歩くと、底に溜まった粉場の湯の花が舞い上がります。湯面には、油膜のような湯の花も浮遊。湯口の湯を口に含むと、鉄臭がして苦しょっぱいです。窓から、小川と里山の景色。ずっと貸切状態で、まったりできました。
これだけ温泉成分の析出物が付着した湯舟は、なかなか見れないなぁと感動もひとしお。温泉ファンには、一度は訪れて欲しい湯処ですね。
主な成分: リチウムイオン0.9mg、ナトリウムイオン486.0mg、アンモニウムイオン1.4mg、マグネシウムイオン310.0mg、カルシウムイオン197.0mg、マンガンイオン0.5mg、鉄(II)イオン3.7mg、フッ化物イオン0.4mg、塩化物イオン240.0mg、ヨウ化物イオン0.7mg、硫化物イオン0.2mg、硫酸イオン453.2mg、炭酸水素イオン2760.0mg、メタケイ酸235.0mg、メタホウ酸10.3mg、メタ亜ヒ酸0.1mg、遊離炭酸792.0mg、成分総計5.573g -
長湯温泉街から少し離れた小高い丘に佇む、平成4年(1992年)に開業した湯宿。2017年にリニューアルし、およそ3万坪の敷地に茅葺屋根の母屋を中心に、食事処や離れが点在しています。平日に、一泊二食付で利用して来ました。
先ずは、母屋でチェックイン。宿泊棟プランの予約でしたが、この日は離れ「中尾」を用意。宿側の心遣いによる、グレードアップが嬉しいです。2つのテーブルと椅子が置かれた広い土間の先に、火鉢のある板間と炬燵のある8畳和室の二間で、トイレと内湯(地下水の沸かし湯)付。景色は木立や他の棟の瓦屋根でした。
浴衣に着替え、早速小さな男女別浴場棟へ。男湯は手前です。棚に籐籠が並ぶ脱衣場には、ドライヤーも完備。浴室に入ると、右側に3人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティはプロバンシア製です。
窓際に6人サイズの石造り木枠内湯があり、緑褐色に濁ったナトリウム・マグネシウムー炭酸水素塩温泉(源泉名: 翡翠之庄)が源泉かけ流し。泉温47.2℃を、42℃弱位で供給。PH6.5で、さらりとした浴感です。魚の湯口から注がれ、鉄臭がして炭酸味。続いて、外の露天風呂へ。3人サイズの石造り木枠浴槽で、湯温は41℃弱位。小さな1人用の浴槽は、サウナ用の水風呂でした。菜の花と長湯ダムを眺めつつ、貸切状態でまったり。湯上りに、小さなビールやジュースが無料で頂けるのもいいですね。
一休みして、5つある貸切風呂へ。フロントで鍵を借り、空いていれば一晩中いつでも予約なしで無料で入れます。
まずは、手前のサウナ付露天風呂「月」へ。浴室の左側に、1人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは同じです。屋根付2人サイズの石造り木枠浴槽で、湯温は41℃位。浴槽が小ぶりなので、頭と足を縁に乗せて壺湯風に空を仰ぎ見ます。流れる雲と野鳥のさえずりに癒されました。
夕食は、ワインセラーの間を通り抜けた会食場「くたみ」で。畳敷きにテーブル席の個室で、お品書き付の和食膳です。先付は、自家製鴨味噌。八寸は四方松花堂・卯月前菜で、自家製燻製三種・ちらし寿司・川海老の艶煮・椎茸の南蛮漬・丸十のレモン煮・なた豆味噌煮・きんぴら蒟蒻・菜の花と鮃の昆布〆・つまみ湯葉・新玉葱のカッテージチーズ和えの9品を、一口サイズながら彩り豊かに。麦焼酎がすすんじゃいます。吸物は地鶏汁で、地鶏に歯応えがあり地味豊か。造里は、直入エノハ(山女魚)と骨煎餅。クラッシュアイスに包まれ、かまくらのよう。凌ぎは、長芋の養老蒸しでねっとり濃厚。冷鉢は、直入野菜サラダをサウザンドレッシングで、瑞々しい新鮮な野菜に飾り包丁を入れ、フレンチのような盛付け。焼物は、エノハの塩焼。焼き立てで、背をお客様に向けて出すのが昔からの礼儀なのだとか。口直しに、カッテージチーズを添えて。炭火焼でじっくりと焼かれ、頭からバリバリいけちゃいます。台物は、豊後牛のステーキで超柔らかで美味 。御飯は、自家製幻のエノハ茶漬け・香の物。エノハの粉末の香ばしさ、紫蘇の実のカリカリとした食感で箸がすすみます。自家製デザートはクリームブリュレで、お腹一杯に。地の物づくしで、口福なひと時でした。
就寝前に、今度は貸切内湯「寒月」へ。浴室の右側に1人分のシャワー付カランがある洗い場で、アメニティは同じです。窓際に3人サイズの石造り内湯があり、湯温は41℃位。大きな窓は開けられ、半露天風にも。月を眺めつつ、まったりできました。
寝る前に、小さな図書館に立ち寄ったり、母屋に併設された寛げるラウンジへ。宿にこもって、静かにのんびりと過ごすのも良さそうですね。
翌朝は、貸切内湯「光源」へ。ほぼ同じ浴室の造りで、2人サイズの石造り内湯があり、湯温は41℃位。一番風呂の特権である、ザラメのような結晶の湯の花が湯面に浮いています。大きな窓で開閉可能。ダム湖と山の景色を眺めてまったり。
続いて、貸切露天「風」へ。1.5人サイズの石造り円形内湯で、湯温は41℃位。景色もよく、プライベート感がある浴室でした。
朝食は、昨晩と同じ会食場で焼魚主菜の和定食。前日に三種の魚から選ぶのですが、この時は関アジを選択。シーザードレッシングのサラダ、寄せ豆腐、野菜の煮物や豚味噌等、ご飯がすすみました。
最後に、貸切内湯「署月」へ。脱衣場に、マッサージチェアがあります。2人サイズの石造り内湯で、湯温は42℃位。こちらも、ダムの景色でした。飽きるほど温泉に浸かりましたが、まだまだ浴衣が脱ぎたくない、そんな素敵な宿でした。
主な成分: リチウムイオン0.5mg、ナトリウムイオン508.0mg、アンモニウムイオン2.0mg、マグネシウムイオン105.0mg、カルシウムイオン128.0mg、ストロンチウムイオン1.1mg、バリウムイオン1.1mg、マンガンイオン0.5mg、鉄(II)イオン2.3mg、フッ化物イオン0.2mg、塩化物イオン49.4mg、硫酸イオン32.6mg、炭酸水素イオン2270.0mg、メタケイ酸205.0mg、メタホウ酸1.4mg、遊離炭酸594.0mg、成分総計4.037g -
「日本一恥ずかしい露天風呂」と言われる川湯、以前は混浴の内湯だった上湯(現在は男湯で、女湯は静泉荘の中)と並ぶ、満願寺温泉にある3つの共同浴場の1つ。以前は「満願寺温泉館」というコンクリート造りの建物でしたが、2016年12月に木造の「満願寺温泉共同浴場」としてリニューアルしています。平日の午後、利用して来ました。
まだまだ真新しい湯屋なのは、地域の方や訪れる温泉ファンにも大切にされているためでしょうか。入浴料200円は、入口の料金BOXへ。通路の左右に、男湯と女湯が2つづつあります。
先ずは、左側の大きな浴室へ。棚だけの脱衣場には、ドライヤー無し。湯気抜きのある高い天井の浴室に入ると、右側に3人分シャワー付カランがある洗い場。共同浴場なので、石鹸などのアメニティはありません。
奥に、くの字型タイル張り石枠内湯が二分割され、いずれも無色透明の単純温泉(源泉名: 満願寺温泉)が、源泉かけ流しにされています。ザブンと浸かると、ものスゴイ勢いでオーバーフロー。泉温42.8℃を、奥の7人サイズの方は湯尻で41℃位、手前の上り湯と書かれた3人サイズの方は42℃位で供給。PH7.1で、やや肌がスベスベする浴感です。2つの浴槽は、湯面は繋がっています。ずっと貸切状態で、まったりできました。
帰りがけに折角なので、右側の小さな浴室も。こちらも棚だけの脱衣場で、ドライヤーなし。最初貸切風呂かと思いましたが、鍵はかけられません。浴室に入ると、右側に1人分のシャワー付カランがある洗い場。やはりアメニティなし。左側に2人サイズのタイル張り石枠内湯があり、湯温は42℃位です。こちらもまた、ずっと貸切状態でした。
平日で時間帯が良かったのか、静かに満願寺温泉を満喫できて、とても良かったです。なお、休憩室の壁に鉱泉分析表があり、上記の泉質や泉温はそこから引用しましたが、昭和37年のものだったので参考までに。 -
鎌倉幕府ゆかりの満願寺のすぐ近く、阿蘇郡南小国町の志津地区を流れる満願寺川のほとりにある、満願寺温泉の3つの共同浴場のうちの1つ。川の中に湯船を造り、屋根をかけただけの無人の混浴の露天風呂です。満願寺温泉のシンボル的な湯処ですが、対岸の通りから丸見えなので、かつて「日本一恥ずかしい露天風呂」と言われたこともあるのだとか。平日の午後、利用してみました。
入浴料200円は、料金BOX へ。脱衣場は静泉荘の前の細い道沿い、下へと下りる石段手前の左右です。道端で裸になるため、温泉に浸かる前からかなり恥ずかしく、タオル一丁で急いで川へ、ではなく温泉へ。
石造りの浴槽が2つあり、いずれも無色透明の温泉(分析書は掲示されてませんが、隣の共同浴場の分析書によると単純温泉)が、源泉かけ流しにされています。左側は6人サイズの浴槽で、湯温は38℃位。右側は4人サイズ で、こちらは40℃位です。肌がスベスベする浴感。もう1つの上流側にある湯槽は、地元の方が野菜などを洗うのに使うためのものです。
足元湧出なのですが、苔が生えて底が滑ります。この日は、雨が降っていて貸切状態。唯一通ったのは、郵便配達の人だけ。川のせせらぎとハヤが泳ぐ姿を眺めつつ、ぬるめの湯でまったりできました。
開放的と言ってはそれまでですが、女性にはかなりハードルが高めの混浴温泉。この恥ずかしさ、同じ川の中に湯船がある長湯温泉のガニ湯を思い出しました。 -
阿蘇郡小国町の寺尾野地区にある、地元の方が畑仕事の後にひと風呂入るためにと作った共同浴場。この地区の方が管理されていますが、一般の人も入れます。平日の午後、利用してみました。
温泉の看板などは一切出ていないため、行き方を知らないと迷います。田の原温泉からはげの湯温泉へと向かう、ファームロードの途中にある「寺尾野」と書かれた小さな看板を左折。寺尾野集落を通り抜け、もう家がない外れまで来ると、左側に棚田の上へと続くコンクリートの脇道。2~3台停められそうな駐車スペースが道沿いにあり、「車は通れません」の看板が目印です(山内川野川に架かる、小さな「寺尾野橋」の200m程手前)。歩いてこの脇道を登って行くと、突き当たりに湯気抜きのある瓦屋根の素朴な湯小屋に到着。男湯は、左側です。
無人の共同浴場なので、中に入って脱衣場の壁にある銀色の料金BOXへ、入浴料100円を投入。棚だけの脱衣場と浴室の仕切りがない、昔ながらの一体型の造り。共同浴場なので、石鹸などのアメニティもありません。
女湯と黒い板壁で仕切られた、2人サイズのタイル張り石枠内湯が2つあり、いずれも無色透明の硫化水素泉(源泉名: 寺尾野温泉)が、源泉かけ流しにされています。泉温41℃を、加水・加温せず、奥の湯口がある方は38℃位で供給。オーバーフローして、手前の方は36℃位。肌がややスベスベする浴感です。
湯口の湯を口に含むと、無味ですが硫化水素臭と金気臭が混じった匂い。手前の浴槽は、女湯と浴槽内で繋がっている変わった造り。以前は、混浴だったのでしょうか。奥に祀られた薬師様に見守られ、ずっと貸切状態でまったりできました。
分析書の掲示はありませんが、入口に昭和54年の温泉医治効用書が掲げられています。泉温1℃と記載されていますが、41℃の4が消えちゃったのかな。とてもきれいに管理されていたので、地域の方に感謝しつつ、いつまでも変わらない素朴な湯屋のままであって欲しいなと思いました。 -
熊本県阿蘇郡小国町北里の集落に溶け込むかのように佇む、奴留湯(ぬるゆ)温泉の共同浴場。周りに温泉宿は無く、この共同浴場が1つあるだけの静かな温泉場です。その昔、殿様のお供をした奴が、この場所に留まって温めの湯にゆっくりと浸かり旅の疲れを癒したので、そう呼ばれるようになったのだとか。平日の午後、利用してみました。
コンクリート打ちっ放しの外壁に瓦屋根という、和モダンな感じの外観。無人の共同浴場なので、入浴料200円は料金BOXへ。男湯は右側です。棚にプラ籠が置かれた脱衣場には、ドライヤーなし。湯気抜きのある高い天井の浴室に入ると、左側の壁に湯と書かれたバルブ1つと奥に水と書かれたバルブ2つあるだけの洗い場。石鹸などのアメニティはありません。浴室全体に拡がる玉子臭に、思わずニンマリとしてしまいます。
右側に、石造り木枠内湯が2分割。共にうっすら青みがかった透明の硫黄泉(源泉名: 奴留湯温泉)が、源泉かけ流しにされています。泉温38℃を、右側の8人サイズの方はそのまま供給。加温・加水なしで、循環・消毒もなし。肌がツルツルする浴感です。
大きめの石が敷き詰められた底の一部はスノコ状となっていて、足元湧出された湯量豊富な源泉が、洗い場の床の上をサラサラとオーバーフロー。歩くと、糸くず状の白い湯の花が舞い上がります。
左側に「上り湯」と書かれた4人サイズの浴槽の方は、この日の湯温35℃位。寒い時期には加温された湯が注がれ、上がり湯に使われるているようです。こちらも、底がスノコ状。トド寝ができる溢れ出しですが、泉温が低過ぎて断念。夏場なら、気持ちいいかもですね。
湯がサラサラと流れる音に癒され、ずっと貸切状態でまったりできました。分析書はありませんでしたが、地元の方のみならず多くの温泉ファンにも愛される名湯かと思います。 -
延喜元年(901年)に、刺客を逃れて身を隠した菅原道真により、開湯されたと伝わる川底温泉。この温泉地を流れる町田川沿いに佇む、安政3年(1856年)に開業した老舗の一軒宿。また、九州温泉道の対象施設でもあります。一度訪れてみたかったので、平日の午後に日帰り入浴してみました。
入浴料500円は、湯小屋の中の券売機で。以前寄った際には休業していましたが、2016年7月にリニューアルオープン。前は混浴だったという3つの浴槽に仕切りを付け、男女別の2つづつの浴槽にしています。
当日の朝に電話をしてみましたが、誰も電話に出ず。そのことを女将さんに伝えると、午前中は湯温が安定せず、昼12時で45℃位あったので、締めていたとのことでした。
棚に籐籠が並ぶ脱衣場には、ドライヤーも完備。湯気抜きがある天井の高いの浴室に入り、先ずは奥の打たせ湯がある、8人サイズの石造り内湯へ。創業当時からあるという歴史ある浴槽には、無色透明の単純温泉(源泉名: 旅館 螢川荘)が源泉かけ流しにされています。泉温81.7℃を加水せず、湯温は44℃位で供給。底に玉石が敷かれ、その間から足下湧出しています。PH7.6で、肌がスベスベする浴感です。
浴槽脇からも湯が流れ出ており、口に含むと石膏臭がして円やかな味がします。右手前に、3人分のシャワー付カランがある小さな洗い場があり、アメニティはローヤルゼリー系です。また奥の2本出ている打たせ湯も、熱めながらいい刺激となる湯量でした。
続いて、手前の仕切りがある4人サイズの石造り内湯へ。こちらも、湯温は44℃位。窓が高い位置にあり、景色が見えないのは残念。いずれもずっと貸切状態で、まったりできました。
主な成分: リチウムイオン0.9mg、ナトリウムイオン212.0mg、マグネシウムイオン1.3mg、カルシウムイオン11.6mg、フッ化物イオン0.6mg、塩化物イオン326.0mg、臭化物イオン0.9mg、硫酸イオン21.8mg、亜硝酸イオン0.1mg、硝酸イオン0.7mg、リン酸ー水素イオン0.1mg、炭酸水素イオン72.8mg -
筌の口温泉の共同浴場や新清館から少し離れた所に佇む、素泊まりでの宿泊もできる日帰り温泉施設。また、九州温泉道の対象施設でもあります。平日の午前中、利用して来ました。
入浴料500円は、受付の小屋で。その裏手に湯小屋があり、男湯は左側です。100円有料ロッカーと棚だけの脱衣場には、ドライヤーも完備。浴室に入ると、左側に3人分のカランがある洗い場。アメニティは、固形石鹸とラベルのないシャンプー です。
窓際にタイル張り内湯が2分割され、いずれも無色透明の含二酸化炭素ーナトリウム・マグネシウム・カルシウムー炭酸水素塩泉・硫酸塩・塩化物泉(源泉名: 山里の湯)が、源泉かけ流しにされています。泉温38.3℃を加温・加水せず、左側の湯口がある2人サイズの方は38℃強位、右側の4人サイズの方は37℃位で供給。循環・消毒なし。PH6.3で、やや肌がスベスベする浴感です。
小さい方の浴槽では、湯口が浴槽内にあり、フレッシュな源泉の炭酸がシュワシュワと弾けています。浸かると、あっという間に全身アワアワに。ほのかに鉄臭も漂います。
右側の大きい方の浴槽は、ちょっぴり茶濁。サラサラとオーバーフローして、床が温泉成分で赤茶色に変色。析出物も見られます。窓の外には、里山の風景。先客が上がられた後、ずっと貸切状態でまったりできました。
これだけ素晴らしい炭酸泉ゆえ、地元の方にはよく知られた名湯のようですが、平日だったためか空いていて良かったです。また家族湯もあるので、次回はこちらも利用してみたいですね。
主な成分: リチウムイオン1.2mg、ナトリウムイオン238.0mg、アンモニウムイオン1.0mg、マグネシウムイオン103.0mg、カルシウムイオン164.0mg、ストロンチウムイオン0.8mg、マンガンイオン0.1mg、鉄(II)イオン6.2mg、フッ化物イオン0.2mg、塩化物イオン203.0mg、臭化物イオン0.4mg、硫酸イオン286.0mg、炭酸水素イオン1020.0mg、メタケイ酸221.0mg、メタホウ酸8.1mg、メタ亜ヒ酸0.3mg、遊離炭酸1080.0mg、成分総計3.387g
※なお、分析書は平成19年のもので、かなり色あせていて見えにくかったです。