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阿蘇郡小国町の寺尾野地区にある、地元の方が畑仕事の後にひと風呂入るためにと作った共同浴場。この地区の方が管理されていますが、一般の人も入れます。平日の午後、利用してみました。
温泉の看板などは一切出ていないため、行き方を知らないと迷います。田の原温泉からはげの湯温泉へと向かう、ファームロードの途中にある「寺尾野」と書かれた小さな看板を左折。寺尾野集落を通り抜け、もう家がない外れまで来ると、左側に棚田の上へと続くコンクリートの脇道。2~3台停められそうな駐車スペースが道沿いにあり、「車は通れません」の看板が目印です(山内川野川に架かる、小さな「寺尾野橋」の200m程手前)。歩いてこの脇道を登って行くと、突き当たりに湯気抜きのある瓦屋根の素朴な湯小屋に到着。男湯は、左側です。
無人の共同浴場なので、中に入って脱衣場の壁にある銀色の料金BOXへ、入浴料100円を投入。棚だけの脱衣場と浴室の仕切りがない、昔ながらの一体型の造り。共同浴場なので、石鹸などのアメニティもありません。
女湯と黒い板壁で仕切られた、2人サイズのタイル張り石枠内湯が2つあり、いずれも無色透明の硫化水素泉(源泉名: 寺尾野温泉)が、源泉かけ流しにされています。泉温41℃を、加水・加温せず、奥の湯口がある方は38℃位で供給。オーバーフローして、手前の方は36℃位。肌がややスベスベする浴感です。
湯口の湯を口に含むと、無味ですが硫化水素臭と金気臭が混じった匂い。手前の浴槽は、女湯と浴槽内で繋がっている変わった造り。以前は、混浴だったのでしょうか。奥に祀られた薬師様に見守られ、ずっと貸切状態でまったりできました。
分析書の掲示はありませんが、入口に昭和54年の温泉医治効用書が掲げられています。泉温1℃と記載されていますが、41℃の4が消えちゃったのかな。とてもきれいに管理されていたので、地域の方に感謝しつつ、いつまでも変わらない素朴な湯屋のままであって欲しいなと思いました。18人が参考にしています