きくりん さん
43.9点 / 2647件
男性 | 57歳 | 埼玉 |
指定なし | ||
指定なし |
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西伊豆の松崎町にあり、山道川沿いに温泉民宿が点在する石部温泉。この川沿いの細い道を、海岸から山の方に奥へと進み、もうこれ以上行くと宿は無いんじゃないかと思う頃に、道の右側に現れる温泉旅館。昭和47年に開業し、一時休んでいましたが、現在は日帰り入浴と素泊まりの営業のみ始めています。平日の午後、日帰り入浴して来ました。
丁度駐車場で大女将らしき方と会い、入浴希望の旨を伝えると、玄関の呼鈴を鳴らしてみてねとおっしゃられる。小さな橋を渡った先に、なかなか風格のある建物。入浴料500円は、出迎えられた女将さんへ。玄関から右手奥へ進むと、突き当たりに大浴場があります。
こちらには、男女別の内湯と奥に大きな混浴の露天風呂。男湯は左側です。棚だけの脱衣場には、ドライヤーなし。まずは、右手前の内湯から。浴室に入ると、1人分のシャワー付カランと1人分の蛇口がある洗い場。アメニティは一般的なものです。
窓際に3人サイズの石造り内湯があり、無色透明のカルシウム・ナトリウムー塩化物温泉(源泉名: 石部・岩地温泉 石部・岩地5号)が、源泉かけ流しにされています。泉温45.3℃を、加水・加温せず43℃位で供給。PH8.1で、やや肌がスベスベする浴感です。循環・消毒なしの完全放流式なので、溢れた湯が勢いよく渦を巻いて、排水口へと吸い込まれていきます。窓の外には、楽しみにしていた大きな露天風呂。一度脱衣場へと戻り、いよいよ奥の露天風呂へ。
入口こそ男女別ですが、こちらは混浴です。20人サイズの石造り浴槽で、深さも80cm位はありそう。渾々と湧き出るフレッシュな源泉が、この大きな浴槽に惜しげも無くかけ流されているなんて、考えただけでも贅沢極まりない。湯温は、40℃位のぬるめです。左手前と中央に湯口があり、口に含むと塩化物臭と石膏臭が混じったような匂いがして無味。半分に木が覆い被さり、野趣あふれる雰囲気もありつつ、奥に人魚の石像が置かれ、ちょっとレトロな感じもします。塀越しには、小川のせせらぎ。野鳥のさえずりと、湯が注がれる音をBGMに、貸切状態でまったりできました。
宿泊客の状況によっては日帰り入浴が出来ないこともあるそうなので、事前に電話連絡してからの訪問がベスト。玄関近くには古い分析書しか掲示されていなかったので、新しいものがないか帰りがけに女将さんに尋ねると、平成21年のものを見せてくれました。
主な成分: ナトリウムイオン535.6mg、マグネシウムイオン0.6mg、カルシウムイオン552.6mg、塩化物イオン1530mg、臭化物イオン1.8mg、ヨウ化物イオン0.5mg、硫酸イオン289.9mg、炭酸水素イオン15.5mg、メタケイ酸30.6mg、メタホウ酸0.7mg、遊離二酸化炭素5.3mg、総成分2.968g -
寛文2年(1662年)に創業し、古くは歌川広重の浮世絵にも描かれ、多くの文人墨客や皇室にゆかりのある、箱根芦之湯温泉の老舗旅館。平日に、一泊二食付で利用しました。
およそ四千坪の敷地に、鹿鳴館をはじめ7棟からなる湯宿。到着すると、まずはラウンジで最中と桜茶のもてなし。祝リニューアルの胡蝶蘭が飾られ、華やかな装いです。この日は、最奥の客室棟「芦刈荘」1階の露天風呂付客室「芦笛」に宿泊。ローベッドの寝室と炬燵付8畳和室の二間で、広縁から坪庭を望む洗練された設え。ウッドデッキの先に造られた専用露天風呂に、いやが上にも期待が高まります。
早速館内着に着替え、大浴場「権現の湯」へ。棚に籐籠が並ぶ脱衣場には、ドライヤーも完備。浴室に入ると、右側に7人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは、DHCのオリーブ系です。左側に、タイル張り石枠内湯が2つ。いずれも、うっすら青白濁透明の含硫黄ーカルシウム・ナトリウム・マグネシウムー硫酸塩・炭酸水素塩温泉[源泉名: 芦之湯温泉 芦刈の湯 台帳番号 芦之湯9号]が、サラサラとオーバーフローしています。泉温58.6℃を加水・加温せず、奥の8人サイズの浴槽で42℃位、手前の5人サイズの方は40℃位で供給。PH8.1ながら、滑らかな浴感です。循環・消毒なし。口に含むと、玉子臭がして金気を感じエグイ味。湯口の枡で湯の花をキャッチしているようですが、大きな浴槽の方は角の底にも湯口があり、白い湯の花が沢山沈殿。窓からは坪庭を眺める景色。早めに着いた為、貸切状態でまったりできました。
湯上がりに、ラウンジ近くのドリンクコーナーへ。アルコール類・各種お茶・ジュース類も24時間飲み放題で、ポップコーンやスナック等のつまみもあります。池を望むソファーに腰掛け、生ビールをサーバーで注いで、夕暮れを待ちながら喉を潤しました。
夕食は、一遊館2階の食事処「えん」にて「宿場会席」に舌鼓。お品書き付で、梅酒の食前酒に始まり、ザルに盛られた鮮やかな先附は、鮑柔煮と擬宝珠・煮湯葉寄せを土佐酢で、タラの芽と草蘇鉄・蛍烏賊のなめろう、長蕨と蒸し雲丹を山椒醤油で、才巻海老と石勺粕の黄身酒盗和え、赤蒟蒻と胡桃、蕗の白和え。最初から、地酒がすすみます。椀物は、蛤・筍・若芽の潮汁。造里に、真鯛・煽烏賊・虹鱒・湯葉に様々な薬味を添えて。本鮪の塩麹漬けが美味い。中皿は白魚と芹・牛蒡のかき揚げ、煮肴は真鯛の里芋と桜麩添えと続きます。焜炉は、短角牛の八丁味噌朴葉焼を溶き卵で頂き、地酒も追加しました。釜炊きご飯の後、デザートは石垣苺と抹茶ソースの水羊羹でお腹一杯。旬と地物、出来立てに拘っていて、とても満足できました。
一休みして、部屋の露天風呂へ。部屋のシャワールームから、ウッドデッキを通って行けます。2人サイズの石造り浴槽で、湯温は42℃位。白い綿状の湯の花が、大量に舞います。就寝前と翌朝もチェックアウト時間ギリギリまで満喫しました。
朝食も、昨晩と同じ食事処で。お品書き付で、金目鯛の干物が主菜。温野菜を2種のドレッシングで、またじゃこと獅子唐の煮物、鶏大根根魚醤油煮、自家製納豆、蒲鉾山葵漬、温泉玉子、湯豆腐といった彩鮮やかな小鉢が並びます。汁物が建長汁で、デザートが乳製羹だったりと変わっていて美味しかった。正に、湯食住の三拍子揃った佳宿かと思います。
主な成分: リチウムイオン0.01mg、ナトリウムイオン72.0mg、マグネシウムイオン33.6mg、カルシウムイオン109mg、ストロンチウムイオン0.03mg、アルミニウムイオン0.01mg、第一鉄イオン0.01mg、マンガンイオン0.62mg、塩化物イオン4.33mg、臭化物イオン0.03mg、硫化水素イオン21.5mg、チオ硫酸イオン4.40mg、硫酸イオン355mg、炭酸水素イオン221mg、炭酸イオン2.05mg、メタケイ酸イオン5.39mg、メタホウ酸イオン0.02mg、メタケイ酸219mg、メタホウ酸0.30mg、遊離二酸化炭素2.96mg、遊離硫化水素1.93mg、成分総計1.061g -
白浜温泉の湯崎温泉街からフィッシャーマンズワーフへ抜けるトンネルのすぐ横に佇む、趣ある外観を持つ共同浴場。その昔、湯崎七湯と呼ばれた古湯の名残を受け継ぐ、唯一の外湯でもあります。平日のお昼頃、およそ23年ぶりに利用して来ました。
到着してみると既に駐車場は一杯でしたが、前のフィッシャーマンズワーフの駐車場に一時間無料で駐車できます。通常は入浴料420円ですが、この日は「南紀白浜ゆめぐり札」のシール1枚を使って入浴。番台の左側が男湯です。コインレス鍵付ロッカーが並ぶ脱衣場には、ドライヤーなし。浴室に入ると、左右に8人分のシャワー付カランがある脱衣場。共同浴場なので、石鹸などのアメニティはありません。窓際に石造りの内湯が2分割され、それぞれ別の源泉が引かれています。
先ずは、左側の6人サイズの浴槽「行幸湯(みゆきゆ)」へ。無色透明のナトリウムー塩化物温泉(源泉名: 行幸源泉)がかけ流しにされています。泉温78.0℃を加水して、42℃位で供給。PH7.9ながら、肌がスベスベする浴感です。口に含むと、ほんのり玉子臭がして円やかな味。薄茶色の小さな湯の花も舞っていました。
続いて、右側の5人サイズの浴槽「礦湯(まぶゆ)」へ。ちょっぴり茶色がかった透明の含硫黄ーナトリウムー塩化物温泉(源泉名: 礦湯2号)がかけ流しにされています。泉温72.5℃を加水して、43℃弱位で供給。PH7.2で、やや肌がスベスベする浴感です。口に含むと、ほとんど玉子臭はせずしょっぱい。隣より、少し深い浴槽です。窓から、岩と生垣と空の景色。平日の昼間だというのに、次々と地元の方が来ていました。
20年以上ぶりに訪れたのに、あの頃と全く変わらない風情がいい。これからも、変わらずあり続けて欲しい湯処です。
〈行幸源泉〉(崎の湯と同じ平成26年のもの)
主な成分: ナトリウムイオン3390mg、マグネシウムイオン226.4mg、カルシウムイオン91.0mg、マンガンイオン0.6mg、鉄(II)イオン0.1mg、アルミニウムイオン0.1mg、フッ化物イオン3.5mg、塩化物イオン4396mg、硫化水素イオン0.2mg、チオ硫酸イオン1.1mg、硫酸イオン451.5mg、炭酸水素イオン1834mg、炭酸イオン157.6mg、メタケイ酸110.9mg、メタホウ酸49.8mg、遊離硫化水素0.3mg、成分総計10.88g
〈礦湯2号〉(平成19年のもので、間もなく更新でしょうか)
主な成分: ナトリウムイオン5458mg、マグネシウムイオン753.2mg、カルシウムイオン230.2mg、マンガンイオン1.1mg、鉄(II)イオン0.2mg、フッ素イオン4.0mg、塩素イオン10310mg、硫化水素イオン0.6mg、チオ硫酸イオン1.6mg、硫酸イオン1313mg、炭酸水素イオン1584mg、炭酸イオン1.8mg、メタケイ酸83.7mg、メタホウ酸71.0mg、遊離二酸化炭素149.9mg、遊離硫化水素0.5mg、成分総計20.19g -
波しぶきがかかる岬の海岸スレスレに設置された、白浜温泉のシンボル的な露天風呂。古くは日本書紀にも登場し、古代日本史を飾る天皇や江戸時代には歴代の紀州藩主及び8代将軍吉宗も沐浴したと伝わる、指折りの名湯でもあります。平日の午前中、およそ27年ぶりに利用して来ました。
入浴料は通常420円(6月から500円に値上げ)ですが、この日は「南紀白浜ゆめぐり札」のシール1枚を使って入浴。入口の門をくぐり、左側が男湯です。鍵なしロッカーが並ぶ脱衣場には、ドライヤーもなし。そこから階段を下りた所に、2つの岩風呂があります。洗い場等は特にないので、かけ湯はしっかりと。
手前の12人サイズの浴槽には、うっすら黄白色がかった透明のナトリウムー塩化物温泉(源泉名: 行幸源泉)が、かけ流しにされています。泉温78.0℃を、加水して41℃位で供給。PH7.9ながら、肌がスベスベする浴感です。湯口が析出物でブロッコリー状というか、まるで珊瑚のような状態に。口に含むと、微かに硫化水素臭がして甘味のような円やかさに加え、弱塩味も感知。小さな綿状の薄茶色い湯の花も舞っています。
続いて、波打ち際の浴槽へ。14人サイズで、湯温はこちらも41℃位。太平洋を一望する文句なしの開放感ですが、海に近過ぎて波も凄いです。それと同時に、近くの海中展望塔の桟橋から丸見えなのも、27年前と変わらぬシチュエーション。この日はお天気も良く、素晴らしい景色をカメラに収めたかったのですが、脱衣場から先は撮影禁止の表示があり残念。とはいえ、大海原を眺めつつ、潮風に吹かれてまったり湯浴みできました。
主な成分: ナトリウムイオン3390mg、マグネシウムイオン226.4mg、カルシウムイオン91.0mg、マンガンイオン0.6mg、鉄(II)イオン0.1mg、アルミニウムイオン0.1mg、フッ化物イオン3.5mg、塩化物イオン4396mg、硫化水素イオン0.2mg、チオ硫酸イオン1.1mg、硫酸イオン451.5mg、炭酸水素イオン1834mg、炭酸イオン157.6mg、メタケイ酸110.9mg、メタホウ酸49.8mg、遊離硫化水素0.3mg、成分総計10.88g
※なお、分析書は平成26年に更新されています。 -
白浜温泉の太平洋に突き出た岬の上に佇む、和モダンを基調にしたラグジュアリーな湯宿。土曜日に一泊二食付で利用してみました。
水に浮かぶように造られた中庭の先に、フロントのある母屋。両サイドに5階建ての宿泊棟2棟と離れを有し、全館畳敷きとなっています。ロビー横のラウンジでは、田楽とニラ饅頭のウエルカムサービスを実施。この日は、「暁の抄」3階のダブルルームに宿泊。オーシャンビューの素晴らしい眺めです。
作務衣に着替え、玄関から右手に進んで大湯屋「海つばき」へ。コインレス鍵付ロッカーが並ぶ脱衣場には、ドライヤーも完備。浴室に入ると、左側に11人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは、POLAの高級そうなもの。窓際の右側、12人サイズの石造り木枠内湯「檜の大湯」には、うっすら青みがかった透明の含硫黄ーナトリウムー塩化物温泉(源泉名: 文殊温泉)が、源泉かけ流しにされています。泉温58.8℃を、41℃位で供給。PH6.7ながら、肌がスベスベする浴感です。湯口の湯を口に含むと、ほんのり硫化水素臭がしてしょっぱい。小さな白い湯の花も見られます。左側には6人サイズの木造り内湯「大樹の湯」があり、こちらは無色透明のナトリウムー塩化物温泉(源泉名: 合気湯)が源泉かけ流し。泉温61.4℃を、41℃位で供給。PH7.1で、やや肌がスベスベする浴感です。口に含むと、旨じょっぱい。
続いて、外の露天風呂へ。手前に2人サイズの樽風呂「梅樽の湯」があり、湯温は42℃位。こちらも、無色透明の合気湯の源泉かけ流しです。木立の間から、海を眺める景色。奥に進むと、10人サイズの岩風呂「岩千鳥の湯」があり、湯温は41℃位。こちらも合気湯の源泉かけ流しですが、なぜか他と違い青白く濁っていました。
夕食は、母屋2階の食事処「海ほたる」で会席料理に舌鼓。お品書付ですが、仲居さんが丁寧に説明してくれます。食前酒の紀州梅酒に始まり、前菜は木の芽豆腐・酒盗白魚・ひろめとろろ湯葉の塩ポン酢ジュレ・秋刀魚梅煮・彩松葉串・鶏肉の西京焼。器や盛付けも良く、食欲をそそります。凌ぎは、めはり寿司・鯵寿司・小鯛すずめ寿司。お造りに紀州産生鮪・イサキ・炙り太刀魚・アオリイカ・サザエが出て、焼物は鮑の踊り焼と続きます。台の物は熊野牛のすき焼きで、これが美味くて地酒セットがすすみます。品数は多いのですが、量が少ないので色々な味が楽しめていいですね。油物は、河豚の唐揚げ・畳鰯・野菜を梅塩で。止肴にローストポークが出て、食事は竹の子御飯の桜海老乗せ・赤出汁。水菓子はヨーグルトプリン・フルーツ・梅練り切りで、お腹一杯になりました。
就寝前に、貸切露天風呂へ。3つあり、ボードに鍵付の木札が掛かっていれば、予約無しで無料で使えるシステムです。大浴場の先で、下駄に履き替え階段を下りて、真ん中の「石匠の湯」へ。2人サイズの岩をくり貫いた浴槽で、湯温は42℃位。無色透明の合気湯が、源泉かけ流し。夜なので真っ暗ですが、明るい時は海が眺められそうでした。
翌朝は早起きして、一番手前の貸切露天「梅香の湯」へ。3人サイズの樽風呂で、湯温は42℃位。無色透明の合気湯が、源泉かけ流し。木立の隙間から海が見え、行き交う船を眺めまったり。続いて、一番下の貸切露天「岩戸の湯」へ。4人サイズの岩風呂で、湯温は41℃位。うっすら青みがかった文殊温泉が、源泉かけ流し。小さな白い湯の花が舞う。こちらも、木立の間から海が見えました。
朝食は、昨晩と同じ食事処で頂きます。サラダや温泉玉子等のサイドメニューはセルフで。竹の盆に小鉢を並べ、彩りも豊か。鯵の干物・鮪山かけ・高野豆腐・牛肉煮等、地物が美味しかった。
食後は、一番海に近い混浴露天風呂「浜千鳥の湯」へ。男女とも湯浴み着を着用します。20人サイズの岩風呂で、湯温は42℃位。こちらは、青白がかった透明の文殊温泉が源泉かけ流し。大浴場と太平洋一望の混浴露天は撮影禁止が残念ですが、チェックアウトまで湯巡りを満喫できました。
〈源泉名:文殊温泉〉
主な成分: リチウムイオン4.2mg、ナトリウムイオン3536mg、アンモニウムイオン10.1mg、マグネシウムイオン225.4
mg、カルシウムイオン208.1mg、ストロンチウムイオン13.8mg、バリウムイオン0.2mg、マンガンイオン1.1mg、フッ化物イオン1.9mg、塩化物イオン5448mg、臭化物イオン16.9mg、硫化水素イオン0.9mg、チオ硫酸イオン0.3mg、硫酸イオン502.7mg、炭酸水素イオン1956mg、炭酸イオン0.7mg、メタケイ酸121.3mg、メタホウ酸43.9mg、遊離二酸化炭素596.1mg、遊離硫化水素2.0mg、成分総計12.85g
〈源泉名:合気湯〉
主な成分: リチウムイオン3.7mg、ナトリウムイオン2814mg、アンモニウムイオン9.8mg、マグネシウムイオン165.6
mg、カルシウムイオン203.1mg、ストロンチウムイオン12.8mg、バリウムイオン0.3mg、マンガンイオン0.7mg、フッ化物イオン3.3mg、塩化物イオン4232mg、臭化物イオン13.6mg、硫酸イオン306.2mg、炭酸水素イオン1832mg、炭酸イオン1.7mg、メタケイ酸114.4mg、メタホウ酸35.3mg、遊離二酸化炭素259.9mg、成分総計10.14g -
南紀湯川温泉のゆかし潟東岸に佇む、昭和50年に開業した木造の日帰り温泉入浴施設。土曜日の午前中、利用して来ました。
なんとなくロッジ風の建物。入浴料300円は、玄関を入って正面の受付で。右手に、男女別の大浴場があります。棚に籐籠とコインレス鍵付ロッカーが並ぶ脱衣場には、有料ドライヤーも完備(3分30円)。浴室に入ると、ほんのりと硫化水素臭が鼻腔をくすぐります。これまでの経験でも、浴室に入ってすぐ温泉の香りが立っているとわかる湯処は、湯の状態が良いところが多いですね。
右側に、5人分の(1人分は故障中)蛇口(バルブ)がある洗い場。常時源泉が流しっぱなしになっています。えっ止めなくていいの?と、最初はちょっとびっくり。左側の壁際に、6人サイズのタイル張り石枠内湯が1つ。うっすら青みがかった透明のアルカリ性単純硫黄温泉[硫化水素型](源泉名:ゆりの山1号)が、源泉かけ流しにされています。泉温37.9℃を、加温・加水せずそのまま供給。PH9.7で、肌がスベスベする浴感です。湯口からボコボコ出て、ザーザーとオーバーフロー。口に含むと、硫化水素臭がして微かに甘味を感じます。毎分120Lの湧出量なので、あえて露天風呂を作らずに、湯のコンディションをキープしているところが素晴らしい。窓を開けると、鹿と鶴のオブジェ。先客が上がられた後、運良く貸切状態でしばらくまったりできました。
脱衣場に分析書が無かったので受付で尋ねると、館外の温泉水販売所の所にしか掲示してないのだとか。見に行ってみると、平成29年1月の新しいものに更新されていました。
主な成分: ナトリウムイオン44.0mg、カルシウムイオン2.7mg、フッ化物イオン7.2mg、塩化物イオン16.4mg、硫化水素イオン2.2mg、チオ硫酸イオン0.1mg、硫酸イオン16.0mg、炭酸水素イオン3.1mg、炭酸イオン27.0mg、メタケイ酸イオン46.4mg、メタホウ酸イオン0.4mg、成分総計0.166g -
ゆかし潟を前に国道42号線沿いに佇む、古くから知られる湯川温泉の日帰り温泉施設。平日の午後、利用して来ました。
入浴料500円は券売機で。渡り廊下を歩いて、別棟の温泉棟へ。3つある家族湯の前に、男湯があります。棚にプラ籠と、コインレス鍵付ロッカーが並ぶ脱衣場には、ドライヤーも完備。天窓から明るい光が射し込む浴室に入ると、左側に6人分のシャワー付カランがある洗い場。カランも温泉です。アメニティは一般的なもの。右側に12人サイズのタイル張り石枠内湯があり、無色透明のアルカリ性単純温泉(源泉名: 喜代門湯)が、源泉かけ流しにされています。泉温40.8℃を加水・加温せずそのままで供給。PH9.8で、肌がスベスベする浴感です。湯口の湯を口に含むと、ほのかな玉子臭がして微かに甘味。良泉に浸かりまったりしていたら、なかなかの泡つきも見られました。湯の鮮度もいい。午後早めの時間だったので、地元の方が数人入っているだけで、混み合うことも無く良かったです。
廊下に分析書が2種類掲示されており、スタッフの方に尋ねると、1つは持ち帰り用のものだとか。どっちが浴用か分からないと言っていたが、よく見ると喜代門湯2号の方には飲用と書かれていたので、こちらが持ち帰り用でしょうか。また、かつて喜代門旅館だった昭和23年に、皇太子だった天皇陛下が宿泊した際の御礼状が掲示されていました。
主な成分: ナトリウムイオン48.8mg、カルシウムイオン3.6mg、フッ素イオン8.6mg、塩素イオン30.6mg、水酸化物イオン1.1mg、硫化水素イオン1.0mg、硫酸イオン15.3mg、炭酸水素イオン4.0mg、炭酸イオン27.0mg、メタケイ酸水素イオン35.6mg、メタホウ酸イオン0.6mg、成分総計0.177g -
湯の峰温泉の中心を流れる川の上に建てられた、日本最古の共同浴場とも言われる湯小屋。熊野詣の参詣道の一部として、2004年にユネスコの世界遺産にも登録されています。平日の早朝、宿を抜け出して利用してみました。
入浴料770円(つぼ湯に加え、公衆浴場も入浴可)は、湯の峰温泉公衆浴場の受付横の券売機で。受付に入浴券を出すと番号札を渡され、入浴が終わると札を戻しに行くシステムです。事前予約は出来ず、30分貸切制。朝6時からなので、15分前に到着しましたが、残念ながらこの日は二番札。ちょっと人が並びだした為か、定時前の少し早めにスタートしました。
一番札の方の案内の後、管理人の方に湯小屋の前で待つように言われます。神社と川の間の小径を歩き、橋のたもとの階段を下りて湯小屋へ。外の椅子に座って待っていると、一番札の方達が中で「アッツ!アッツ!!」と、必死に熱湯と格闘している様子が伝わります。30分が経って出て来た先客の疲れ具合を見て、ゆっくり湯浴みできる二番で良かったかなと思ったほどでした。
自分の番号札を入口の扉横に掛け、扉の前に靴を並べていざ入湯。石段を下りると、左側にスノコ板が敷かれ、プラ籠がある脱衣スペース。石鹸などは使えない為、洗い場もありません。ゆえに、しっかりかけ湯。右側に、2人がやっと入れるサイズの岩風呂があり、青白く濁った含硫黄ーナトリウムー炭酸水素塩・塩化物泉(源泉名: 壺湯)がかけ流しにされています。泉温53.5℃と熱い為、利用者が右側のバルブで適宜加水して調整。先客のおかげで、43℃位になっています。PH7.0で、やや肌がスベスベする浴感。意外と深く、深さ約1mといったところでしょうか。底に玉砂利も敷かれています。湯面下は岩がえぐれ、奥行きもあり。じんわり底の方から熱い湯が湧いてくるので、湯口はどの辺かと足を伸ばしてみましたが、結局どこかわかりません。ほのかな硫化水素の匂いに包まれ、川のせせらぎを感じつつ、まったりできました。
主な成分: ナトリウムイオン426.0mg、マグネシウムイオン2.5mg、カルシウムイオン24.8mg、マンガンイオン0.2mg、フッ化物イオン8.4mg、塩化物イオン200.2mg、硫化水素イオン0.7mg、チオ硫酸イオン2.6mg、硫酸イオン17.3mg、炭酸水素イオン793.4mg、メタケイ酸150.4mg、メタホウ酸22.5mg、遊離二酸化炭素71.5mg、遊離硫化水素0.7mg、成分総計1.746g -
安永元年(1772年)に開業し多くの文人にも愛された、由緒ある湯の峰温泉の老舗旅館。数年前に残念ながら廃業したと耳にしていましたが、久しぶりに前を通りかかると、なんと建物の明かりもついているし、驚いたことに「日帰り入浴やってます」の看板まで。これは寄らねばと急遽予定を変更して、平日の夕方に日帰り入浴して来ました。
入浴料600円は、玄関を入って左側のフロントで。そのまま奥に進むと、廊下の右側に男湯「薬師湯」があります。棚に籐籠が並ぶ脱衣場には、ドライヤーも完備。浴室に入ると、左側に5人分のプッシュ式カランがある洗い場。アメニティは、い草ハーブ系です。右側に10人サイズのタイル張り内湯があり、うっすら黄褐色がかった透明の含硫黄ーナトリウムー炭酸水素塩・塩化物温泉(源泉名: 温水湯)が、源泉かけ流しにされています。泉温83.0℃の自然湧出する自家源泉を、加水せず42℃位で供給。PH7.3ながら、肌がスベスベする浴感です。巨石を配し、趣きのある造り。ほんのり玉子臭のする良泉を、貸切状態で楽しめました。
湯上りにロビーで分析書を眺めていると、「どうでした?」とご主人。「良かったですよ」と褒めたつもりだったのですが、反応が薄いと思われたのか、「よかったら、こちらもどうぞ」と、男湯の先にある女湯「姫乃湯」へ。「えぇ! いいんですか?」と戸惑うと、「今日は女性のお客様がいないので、大丈夫です」と中へ案内。「実は、この女湯が源泉に最も近いんです。」と言うなり、湯もみ板で浴槽をかき混ぜると、最長15cmは超える白い湯の花が、大量に舞い上がります。まるで、きしめん!「こりゃ、すごい」と驚いていると、「どうぞ、ごゆっくり」と言い残して浴室から出て行かれました。
こちらの脱衣場も 、棚に籐籠が並び、ドライヤーも完備。浴室の左側に、2人分のシャワー付カランと、3人分のプッシュ式カランがある洗い場。アメニティはDHCのものです。床が温泉成分の析出物で、薄茶色にコーティングされ、しかも棚田状に隆起。右側に7人サイズの石造り内湯があり、うっすら青みがかった白濁の温泉が、こちらも源泉かけ流しにされています。源泉は男湯と同じなのに、浴槽までの距離でこんなに違うなんてと、今更ながら自然が作り出すものに感動。湯温は、やはり加水なしで42℃位に調整済み。湯口の湯を口に含むと、ちょっぴり塩味で、ほんのり金気臭と強い玉子臭がしました。
続いて、外の露天風呂へ。女湯にだけ、露天風呂があります。屋根付5人サイズの岩風呂で、湯温は41℃位。囲まれて景色は望めませんが、全て源泉かけ流しなので、十分過ぎるほど堪能できました。
帰りがけにご主人にお礼を述べると、「関西一の温泉は湯の峰なんです。湯の峰で一番なのは、うちなんです。」と、自信に溢れたお言葉。花山温泉薬師の湯や入之波温泉山鳩湯など、他にも個性ある良泉が思い浮かびますが、源泉かけ流しに対するこだわりはスゴイです。湯の峰温泉でも、源泉かけ流し浴槽を持つ湯処もありますが、高温の源泉を冷ますのに手間がかかる為、どこも小ぶりな浴槽に限られます。それに、あんなデカイ湯の花はなかなかお目にかかれません。「姫乃湯」の方に入れたのは、本当にラッキーでした。次回、湯の峰温泉に泊まる時はこの宿だなと、再訪必至の湯処と確信しつつ宿を後にしました。
主な成分: ナトリウムイオン431.4mg、マグネシウムイオン2.0mg、カルシウムイオン21.2mg、マンガンイオン0.2mg、フッ素イオン9.9mg、塩化物イオン214.0mg、硫化水素イオン2.2mg、チオ硫酸イオン3.5mg、硫酸イオン10.2mg、炭酸水素イオン854.3mg、メタケイ酸157.3mg、メタホウ酸19.2mg、遊離二酸化炭素55.0mg、遊離硫化水素1.3mg、成分総計1.803g -
伊豆高原の八幡野地区に佇む、平成18年に開業した湯宿。小川が流れ田畑もある6600坪の敷地には、受付の帳場棟と池を中心に食事処や宿泊棟、湯屋が点在し、どこか懐かしい日本の原風景が再現されています。平日に、一泊二食付で利用して来ました。
この日は、個居「うみ蛍」に宿泊。7畳半の和室にダブルベットが置かれ、窓から遠く海も見えます。作務衣に着替え、早速別棟の大浴場「杜の湯」へ。池を通り過ぎ、離れ棟の手前に大浴殿があります。
棚に籐籠が並ぶ脱衣場には、ドライヤー完備。浴室に入ると、左手に8人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは、クラシエ製です。打たせ湯「白糸の湯」の奥に、2面ガラス戸(OPEN可)の内湯が2槽と寝湯があります。
左側の奥にある6人サイズの木造り浴槽「ひばの湯」には、無色透明のカルシウム・ナトリウムー硫酸塩温泉(源泉名:対馬温泉 対馬77号)が、かけ流しにされています。泉温44.1℃を、加温して43℃位で供給。PH9.0で、やや肌がスベスベする浴感です。口に含むと、微かに塩化物臭がして円やかな味。手前は12人サイズの石造り木枠浴槽「ささの湯」で、湯温は41℃位。こちらは循環・消毒ありですが、塩素臭なし。底に丸石が敷かれ、足裏に心地いいです。右側には、寝風呂「静かの湯」。湯気抜きのある天井の湯屋で、1人サイズの木造り寝湯が6つ並びます。湯温はいずれも39℃位。暗い照明で落ち着いて湯浴みできました。
続いて、外の露天風呂へ。こちらは、別源泉です。まずは、一番奥の高い所にある、屋根付6人サイズの木造り浴槽「杜の湯」から。無色透明のカルシウム・ナトリウムー硫酸塩温泉(源泉名:対馬温泉 対馬78号)が、かけ流しにされています。泉温41.9℃を、加温して41℃位で供給。PH9.3で、肌がややスベスベする浴感です。こちらも、口に含むと微かに塩化物臭と円やかな味。下りて、15人サイズの岩風呂へ。湯温は42℃位で、こちらは循環・消毒ありですが塩素臭なし。手前に、2つの壺湯「信楽の湯」があり、湯温はいずれも41℃位で、循環ありです。どれも加温はありで、純然たる源泉かけ流しではないものの、きれいでゆったり湯浴みできました。湯上りに、コーヒー牛乳等のサービスがあるのがいいですね。
夕食まで時間があったので、一休みして3つある貸切風呂へ。大浴殿の手前に湯屋が点在し、案内板に鍵がぶら下がっています。空いていれば、無料&予約なしで自由に使えるシステム。いずれも洗い場はなく、浸かるだけ。まずは、弍の湯「竹仙の湯」へ。竹板の壁で囲まれた、1人サイズの木造り浴槽があり、湯温は41℃位。デッキチェアでクールダウンでき、木々を眺めまったり。続いて、壱の湯「石匠」へ。傘形の屋根が特徴。大石をくり貫いた1.5人サイズの浴槽で、湯温は41℃位。更に、最後は参の湯「岩座」へ。3人サイズの木造り浴槽で、湯温はこちらも41℃位。他と比べ大きめの浴槽なので、家族向きかな。各所、分析書や使用状況表がなく詳細不明です。混み合うと思い通り入れませんが、夕方はすぐ近くで焼き芋を振る舞っており、足湯に浸かりながら順番待ちしました。
夕食は食事処「海つばき」で、海鮮しゃぶしゃぶコースを頂きます。お品書き付で、食前酒はみかん酒、前菜にカマス炙り寿司や河豚煮凍り等の一口大が6品。小鉢は、スティックセニョールの子持ち昆布ジュレ掛けが食感がいい。海老や百合根入りの木の実蒸しも美味。先椀に海老芋の西京仕立て、造里は鰹・鱸・サザエ。山葵は、自分で擂り下ろします。焼物に鰆の柚庵焼きが出て、地酒がすすむ。主菜の海鮮しゃぶしゃぶは、ワラサやタコ、湯葉や野菜。食事はうどんや雑炊等三種から選べるのですが、この時は蟹と銀杏の炊き込みご飯をチョイス。留椀にけんちん汁、デザートに季節のソルベ三種を頂き、満足しました。満腹で食べませんでしたが、夜鳴きそばのサービスもあります。
朝食は、同じ食事処で。前日に和食か洋食を選べるので、和食にしました。ドリンクや小鉢も選べます。この時は、鯖の塩焼と黒はんぺんが主菜で、イカ刺しも付いて品数多く7品。ふろふき大根や湯豆腐も美味しく、正月明けの七草粥も出ました。
食後は、退館ギリギリまで湯めぐり三昧。人気のある宿で、リピーターも多そうです。お子さんのはしゃぎっぷりを見ても、家族で行かれても満足できる宿かと思います。
〈対馬温泉 対馬77号〉
主な成分: ナトリウムイオン169.4mg、カルシウムイオン340.3mg、炭酸水素イオン4.6mg、炭酸イオン7.7mg、水酸化物イオン0.2mg、塩化物イオン111.1mg、硫酸イオン984.9mg、メタケイ酸40.9mg、メタホウ酸3.4mg、成分総計1.665g
〈対馬温泉 対馬78号〉
主な成分: ナトリウムイオン167.7mg、カルシウムイオン359.6mg、炭酸水素イオン1.5mg、炭酸イオン10.8mg、水酸化物イオン0.3mg、塩化物イオン77.8mg、硫酸イオン1076 mg、メタホウ酸イオン3.1mg、メタケイ酸40.9mg、成分総計1.665g