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湯の峰温泉の中心を流れる川の上に建てられた、日本最古の共同浴場とも言われる湯小屋。熊野詣の参詣道の一部として、2004年にユネスコの世界遺産にも登録されています。平日の早朝、宿を抜け出して利用してみました。
入浴料770円(つぼ湯に加え、公衆浴場も入浴可)は、湯の峰温泉公衆浴場の受付横の券売機で。受付に入浴券を出すと番号札を渡され、入浴が終わると札を戻しに行くシステムです。事前予約は出来ず、30分貸切制。朝6時からなので、15分前に到着しましたが、残念ながらこの日は二番札。ちょっと人が並びだした為か、定時前の少し早めにスタートしました。
一番札の方の案内の後、管理人の方に湯小屋の前で待つように言われます。神社と川の間の小径を歩き、橋のたもとの階段を下りて湯小屋へ。外の椅子に座って待っていると、一番札の方達が中で「アッツ!アッツ!!」と、必死に熱湯と格闘している様子が伝わります。30分が経って出て来た先客の疲れ具合を見て、ゆっくり湯浴みできる二番で良かったかなと思ったほどでした。
自分の番号札を入口の扉横に掛け、扉の前に靴を並べていざ入湯。石段を下りると、左側にスノコ板が敷かれ、プラ籠がある脱衣スペース。石鹸などは使えない為、洗い場もありません。ゆえに、しっかりかけ湯。右側に、2人がやっと入れるサイズの岩風呂があり、青白く濁った含硫黄ーナトリウムー炭酸水素塩・塩化物泉(源泉名: 壺湯)がかけ流しにされています。泉温53.5℃と熱い為、利用者が右側のバルブで適宜加水して調整。先客のおかげで、43℃位になっています。PH7.0で、やや肌がスベスベする浴感。意外と深く、深さ約1mといったところでしょうか。底に玉砂利も敷かれています。湯面下は岩がえぐれ、奥行きもあり。じんわり底の方から熱い湯が湧いてくるので、湯口はどの辺かと足を伸ばしてみましたが、結局どこかわかりません。ほのかな硫化水素の匂いに包まれ、川のせせらぎを感じつつ、まったりできました。
主な成分: ナトリウムイオン426.0mg、マグネシウムイオン2.5mg、カルシウムイオン24.8mg、マンガンイオン0.2mg、フッ化物イオン8.4mg、塩化物イオン200.2mg、硫化水素イオン0.7mg、チオ硫酸イオン2.6mg、硫酸イオン17.3mg、炭酸水素イオン793.4mg、メタケイ酸150.4mg、メタホウ酸22.5mg、遊離二酸化炭素71.5mg、遊離硫化水素0.7mg、成分総計1.746g16人が参考にしています