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波しぶきがかかる岬の海岸スレスレに設置された、白浜温泉のシンボル的な露天風呂。古くは日本書紀にも登場し、古代日本史を飾る天皇や江戸時代には歴代の紀州藩主及び8代将軍吉宗も沐浴したと伝わる、指折りの名湯でもあります。平日の午前中、およそ27年ぶりに利用して来ました。
入浴料は通常420円(6月から500円に値上げ)ですが、この日は「南紀白浜ゆめぐり札」のシール1枚を使って入浴。入口の門をくぐり、左側が男湯です。鍵なしロッカーが並ぶ脱衣場には、ドライヤーもなし。そこから階段を下りた所に、2つの岩風呂があります。洗い場等は特にないので、かけ湯はしっかりと。
手前の12人サイズの浴槽には、うっすら黄白色がかった透明のナトリウムー塩化物温泉(源泉名: 行幸源泉)が、かけ流しにされています。泉温78.0℃を、加水して41℃位で供給。PH7.9ながら、肌がスベスベする浴感です。湯口が析出物でブロッコリー状というか、まるで珊瑚のような状態に。口に含むと、微かに硫化水素臭がして甘味のような円やかさに加え、弱塩味も感知。小さな綿状の薄茶色い湯の花も舞っています。
続いて、波打ち際の浴槽へ。14人サイズで、湯温はこちらも41℃位。太平洋を一望する文句なしの開放感ですが、海に近過ぎて波も凄いです。それと同時に、近くの海中展望塔の桟橋から丸見えなのも、27年前と変わらぬシチュエーション。この日はお天気も良く、素晴らしい景色をカメラに収めたかったのですが、脱衣場から先は撮影禁止の表示があり残念。とはいえ、大海原を眺めつつ、潮風に吹かれてまったり湯浴みできました。
主な成分: ナトリウムイオン3390mg、マグネシウムイオン226.4mg、カルシウムイオン91.0mg、マンガンイオン0.6mg、鉄(II)イオン0.1mg、アルミニウムイオン0.1mg、フッ化物イオン3.5mg、塩化物イオン4396mg、硫化水素イオン0.2mg、チオ硫酸イオン1.1mg、硫酸イオン451.5mg、炭酸水素イオン1834mg、炭酸イオン157.6mg、メタケイ酸110.9mg、メタホウ酸49.8mg、遊離硫化水素0.3mg、成分総計10.88g
※なお、分析書は平成26年に更新されています。12人が参考にしています