organic さん
43.8点 / 614件
数年前から温泉の魅力に惹かれて、休日は温泉巡りを楽しんでいます。泉質最重視派ですが、それ以上に気軽に行けて日ごろの疲れを癒せるような温泉を求めています。
男性 | 58歳 | 神奈川 |
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奥土湯温泉郷に存在する旅館で、宿泊棟自体は大きくて立派ですが、温泉棟(と言うより湯小屋?)は木造でレトロな感じでした。内湯と露天風呂で各々が男女別になっており、露天風呂に移動するには一度着替えなくてはなりません。今回実際に入浴したのは内湯のみで、露天風呂はその景観のみを楽しみました。内湯は入口の木製扉ばゆがんで開け閉めが大変でした。スペース的には決して広くはなく、3~4人程度が入浴可能な湯船が一つあるのみです。実際に入ってみると、まず驚いたのが見事なまでの乳白色!私も今まで数多くの硫黄泉に入っていますが、それらの多くはお湯自体は透明で細かい白い湯華が多数舞って白濁して見える温泉が多いのですが、ここはまるでカルピスを薄めたかのように完全に乳濁していました。当然のことながら強烈な硫黄臭は感じましたが、湯温は適温からやや温めで入りやすく、酸性泉特有の清涼感も感じられました。露天風呂に出てみると、白い大きな温泉蒸気が吹き上がる光景が目に留まりました。ここは日本秘湯を守る会の会員宿でもあり、とてもハイレベルな硫黄泉を堪能することができました。
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倉下の湯は白馬塩の道温泉の湯元でもあり、広い駐車場の前にログハウス風の小屋がポツンと建っているシンプルな温泉施設です。500円の入浴料金でコインを購入し、ゲート式の入口に投入すると入場できる仕組みで、これがまた木造のレトロな建物と妙にミスマッチでした。浴室は内湯には掛け湯とシャワーも併設されている洗い場があるのみで、浴槽は10人以上が入浴可能な露天風呂が一つあるのみです。緑色の透明度約20cmの濁り湯で、油臭も十分感じられる浴感十分な温泉でした。成分表を見ると、1kg当り蒸発残留物13gの濃厚なナトリウム塩化物炭酸水素泉で、ナトリウム以外にも複数の陽イオンが結構な量で含まれていることが分かりました。露天風呂から望むことができる八方尾根の景観と、すぐ前を流れる小川のせせらぎが癒しの空間を創ってくれます。かなりインパクトがある、記憶に残る温泉だと思います。
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本来は筌の口第二浴場に向かう予定でしたが、場所が分からず、県道沿いに炭酸泉の看板が目に留まり、ここ「山里の湯」へ立ち寄りました。それほど大きくない内湯のみの湯小屋と素泊まりのみの宿泊棟があり、受付で入浴法の説明を受けました。正直言ってあまり期待しないで脱衣所へ向かうと、結構な人数の先客がありました。まず浴室の扉を開けた瞬間、かなり強い金気臭、床に視線を落とすと茶色の堆積物も有り、どうやらカランから出るお湯もうっすらと茶色掛かって金気臭を感じました。浴槽は2~3人用の小浴槽と4~5人用の大浴槽に仕切られ、小さい方に大量のお湯が掛け流されていました。湯温は38℃程度と炭酸泉の定番らしく温め、最初小浴槽に入ったところ、何と数秒後には全身が泡でびっしり、まるで炭酸ガスのボンベを直接お湯に吹き込んだかのような豪快さでした。この泡付きの勢いは、最近都市部のスーパー銭湯でよく見かける人工炭酸泉の比ではなく、今まで私が入浴した中で最高の泡付きであった七里田温泉下湯を凌ぐものでした。次に下流となる大浴槽に移ったところ、こちらは更に温く35℃程度、泡付きは小浴槽と比較すると幾分マイルドに感じましたが、それでも1分後にはびっしり。このように浴槽を仕切ることでより豪快な炭酸感を堪能できるように工夫されているようで、七里田温泉下湯は静寂の時を送りながら泡付きを楽しむ温泉であるのに対して、ここは強烈なインパクトを感じるグレートな温泉でした。
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熊本市街地より車で十数キロ、すっかり長閑な田舎風景が広がる中、まるで普通の民家のような建物が辰頭温泉の構えでした。入浴料金は200円と格安、朝の7時過ぎに立寄りましたが、既に多くの入浴客で賑わっており、洗い場は順番待ちする程でした。2つに仕切られた広めの内湯と露天風呂、隣に井戸水風呂もあり、いずれも源泉掛け流し、更にカランから出るお湯も明らかな金気臭が感じられ源泉のようでした。お湯は比較的温めで基本的に無色透明ですが、注ぎ口付近は大量の泡で白濁しているように見えました。実際に入浴してしばらくすると、体中に細かい無数の泡が付き、浴感と共に大変上質なものでした。正に期待通りの良泉でした。
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上天草市の弓ヶ浜温泉にある少々レトロな温泉旅館です。国道から細い住宅街の道を数キロ進むと、周囲には何も無い場所に一軒宿の旅館が存在していました。ここは赤湯と白湯の2本の源泉を持つことが有名で、浴室の扉を開けるとまず2つに仕切られた無色透明な白湯が目に入りました。ここはとりあえずパスして、いかにも後から増設したと思われる奥へ向かう通路を進むと、浴槽から床にかけて多量のクリーム色の析出物で覆われた赤湯がありました。平成8年に湧出した当初はお湯の色が真っ赤であったことからこの名が付けられたそうですが、現在では少し緑色掛かった濁り湯で、表面には膜を張るように成分の結晶が浮いていました。実際に入浴してみると、湯温はやや温めで肌触りは見た目と同様のギシギシ感、大分県の長湯温泉にも似ているようで少し異なる浴感でした。更に外に出ると露天風呂から続く手掘りの洞窟風呂があり、この洞窟が予想以上に奥まで深く、よくここまで掘ったものだと感心してしまいます。この露天~洞窟風呂にも赤湯がたっぷりと掛け流されており、底は堆積物ででこぼこしている上にサラサラの沈殿物が多量に沈んでいました。最後に締めで白湯に入ったところ、体感で約30℃、ツルツル感があり実に心地良くウトウトとしてしまいました。この白湯は昭和52年に湧出したようで、当初はおそらくこの源泉一本で営業していたと思われますが、これだけでも十分なレベルです。とにかく、何もかもが個性的で一度立寄ったら忘れることが無い温泉です。
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黒川温泉街の外れにある一軒宿で、様々なメディアでも極めて評価の高い宿です。今回はここで湯めぐり手形を購入し立ち寄りました。最初に混浴露天風呂へと行き、木々に囲まれた浴槽には適温の緑色掛かったお湯が掛け流されていました。確かにすばらしい温泉ではありましたが、他の黒川温泉街のハイレベルな旅館と比較しても同等レベルで、事前の期待が高すぎたせいか、正直何か一つ物足りなさを感じました。浴槽の脇に目を移すと、小さな湯口から飲泉用の温い温泉がチョロチョロと流れており、口に含むと強烈な金気臭が広がりました。明らかに湯船に張られているお湯とは異なり、もしやと思い一度服を着て離れた場所にある内湯(薬師の湯)へと向かいました。予想は大当たりで、露天風呂とは全く違う、正に先ほど飲泉した金気臭とほのかな硫黄臭が香る透明なお湯が掛け流されていました。適温~やや温めの温泉は表面に油のような膜ができており、黒川温泉の中でも極めて個性的なお湯でした。
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五所川原市の国道から数百メートル入った場所にある公衆浴場で、外観からはこれといった特徴は感じられません。脱衣所、浴室共にかなりゆとりあるもので、青森県の公衆浴場ではお約束の多数のカラン、真ん中そして奥に十数人は入浴可能な浴槽が2つのみのシンプルな造りです。まずカランからお湯を出すと着色しており、ウーロン茶色の浴槽のお湯と同一でした。カランのお湯にも温泉を使っているのだと感心していると、今度は水の方を出したところ、これも着色していました。最初は目の錯覚かと思いながら、次に真ん中の大浴槽に入りました。やや泡立ち気味のモール泉が大量に掛け流され、やや熱めの43℃位でしょうか?次に奥の浴槽へ、真ん中の浴槽と同一のウーロン茶色のお湯がザバザバと掛け流されており同一のものかと思いきや・・・、何と冷たいではありませんか!但し冷たすぎもせず、体感で25℃程度、これは夏場には最高に気持ち良くついつい長湯してしまいます。これで先ほどのカランの謎が解けました。ここは一見同じ色をした冷温2本の源泉を持っているのです。冷泉にこれだけのスペースを割いている広田温泉には、正に感謝です。
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ここ六ヶ所村老人福祉センターは事前に調べたインターネット情報で大変評判が良かったため、今回の青森温泉巡りの第一湯に選びました。2つ並んだ建物の内、温泉があるのは奥の方で、特にこれといった看板等も無く、いかにも地方の公営施設といった雰囲気でした。入浴料は村外者でも200円と超破格、建物の内部は比較的広く、一番奥に浴室がありました。浴室は割と最近改装されたようで、内装は全体的に明るく綺麗でした。浴室のドアを開けると充満しているアブラ臭とうぐいす色に濁った温泉が掛け流されている光景が目に入りました。内湯には大浴槽、小浴槽とサウナに水風呂まであり、特にサウナは木の心地良い芳香がして癒されました。それ以外に、半露天風の小さな浴槽があり、目の前にある沼の景観が開放的です。湯温は40~42℃程度で適温、注目すべきはお湯に浸かった際に感じる強烈な金気臭です。アブラ臭も感知できますが、お湯の傍に鼻を近づけると完全に金気臭が勝っていました。成分表が確認できなかったので詳細は分かりませんが、湯上り後はしばらく汗が引かなかったことより、よく暖まるタイプの濃厚泉のように感じました。正直言って、夏場には少ししんどいタイプです。温泉の名称や、建物の外観からは想像できない素晴らしい温泉で、正に「羊の皮をかぶった狼」という表現があてはまると思います。
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長湯温泉街の外れに位置する旅館で、建物は比較的新しい。浴室の前には3日間温泉に浸けたという黄土色の壺が置いてあり、かなり濃厚そうな感じがして期待感が高まってきました。脱衣所、浴室共にスペース的にはかなりゆったりとした造りです。分析表を見ると、炭酸水素イオンが多いのは長湯温泉の特徴ですが、マグネシウム、カルシウムにカリウムイオンが異常に多いのは珍しく、更にわくわくしてきました。浴室に入ってみると、かなり広い内湯に湯船が2つ、それと数人用の露店風呂もあり、どちらにも緑色の濁り湯が大量に掛け流されていました。湯温は内湯が42~43℃、露店風呂は40℃程度で長湯が可能です。事前の情報で、お湯の表面に割れる程の膜が張るということを聞いていましたが、私が訪れた時はそれほどでもなく、内湯の片方の湯船に多量の白い結晶が浮いている状態でした。ただ、その感触はパリパリした感じで、浴槽の縁には多量の結晶が付着していました。露店風呂の明るく長閑な雰囲気と個性的な泉質、是非おすすめしたい旅館です。
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今回の那須温泉巡りはまず、インターネット情報で評判が高い雲海閣に立寄りました。那須温泉郷のメインストリートである県道から少し裏道の高台に存在し、これと言った目印も無いため最初は見つけるのに苦労しました。少々レトロな旅館の玄関を開け、日帰り入浴をしたいと伝えると、御主人が快く案内してくれました。長い廊下を徐々に下った先に更に異常なほど長い下りの階段・・・、それほど大きな旅館ではないのにこれほど浴室まで距離があるのは初めてでしたがようやく男女別に分かれた入口に辿り着きました。扉を開けると2つに仕切られた浴槽のみのシンプルな造りで、いずれも3~4人用といったところでしょうか。白濁した酸性硫黄泉がたっぷりと掛け流されており、早くもテンションは高まってきました。向かって左側は熱湯で45℃以上はある感じ、右側は40℃前後の温湯でゆっくりと浸かることができます。ここは鹿の湯の源泉を引湯しており泉質はお墨付き、本家より温めな上に穴場で空いているため、のんびりと硫黄泉を楽しむにはこちらの方がおすすめです。とても気持ち良く入浴できましたが、帰りは先ほど下りてきた長い階段を今度はひたすら登るため、結構きつかったです(笑)。その後で国道を車で走行したところ、何とこの雲海閣の浴室は国道沿いにあることが分かりました。でも決して国道からは入ることができない何とも不思議な造りの温泉でした。