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投稿日:2007年6月5日
やわらかいお湯と素朴なムードでほっこり。 (龍門山温泉(閉館しました))
KIXLOCALさん [入浴日: - / - ]
44.0点
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日曜日の昼11時頃に家内のお母さんと娘と私の3人で行きました。
まず泉質についてですが、源泉かけ流しのお湯にはまったり感があり、やわらかい肌当たりでゆっくりつかっていられました。これについては他のクチコミで「お湯に力がない」という評価もあるようで、力のあるなし、ということでいえばそういうことかも知れません。温度は42度前後で、これは熱い方に属するのでしょうが、やわらかい泉質のせいもあるのか、私には不思議と熱いとは感じませんでした。
次に雰囲気ですが、素朴に一生懸命やってます、という気持ちがストレートに伝わってくるので好感が持てました。
入口の券売機で入浴券を買い、モギリのおじさんに渡すと「いらっしゃい、どうぞごゆっくり」と愛想がいい。なれなれしいでもなく儀礼的でもない、自然な対応がにじみ出ているような感じです。ロビーの内装は一種無国籍な脈絡のなさではじめはひいてしまいますが、源泉を使った床暖房で裸足でも快適ですし、常連さんとカマ焚きのおじさんとの町内会的な会話が楽しめたり、見知らぬお客さん同士で「あなた、どこかでお見かけしましたな。お住まいはどのへんで?」「はあ、私は○○のあたりで…」という会話が湯船の中で突然始まったり、入口付近にツバメの巣があるのを見上げていたら、モギリのおじさんと視線が合っておたがいニッコリしたり、と、万事が気取りのないムード。
帰りがけにおじさんが「かぼちゃ持って帰ってくださいね」というので何のことかと思ったら、駐車場わきの屋台にカボチャが山積にしてあって、タダで持ち帰り放題とのこと(いつもやっているのかどうかは不明ですが)。聞くとこれはカナダからの輸入品で、日本までの輸送途中にキズものになって売れないものを持ち帰り放題にしてあるとのこと。なんで風呂屋がかぼちゃを仕入れてるのか、という因果関係はいまいち不明ですが、まあそういうのもありかな、と妙に納得。
おまけですがロビーに飾られた額には「連れもていこら 龍門山温泉音頭」とあり、歌っているのは地元出身の落語家・桂文福師匠とのこと。連れもていこら、というのは和歌山の方言で「連れだってみんなで一緒に行こう」というフレンドリーな意味です。地元密着度大、ですね。
続いてロケーションです。山あいの秘湯というわけではないですが、ゆったりした紀ノ川の流れのほとりにあり、振り返れば壁のようにそそり立つ龍門山(756m)が間近に迫り、緑豊かな環境でくつろげます。国道沿いのスーパー銭湯よりはこういうのが私は好きです。
最後に、1000円というお値段ですが、たびたび通うには確かにちょっとキツイかも。しかしいろいろオモロイもんがあったなあ、ほっこりできたなあ、というエンターテイメント性も含めた総合的な満足度でいえば、来たことを後悔はしていません。またひとりでゆっくり浸かりに来たいと思います。0人が参考にしています
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