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比較的小規模であるが結構個性的外観で、入場するやいきなり二人の女性が「いらっしゃいませ~」とにこやかに出迎え、案内してくれる。下手すれば場末の風俗店とおぼしき風情だが、愛想よく元気も良い女性のお出迎えは悪くない。
ロビーはあまり広くはないものの、休憩場所など設置され、様々な健康素材が置いてある。気の張らない雰囲気が良い。利用者の大半は地元の中高年と思しき方々である。
浴室には大小の浴槽が並んで鎮座、向かって左側に木質の浴槽に高温の湯が注がれ、隣のタイル地の大きめの浴槽は比較的温度の低い湯が注がれている。私の入浴時には前者が45度、後者が41度と表示されていたが、45度もないようで、せいぜい43度程度だろう。夏場であるからか、入浴客の大半は大きめの浴槽に入っている。湯は木質の浴槽からタイル地の浴槽に流れ落ちるシステムになっており、タイル地の浴槽にが源泉が注がれ、そこから飲泉できる。飲んでみると、薄い塩味といったところ。湯の色合いは、薄い黄褐色でやや白濁といったところ。また、壁にはってある巨大な分析表が印象的だ。
露天エリアには、41度の温泉と足湯があるが、足湯には湯がなかった。露天の湯は内湯の湯と同じものである。どちらも源泉を加熱した上でかけ流しされており、天然温泉そのものを味わうことができる優れもの。無加水・加温かけ流しであり、私は温泉の使い方に大いに満足した。源泉は近隣にある「蔵の湯」の湯に近いように思う。また、露天で頭を洗ったところ、カランの湯が温泉であることにも驚いた。
サウナもあり、青麦飯石の置いてある蒸気サウナだ。時折目の前が白濁して視界がぼやけるほどの蒸気が噴出され、天井の水滴が背中を直撃し、あまりの熱さに退散した。地下水を利用した水風呂が目の前にあり、温冷交互浴もまた快感。
壁が原色系で毒々しく、建造物もまた安直な素材で高級感はない。その一見キワモノB級施設ながら、源泉かけ流しの良質の湯を提供してくれるこの温泉施設に私は共感した。近所にこのような温泉があれば、スーパー銭湯など見向きもせずここに通うだろう。0人が参考にしています