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泉質はナトリウム炭酸水素泉です。この泉質は、普通はアルカリ性のヌルヌル系が多いようですが、ここはpH7.0で中性です。泉温は46.2度。臭いもなく無色透明の柔らかいお湯です。循環させて加温、濾過、塩素消毒をしているようですが塩素臭はなく、加水もしていないようで、源泉掛け流しでお湯は溢れています。露天風呂の源泉はちょろちょろですが、内湯はとうとうと流れています。文句のないすばらしいお湯です。
食事は素朴な山里の料理。この時期は山菜や茸、葉っぱの天ぷら。定番のイワナの塩焼きに珍しいイワナの卵。イクラよりやや小さくて黄色くてプツプツしています。ぽん太は生まれて初めていただきました。〆は奈川名物のおいしい蕎麦です。小食のぽん太は低額の食事を選択しましたが十分な量でした。豪華でもないし、手の込んだ懐石でもなく、これといった売りはありませんが、素材が新鮮でこれまた文句はありません。
サービスも至れり尽くせりとはいきませんが、簡素で悪くありません。
問題は建物です。木造モルタル作りの古い建物で、「鄙びた」というより「古びた」という感じです。骨董品と中古品の違いとでも申しましょうか。これで年季の入った木造建築ならば、素朴な山里の風情を感じられるのでしょうけれども、古びたモルタルでは宿を目当てにまた泊まってみようかな、という気分にはなりにくいです。
これまでのクチコミで出ていた清潔感に関しては、「普通」という印象でした。
値段はリーゾナブルですが、素朴な山里の宿の雰囲気を古い建物が壊していて、ぽん太の評価は普通の2点です(2005年9月宿泊)。3人が参考にしています