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この施設ができるまでは、あまり変わり映えのしない温泉旅館だった。泉質は滑らかでツルツルして、気持ちがいいが、まさに団体さん専用のといった、と言えば、ご理解していただけるだろうか。ところが、この十年、温泉街全体の不振をよそに、この旅館のみが繁盛した背景には、丁寧な応対や食事に力をいれることは勿論、温泉旅館としての本質たる、温泉の開発に尽力したからではないだろうか。この日帰り露天施設のほかに、本館に入り口右手には、大き目の露天岩風呂(囲いがしてあり、くり貫き型)が新設されている。まだ工事は拡大していた。私自身、以前は慰安旅行に誘われて宴会、カラオケコースだったが、今この旅館へは家族、個人で訪れている。拡大の終末点をどこにおくかが旅館経営の基本であろうが、その営業努力が、私など利用者の目に見える形で還元されているのが嬉しい。
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