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稚内から留萌へとオロロンライン(国道232号線)を南下し、海岸線から内陸へと向かう道道971号線へ。熊出没の看板を見かけながら、約6kmほど山道を進んだ先にある、昭和52年(1977年)に創業したえんべつ旭温泉の一件宿。平日の午後、日帰り入浴して来ました。
茶色の板張りの壁に、赤い屋根が印象的な外観の建物。通常は入浴料500円を券売機で払いますが、今回はJAFの会員証提示で100円割引で入浴。玄関から右手に廊下を進み、すぐ左折した先に男女別の大浴場があります。
浴室は洋風と和風の雰囲気の異なる2タイプがあり、男女日替りです。この日は、左側の和風風呂が男湯。棚に籐籠が並ぶ脱衣場には、ドライヤーも完備。浴室に入ると、左側に12人分のシャワー付カランがある洗い場。アメニティは、クマノコスメティック社製です。
右側の窓に面して、2つに仕切られたタイル張り石枠内湯がL字形に配置。共に茶色に濁ったナトリウムー塩化物強塩冷鉱泉(源泉名: 旭温泉)が満ちています。泉温10.8℃を、どちらも加水なし・加温ありで42℃位で供給。PH7.2で、少しキシキシする浴感です。奥は8人サイズで浅く(座って胸の深さ)、右側の10人サイズは肩まで浸かれる深さ。 透明度は、5cm位でしょうか。どちらも冷泉が湯口から注がれ、口に含むと鉄臭がして塩辛い。循環・消毒ありですが、塩素臭は気になりません。
続いて、外の露天風呂へ。半屋根付8人サイズの石造り浴槽には、濃いウーロン茶色のナトリウムー炭酸水素塩・塩化物冷鉱泉(源泉名: 旭温泉 E-1、E-3、E-6、E-7の混合泉)が満ちています。泉温12.2℃を、こちらも加水なし・加温ありで42℃位で供給。PH8.2で、肌がスベスベする浴感です。こちらも循環・消毒ありですが、塩素臭なし。白い泡が湯面に浮き、湯中にも多く漂っています。浸かっていると、ほどなく身体に泡付きも。湯口は浴槽内で、浴槽の湯からは微かにモール臭。時間帯が良かったのか、森の景色を眺めつつ貸切状態でまったりできました。
2種類の源泉を楽しめる湯処は数多くありますが、茶褐色(赤)と濃い琥珀色(黒)の組み合わせは珍しいかと思います。循環・消毒ありの湯使いが残念ではありますが、消毒臭が気にならないレベルで、湯の個性がそれぞれ感じられた点は良かったです。
内湯: 旭の湯
主な成分: ナトリウムイオン5698mg、アンモニウムイオン16.2mg、マグネシウムイオン40.6mg、カルシウムイオン758.8mg、マンガンイオン0.4mg、鉄(II)イオン6.8mg、塩化物イオン9660mg、チオ硫酸イオン0.1mg、炭酸水素イオン203.9mg、炭酸イオン0.2mg、リン酸イオン0.2mg、臭化物イオン21.8mg、ヨウ化物イオン0.9mg、メタケイ酸18.7mg、メタホウ酸747.6mg、遊離二酸化炭素141.6mg、成分総計17.62g
露天風呂: 富士見の湯
主な成分: ナトリウムイオン860.2mg、アンモニウムイオン30.2mg、マグネシウムイオン8.7mg、カルシウムイオン4.5mg、鉄(II)イオン0.6mg、フッ化物イオン0.2mg、塩化物イオン411.7mg、硫化水素イオン0.1mg、硫酸イオン0.5mg、炭酸水素イオン1684mg、炭酸イオン20.2mg、リン酸イオン14.5mg、メタケイ酸109.2mg、メタホウ酸26.9mg、遊離二酸化炭素92.4mg、成分総計3.309g20人が参考にしています