-
ぼわぼわと噴水のように吹き上がる炭酸泉。炭酸の粒がパチパチとはじけて湯面に近づけると炭酸が顔に当たります。ここまで濃いのは初めてです。今回の会津の旅のメインイベント、幻の露天風呂に入って来ました。しかも宿泊で。
たつみ荘に着いたのは夕方5時半。女将さんに夕食を少し遅らせてもらって、まずは露天へ。なぜか前日から真冬に戻ったような天気。昨夜の雪のせいで足元がぬかるんでいます。しかも露天への坂は掴まるところがなくすごくこわい。宿の下駄で途中まで行きましたが引き返しました。靴じゃないとムリです。木の枝や草にしがみつきながら、やっと降りて行きました。
脱いだ服を置く場所もないホントに野趣あふれるお風呂です。女将から借りたシートを敷いて服を脱ぎます。宿の2階からは丸見えですが、この日は私たち夫婦しかいませんでしたので悠々と入れました。
湯船は只見川に突き出たようになっていて、一ヶ所からお湯が吹き上がっています。只見川が雪解け水で水位が上がることによってこの温泉が噴出するのです。だから毎年4月5月の時期だけの幻の露天風呂というわけです。お湯はぬるいと聞いていましたが、入ってみると39度ぐらいはありそうな適温。シュワシュワの刺激と鉄分をたくさん含んだいい香りのお湯。只見川のゆったりした流れを眺めながら長湯を楽しみました。対岸には建物はなく、遠くに只見線が見えるだけ。極楽です。
食事は天ぷら、馬刺し、岩魚の塩焼きがメイン。おひたしや漬物も色々付いておいしかったです。それに自慢の会津米のご飯もつやつやで美味。朝ご飯には温泉で炊いたお粥が付いていました。ちょうどいい塩加減で体にもよさそう。
食事しながらご主人や女将さんのいろんな話を聞きました。このお風呂は昭和30年代にたつみ荘の先代たちが作ったものだそうです。高速1000円のおかげで九州や四国方面からも来るようになり、GW中は大変な混みようだとか。1日500人!もの人が来て行列が行列を呼び、あの湯船になんと40人も入っちゃうそうです。でも昨年はいくらかおさまり半減したようですが。お湯の噴出は徐々に静かになって1週間ぐらいで止まるそうです。今年は割と長いんじゃないか、とご主人は言ってました。
天気はいまいちでしたが、平日なので露天は常に貸切状態。朝風呂も1時間以上浸かって幻の露天風呂を堪能いたしました。0人が参考にしています