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白浜桟橋近くにある小さな共同浴場で、大通りから一筋入ったところにあり、建物は完全に公民館そのものであるため温泉とは認識しにくく、地図で確認のうえ赴いた方が無難。道路に小さな標示があるので、それを見落とさないように。また、車で行く場合駐車場に困ることになる。
綱不知会館という集会場の一階部分が、綱の湯である。男女別入り口をくぐると番台がある。脱衣場もすこぶる狭い。地元の共同湯であるので当然こじんまりとしたものだ。
浴室内も狭いもので、カランの数は三つほど。浴槽は5人程が入浴できる程度の小さなもので、源泉、白湯、水を注ぐことのできる蛇口が付いている。好みで注げばよろしいのだが、源泉は火傷するほど熱く、水を混ぜざるを得ない。コップも置いてあり、飲用可能らしい。
湯は白濁し、かなり強い硫黄の匂いが充満している。湯温が高いため常時加水しているものの、素晴らしい湯である。塩化物泉でもあるので、舐めると塩辛い。なんといってもややツルヌルの肌触りと硫黄臭が好ましく、白浜温泉の共同湯では一番の泉質かもしれない。当然塩素臭など一切しない。湯上がりの肌もすべすべになる。
250円という料金も良心的。白浜温泉の実力を示すような素晴らしい共同湯である。素朴極まりない造りの施設だが、白浜温泉の様々な泉源のひとつを十分に堪能できた。このような共同湯があるから温泉巡りは愉快なのだ。脱衣場に紙が貼ってあり、源泉かけ流し・常時加水とのわかりやすい情報提供もありがたい。
白浜温泉、畏るべし。2人が参考にしています