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投稿日:2012年2月17日
建築だけじゃない、総体的に楽しめる温泉宿 (歴史の宿 金具屋)
かとぅんさん [入浴日: 2012年1月21日 / 1泊]
44.0点
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55.0点
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55.0点
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33.0点
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44.0点
雪の時期に一泊して来ました。渋温泉の中でもひときわ目立つ木造宿。一度泊まってみたいと思っていましたが、この宿を満喫するのは一泊では無理でした。自慢の建物は、建て増しが行われ複雑になっており、その建物の中に内風呂2ヶ所、露天風呂1ヶ所、貸切5ヶ所があり、まずこれらのお風呂に入るだけでかなりの時間を要します。
貸切風呂の泉質は5ヶ所とも一緒で、温泉街の共同源泉。成分は失念しましたが、硫酸塩泉と思われる硬めの肌触りの湯で匂いは控えめ。一ヶ所入れば満足できるかというと、それぞれのお風呂が意匠に富んでいて少しずつ造りが違う。特に「岩窟の湯」は地上にあるのに地下にあるかのような、しかし外から見ると建物の外側に張り出した不思議な空間です。お風呂の外の廊下にも凝った意匠がちりばめられ飽きません。
大浴場では、やはり「浪漫風呂」の薄緑に濁った温泉が最も特徴的です。pH 6.4, 総成分1.2g/kg、トロっとした触感はメタ珪酸150mg/kgのためかも知れません。香りは強くありませんが、その濁り具合、肌触りといい渋温泉でもここでしか入れない泉質と思います。
部屋は安い料金プランだと比較的普通の造りの部屋になりますが、それでも旅館としては十分満足できると思います。そもそも部屋にいなくても旅館の中を歩くだけでも面白い。流しも温泉で湯たんぽに詰めることができたり、食事の際に大広間に行くのも楽しいです。朝の源泉ツアーは、現在使われていない風呂場や源泉の吹き出し口などなかなかお目にかかれないところにも行けます。あとは、できれば午後5時からやっている館内の建築ツアーに参加したかったところ。そう考えると、やはり1泊ではとても慌ただしい宿泊になってしまいます。できればぜひ2泊でゆっくり楽しみたい宿です。7人が参考にしています
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