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2011年4月23日宿泊
上田千本桜を見た帰り道に佐久を抜けコスモス街道から狭い舗装路の林道を入るとひなびた景色に溶け込むように目立たないように宿があった。建物は近代的であるが山の宿といった内外装でとても落ち着いている。古い写真からは全く別次元の雰囲気ではある。名残は飲泉の宝命水を汲みに行く途中の使われていない小屋くらい。また、駐車場との間に卓球用の外観の古い建物がある(かなり気に入った風景で部屋から誰が使うのかなぁと眺めてた)
薬剤師の女将さんから飲泉の場所の説明を受け部屋で飲めるようにと汲み置き容器(専門的な試料容器なのだ)を貸していただきわくわく進む。口コミのとおりのすごい炭酸鉄美塩味であった。もう期待に膨らみまくりいざ入浴。期待と希望は裏切られるのか・・・妄想しようにも源泉加熱の小さな湯船の給湯口は源泉一滴さえも出ていない。時折加熱用熱交換器がうなるだけ。湧出量が少ないのは理解しているがあまりに寂しい。どこぞの循環しまくった茶褐色の鉄味で柔らかな湯と同じ状況。当然、泡がつくことさえない。となりの白湯にさすが沢の沸かし湯、水質の良さに妙に感動してしまった。
湯船から見える宝命水への途中にあった小屋が活きてた頃は源泉が注がれ秘湯満喫できたのだろうと・・・
秘湯鉱泉は体の内部に注ぎ込み残念な気分であったが宿の良さはお勧めしておきたい。設備は充分、夕食は佐久鯉のアライ、煮付けなど美味で繊細なものまできちんと提供される。スタッフの動きは控えめに気遣い良く安心。お酒は利き酒セットの注文が楽しい。地元焼酎も旨かった。一泊約16千円(酒代別)
未舗装路の林道を抜けやっとたどり着く秘湯宿の約1.5倍の金額は湧出量の少ない秘湯の貴重さだととほろ酔い加減で満足した次第。飲泉の効用は浴するよりあるはずなのだと。
帰りには用意された空のペットボトルに宝命水をいただきお土産とした。
お湯の評価はあえて入浴限定とした。飲泉派向きには貴重さ内容から5点であろう。
余談だが佐久鯉、酒、焼酎としばらくは佐久周辺を徘徊しそうだ。6人が参考にしています