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木曽川沿いにある羽島市のかんぽの宿の裏手に位置するため、かんぽの宿を目標にするとわかりやすい。最近リニューアルされているためか、同じ老人福祉センターである近隣の海津温泉と比較すると小奇麗な施設である。こちらは老朽化した設備の類はなく、また、海津温泉で見られたすさまじき老人の群れがあふれているといったものとも異なった雰囲気。とは申せ、やはり老人福祉施設、利用者の年齢層は高く、脱衣場に随分と重々しいアナログ形式の体重計が置いてあったりする。
浴室には円形の大きな浴槽が一つあるのみ。湯口から湯が注がれ、かなりの量がオーバーフローしており、これは海津温泉と全く同じ造作である。泉質までよく似ている。色合いは褐色の濁り湯で、若干の塩味が感じられる。食塩泉ゆえ当然か。湯口から注がれている湯は源泉の加熱湯に水を加えたもので、湯口をのぞいてみると、暑い温泉と冷たい真水が別々に出ており、浴槽に注がれる段階で両者が混ざる。
同様の褐色の濁り湯であった海津温泉の湯が、だし汁の如き濃厚な香りを有しているのに対して、こちらは香りの大半が飛んでおり、僅かな消毒臭がするのみ。温泉の存在感は海津温泉に軍配が上がる。
なお、温泉分析表には、源泉に影響を及ぼす項目として、特に細かな言及はないけれど、貯水漕に一旦源泉を溜めてから供給するために、衛生上加温した上で、更に入浴に適した温度まで加水により下げる由。循環装置や塩素消毒についての言及は特になし。温泉の利用方法として特筆すべきものはなく、かけ流しされているのかもしれないが、衛生上塩素消毒はなされているのは確実。
200円と安価に温泉を愉しめ、隣のかんぽの宿で食事をするというのが一般的な使い方か。かんぽの宿にも同一の温泉を利用した入浴施設があるが、あちらは500円、温泉は老人福祉センターを利用した方がよさそうだ。3人が参考にしています