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投稿日:2011年9月8日
内湯はザバザバ、露天は風情、すばらしい! (元湯 孫九郎)
湯巡り三昧さん [入浴日: 2011年8月25日 / 1泊]
55.0点
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奥飛騨温泉郷は平湯・新平湯・福地・栃尾・新穂高の五つの温泉地からなりますが、実は別府・由布院に次いで全国第3位の湧出量を誇る温泉郷であります。
白川郷・上高地・駒ケ岳千畳敷カールに行く二泊三日の旅行の一泊目の宿に利用しました。
この宿は玄関回りと食事処の大広間が、築130年の養蚕農家の屋敷を移築した趣ある造りとなっており、食事処の大広間には囲炉裏もあり旅情を盛り上げてくれます。客室は新しい造りになっており、快適性が損なわれることは一切ありません。
部屋からの眺望は山の景色で、なかなか良い感じでした。
食事はできるだけ地元で採れた食材を使おうとしているところが好感が持てました。五平餅は特に旨かった。
内湯は檜造りの湯治場風の雰囲気です。湯は無色透明、弱炭酸味+弱重曹味、弱硫黄臭、ごく弱いツルツル感と控えめながら充分な個性が感じられます。また、浴槽に温泉成分の付着した所では弱金気臭も感じられました。源泉の投入量は90リットル/分ということですが、浴槽がそれ程大きくないため檜の浴槽からはお湯がザバザバと豪快に溢れ出しており、見ていて気持ちがいいほどでした。源泉温度は81.8℃と高温であるが、熱交換システムにより加水することなく供給しているそうである。また、貯湯タンクは使用せず、ダイレクトに源泉を供給しているため湯の鮮度は抜群である。遊離二酸化炭素の含有量は354.4mgと多くないにもかかわらず、湯を口に含むと弱炭酸味が感じられるのは鮮度の証である。夕食時に女将が挨拶に来た時に温泉には自信があるとおっしゃっていました通り、湯守の心意気を感じさせる湯使いでした。
露天は一度服を着て外に出て、少し歩いた先にあります。こちらは岩風呂になっていて、木々の緑が多く、水車小屋もあり、大変風情があります。木々の緑と白濁した湯の薄い水色のコントラストが大変美しいと感じました。宿のホームページの写真では露天の湯は薄っすらと緑茶色がかった白濁でしたが、私の入浴時は薄い白濁でした。露天の源泉は内湯とは別源泉であるため全く別のお湯が楽しめるのもありがたいです。湯の特徴は浴槽の底が見える程度の薄い白濁、弱こげ硫黄臭、弱重曹味、ツルツル感はほとんどありませんでした。露天の源泉投入量は180リットル/分のですが、浴槽が大きいためか、内湯ほどの迫力を感じませんでした。
斜め向かいの「湯元 長座」さんと比較するなら、源泉の投入量、湯の個性、共に「元湯 孫九郎」の圧勝です。温泉で選ぶならこの宿をお薦めします。私は数百の温泉に入ってきましたが、その中で五指に入るレベルだと感じました。
内湯 ナトリウム-炭酸水素塩泉(成分総計1,656mg/kg、pH6.44、81.8℃)
露天 単純泉(成分総計812.3mg/kg、pH6.9、67.2℃・36.0℃)〔源泉2本〕22人が参考にしています
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