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奥飛騨、福地温泉郷。
宿の建ち並ぶ通りから「故郷」の看板を見つけ、そこから少し奥に入る。
建物入り口前に温泉が流されていたので、軽く触れてみたところかなり熱い。
ここの建物はもともと民家だったものを移築したものらしく、作り物ではない本物の落ち着きや雰囲気がある。
このような宿の湯を宿泊客でない私が本当に利用させてもらっていいのか心配になったので、念のため受付の女性に確認してから入る。
受付で500円を支払って貴重品を預け、土産物販売の横から奥へと進むと、左に庭園を見ながら廊下を行き、突き当たりが大浴場。
浴場入り口に無料で利用できるマッサージ機がある。宿泊客用かもしれないが誰もいなかったので、温泉に入った後に使わせてもらった。
「大」浴場と言っても今時の温泉施設から見ればそれほどではないのだが、10人以上は入れると思う。
内湯と露天はそれぞれ浴槽1つずつで、湯は硫黄の臭いが少しとよく見ると細かい湯の華がある。源泉の温度が高いので加水はあるだろう。
浴槽内で湯が流れているため、場所によって少しだけ温度差がある。
透明無味で泉質面の個性はちょっと薄いと思うが、人が少なく静かに入れるというのは日頃都会に住むものとしてはそれだけでも価値がある。
男女の露天エリアを分ける壁の高さや隙間にやや気になる面がないこともないが、ガチガチにガードすることもないというのもきっとここの良さのひとつなのだろうと考えることにする(私はいっそのこと山や川を見渡せるぐらい遮蔽物がなければいいと思うが…)。
従業員の方の対応がとても良いのと、館内が静かなので宿泊で利用すればさぞかしゆっくりできそう。
このような温泉を宿泊客以外にも開放できるかは利用者の数にもよるだろうし、人が多くては魅力が半減することになってしまうのだが、湯の微妙さがあっても雰囲気等トータルで★は5つとさせていただく。4人が参考にしています