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まず、最初に値上げの情報です。かつらぎ町と花園村が合併したのをきっかけに、花園村では入湯税を取っていたので、合併後のかつらぎ町もそれに合わせて入湯税を取ることになったようです。そのため650円だった料金が800円に値上げされていました。市町村合併によって、水が低きに流れるように行政水準が低いほうに合わされてしまう最悪の結果がここにもあるということです。
さて、温泉のほうですが、久しぶりに感動しました。お湯の良さにもお湯の使い方にも、そして建物にも。
酒蔵を利用したという湯屋は雰囲気抜群です。建材にすでに年季が入っているため、全体のレトロな雰囲気をさらに高めています。それでいて、脱衣場の床やロッカー、洗面所などは大変清潔にしてあります。
お湯は大浴場が一番印象的でしょう。やや黄褐色に濁る湯が、湯船の縁から溢れていました。その意味では「掛け流し」という宣伝文句は羊頭狗肉ではなさそうです。なにより、すべての湯に注がれる湯が飲泉可能なのですから常に新鮮な湯が供給されている証拠でしょう。小浴槽は循環させているので、大きな湯口の湯は飲めないことになっています。大浴場も、小さな湯口以外にやや熱めの湯が噴き出していますので、循環も取り入れているようでした。施設の発行するパンフにお湯の衛生管理のために、二酸化塩素を自動発生させる装置を導入したと書かれていました。しかし、私自身は塩素の臭いは感じませんでした。
どの湯船に注がれる湯も飲泉することができます。大浴場と釜風呂は鹽味があります。露天風呂のほうは炭酸の味がします。一番マイルドなのは小浴場の湯で、癖がないため飲みやすい湯です。どういう効果が期待できるのかよくわかりませんが、ひとつだけ確実に言えるのは食欲が増すことです。
湯けむり天使さんが残念がっておられた、源泉を用いた水風呂が登場していました。露天風呂へ続くエリアのビール風呂などに使われるお釜に源泉が注がれています。温冷交互浴が楽しめ、言うことありませんでした。特に、お釜の水風呂に入ったとたんに、ざバーっと一気に溢れるのは何ともいえない快感でした。温泉の使い方としてはたいへん良心的といえます。
浴場は不満なかったのですが、食事どころはやや不満でした。「半十郎館」を利用したのですが、セルフサービスの食堂にしては料金が高い。それに味も可もなく不可もなくといったところでした。麺類の単品はそれほどでもありませんが、麺のついた定食はたいへん割高な印象を受けました。ただし、この施設の評価には食事どころの部分は加味していません。
駅からも近いので、今度は電車で行きたいと思います。0人が参考にしています