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茶褐色の湯の花が大量に見られ、かなりヌメリのある泉質です。
その為、浴槽内のタイルも床の敷石もヌルヌルとした感触がありますが、なんとも肌に優しい湯でありました。
質素な外観に比べると浴場は新しく綺麗で、シャワーなども設置されています。清々しい樹木のような香りもし、思いのほか日差しも差し込んで気持ち良く入浴できました。
女湯からは近所のおばさんたちのおしゃべりの声がよく響いて来ましたが、男湯は老人の方ばかりが静かに浸かっていらっしゃいました。銭湯料金ながら、銭湯とも共同浴場とも違う、湯治場のような雰囲気でした。クチコミには熱い湯と書かれていましたが、私が入浴した時はややぬるめとも感じられる湯温でした。水風呂と交互に何度も入り、額に汗がジットリと浮かびます。飾り気のない施設ですが、お湯は本物。静かに堪能できるのも嬉しい温泉です。
湯上りに受付横の休憩所に出たら、お知らせと書かれた紙が置いてありました。
要約すると、先般浴場の改装をして、掛け流しの湯として営業を再開したとのこと。温泉成分の結晶を汚れと間違え、保健所に何度も通報し批判した人がいること。そして今回保健所の指導を仰ぐことになったこと。不満の解消に努め、設備の補充・改修等のため、やむなく値上げせざるを得なくなったそうです。
11月1日より大人360円、小人180円とそれでも銭湯料金。最後の一文は「結晶成分の気になる方は、網で取ってください。」というものでした。なんだか少し切なくなりました。
私は「頑張ってください」という言葉しか言えませんでしたが、必ず分かる人たちに愛されていくと思います。布引観音の参道入口からも1kmほどです。観光に訪れた方も一度寄ってみてください。1人が参考にしています