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「熊野本宮わくわくの郷」というオートキャンプ場にある温泉です。大阪のワールド牧場が経営しているそうで、そのためか、オウムやらインコの大きいのやらが朝なのに「こんばんは!」と元気に挨拶してきます。温泉施設の名前は「熊野本宮古道温泉・一乃湯」といいます。日帰り入浴も受け付けています。平日午前中の訪問です。
さて、こちらの温泉は2つの施設があります。旧来の「坂の上」にあるこじんまりとした施設と、キャンプ場の受付の近く「坂の下の川沿い」にある大露天風呂です。旧来の施設ではキャンプのお客を捌くのにキャパ不足ということで、最近大露天風呂を新設されたとのこと。しかしながら、坂の上の旧来施設の隣にある源泉井戸からお湯を落としてきて、大きな浴槽に投入する際に冷めてしまうという問題があるそうでして、冬期は坂の上の施設のみの運用。だいたい5月から10月は大露天風呂のみという形態になるそうです。私が訪問したのは冬期ですから、坂の上になりました。管理人様の御好意で湯がはっていない大露天風呂を見学させてもらいました。これは大きい!夏場に是非とも入ってみたいと思いました。
坂の上にある旧来の施設ですが、小さな内風呂と露天風呂、カランは内外にあわせて5つほど。浴槽はどちらも4人ほど入れば一杯一杯かと思われます。隣の源泉井戸(常にコポコポ音がしている)から常時湯が投入されておりまして、熱かったです(汗)。45度ほどあったでしょうか。しかも浴槽のサイズの割に投入量がすさまじく、お蔭でザバザバと見事にオーバーフローしています。いやぁ嬉しいのなんの。もちろん源泉かけ流し。消毒も循環も加温もありません。そのままのかけ流しだそうです。まあ湯に手を加える事ができるのならば冬に大露天風呂を閉めることもないでしょう。それ以前に運営コストがかかりすぎるのでやっていけなくなるかも・・・。何も手を加えなくていいです、はい。
成分データは見かけなかったのですが、泉質はナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉(中性低張性高温泉)。赤茶けた湯の花が大変多く、うっすらと金気臭がします。少し灰色に濁っているような感じでした。オーバーフローが流れ出てから排水溝に入るまでの床も茶色く変色してしまっています。鉄分が効いているのでしょう。肌の浴感は特にありませんでしたが、大変に温まりがよく、汗が引くのに時間がかかりました。パワーある湯ですね。
近隣には十津川や湯の峰、川湯、渡瀬など名だたる湯がひしめく地ですが、その中に入れても埋もれることなく、特徴あるお湯が主張している「穴場」感があるところかと思います。ここいらの温泉豪華ラインナップに加えても遜色ない感じですね。次は夏場の大露天風呂を訪問したいと思います。こちらもギミックなしのかけ流しだそうです。ただ、浴槽の容積が今回の10倍を越えていると思いますので、今回味わえた「潤沢なオーバーフロー」が見られるか・・・是非見たいです。0人が参考にしています