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- 温宿かじかの口コミ 名湯「橋本の湯」!?
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以前から葛温泉に行ってみたいと思っていて、その中で最も評価が高かった、ここ「温宿かじか」を訪ねた。到着して車を降りると、春ゼミが鳴いていた。
建物はリゾートホテル風に見える。日帰り入浴の受付は、10時から15時まで。「貴重品ロッカーが無い」からと、フロントで財布などを預かってくれる。入浴料は800円。
内湯は4mХ4.5mの大きさで、無色透明なお湯が掛け流されている。湯温は42度位か。湯舟回りを広く取り、天井の中央を高くして閉塞感を減じている。お湯は柔らかく、炭酸水素塩泉系の感じがする。湯舟も湯舟回りの床も石造りだが、湯舟の縁は木造りで、それが高野槙のようだ。
露天風呂は8人ほどが入れるL字型の湯舟で、湯舟の縁には丸太を縦に切った高野槙が張られている。「橋本の湯」が掛け流されており、湯舟の底には、細かくて柔らかいベージュ色の湯花が沈んでいる。お湯からは、弱いがはっきりと硫化水素臭が感じられる。炭酸水素塩系の主張もあり複雑な匂いである。緑豊かな木立ちに囲まれていて贅沢な湯浴みができるが、湯温は42度強と高く長湯は少し辛い。
多くの温泉に入っていると、新たな温泉に入っても大抵は何処かで同じような温泉に入ったと思うものだが、「橋本の湯」と似た温泉は思い付かない。特色はあるが、特色を主張し過ぎない何とも不思議なお湯である。
内湯の源泉は「元湯1号」だが、露天の「橋本の湯」も共に単純泉である。分析書に見る数値に若干の違いこそあれ、含まれる物質に差はない。だが、二つの現況は全く異なる。何の予備知識も無く「橋本の湯」に入ったならば、誰も単純泉とは思うまい。「含硫黄ーナトリウム、カルシウムー塩化物・炭酸水素塩泉」というあたりか。
以前「単純泉に名湯あり」という言葉を聞いたことがあったが、単純泉とは「何も含まれていない温泉」という意味では無いと、あらためて思い知らされた。16人が参考にしています