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大沢山麓、県道76号線沿いの高台に佇む宿。映画「HANAーBI」のロケ地として知られ、日本秘湯を守る会会員の宿でもあります。平日に、一泊二食付で利用してみました。
2階まで吹抜となる、重厚な木造建築。玄関横に、芋や林檎、トマト、チマキがあり、隣の熊の毛皮が敷かれた囲炉裏の間で、自由に食べられます。この日は、本館2階「百合」の間に宿泊。7畳和室で、トイレ無し(別館はトイレ付)。浴衣に着替え、早速温泉へ。
1階に下り、玄関から右手に廊下を進むと、「展望岩風呂(内湯)」があります。棚に籐籠が並ぶ脱衣場には、ドライヤーも完備。2面ガラス張りで、趣ある浴室。両サイドに、8人分のカラン(内2つはシャワー付)がある洗い場。アメニティもあります。
8人サイズの岩風呂には、うっすら褐色がかった透明のナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉(源泉名: 大沢山温泉)が満ちています。泉温27.2℃を、41℃位に加温。PH8.4で、肌がツルツルする浴感。使用状況表示はなく、かけ流し循環併用とのこと。湯口が2つあり、口に含むと奥はコゲ臭、手前は弱甘味。薄茶色い小さな湯の花が舞います。森と山々を望み、まったりできました。
浴衣を一度着て、次は「展望露天風呂」へ。廊下を更に奥に進むと、心太やアイスキャンデーのサービス。手前は、水の上を渡るアプローチです。太い柱と梁が、剥き出しになった湯小屋。棚だけの脱衣場で、ドライヤー完備。手前に、5人分のカラン(内1つはシャワー付)。アメニティもあり。8人サイズの石造り木枠浴槽で、湯温は41℃位です。2面開け放たれ、開放感あり。と言うか、車道から見えそう。遠く巻機山を眺め、のんびりできました。
夕食は、1階の中広間で。お品書きや説明はありません。仲居さん1名で、6組の給仕が忙しそう。食前酒は辛口の白ワインに始まり、グリーンピース豆腐等の色鮮やかな先付。枝豆、ゼンマイと車麩の煮物、胡瓜と大根の辛子合え、刺身は鮪・イカ・甘エビ・サーモン・帆立の5種盛と続く。山ウドやソフトシェル蟹、南瓜・筍の天婦羅や焼鮭は出来立てで。支配人が、八海山原酒を振舞い酒に来ます。とってもフルーティ。蟹陶板バター焼、モズク茶碗蒸しも旨い。スタンダードプランで品数は多くありませんが、酒粕汁と地元南魚沼産コシヒカリの御飯に満足しました。
翌朝も、朝日が注ぐ展望風呂を満喫。朝食は、1階の大広間で。オレンジ・トマト・牛乳から、ドリンクを選択。虹鱒の甘露煮主菜で、体に優しいメニュー。ガンモと昆布巻の煮物や、ジュンサイ入温泉玉子も美味しかった。静かな湯宿で、身も心も癒されました。
主な成分: ナトリウムイオン458.7mg、マグネシウムイオン0.7mg、カルシウムイオン2.6mg、フッ素イオン0.9mg、塩素イオン448.9mg、臭素イオン1.8mg、炭酸水素イオン452.2mg、炭酸イオン12.0mg、メタケイ酸63.2mg、メタホウ酸9.6mg、成分総計1.465g24人が参考にしています