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福地温泉に佇む、日本秘湯を守る会会員の宿。土曜日に、一泊二食付きで利用してみました。駐車場から屋根付きの通路を抜け、玄関手前で甘酒のウェルカムドリンク。生姜が効いてて旨い。古民家を移築した、風情ある重厚な建物。中に入ると、囲炉裏があり、カモシカや熊の毛皮が敷かれています。天井の高いロビーでチェックインを済ませると、帳場の右を抜け、2階の「雪月見」の間へ。夕食は18時から、同じ2階の食事処で。個室が用意され、囲炉裏端で頂きます。お品書き付きでしたが、仲居さんが説明。女将特製の梅酒が、食欲をそそります。春を感じさせる地の食材が並び、鹿肉のおぼろ、熊肉の柔らか煮、牡丹鍋と滋味豊か。熱々の岩魚の塩焼きは、かじると湯気が出る程。宿の主が一室ごとに挨拶に訪れます。酒も進み、飛騨牛を灰の中に落とす失態。これ以上飲むなのサインと、ほろ酔いで御馳走様。食後は、無料の貸切家族風呂「山野草の湯」へ。予約制ではなく、ランプが緑色に点灯していれば入れます。宿泊者専用のカードキーを使い、提灯で照らされた通路の突き当たり。手前から「雪のした」「一人しずか」「いわ梨」と名付けられた浴室は、どれも露天風呂付き。運よく3つとも入りましたが、内湯は大人4人が足を伸ばして入れるサイズの木造り浴槽で、露天は4~5人サイズの石組み浴槽で、ほとんど同じ造り。無色透明のナトリウム-炭酸水素塩温泉(天皇泉・長座1号泉・天黄・福地農園1号泉の混合泉)は、PH6.6で肌に優しい浴感です。湯温は、内湯と露天とも41℃~42℃位。どの露天から見る星空も素晴らしく甲乙付けがたいですが、個人的には浴室で檜のいい香りに包まれた「いわ梨」かな。翌朝、目が覚めてから大浴場へ。畳敷きの脱衣場から浴室に入ると、木造りの内湯は6人サイズと12人サイズに仕切られています。小さな方が湯温42℃位で、大きな方は40℃位。温まったところで、外の露天風呂へ。40人サイズの石組み浴槽は、広々として気持ちがいい。湯温40℃位で、小さな茶色の湯の花も舞っていました。体に優しい朝食の後、宿から100m程歩いた所にある「かわらの湯」へ。10人サイズの木造り浴槽は、半露天ながら川が間近に流れ、いい雰囲気。切り株の高い湯口は、析出物で石の様になっています。無色透明の単純温泉(長座2号泉)が、サラサラとオーバーフロー。こちらは、館内とは違う源泉です。湯温は42℃位。まったり川を眺めながら、いいお湯を満喫できました。また泊まりに行きたい宿です。
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