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JR肥薩線の人吉駅から、車で約7分。日本三大急流の一つに数えられる球磨川沿いに佇む、明治43年(1910年)に開業した老舗旅館。日曜日の午前中、日帰り入浴してみました。
人吉温泉の歴史は古く、明応元年(1492年)に領主相良為続が入湯した記録が残ります。ところが、明治時代にこの辺りに温泉が出るという話を信じるものは誰一人なく、全くの未開発でした。そんな中、こちらの宿の初代当主が、歴史的背景や現地の状況等から、温泉の湧出を確信。明治43年に発掘に成功したのが、今の人吉温泉郷の始まりなのだとか。
当時の内閣総理大臣であった桂太郎に依頼し、「翠が嵐のように降り注ぐ楼」という意味から命名されたとのこと。
フロントで入浴料500円を払うと、正面玄関から左に進んだ、別館3階の大浴場「翠山の湯」を案内されます。くまもんの足拭きマットが可愛い、衣服籠の並ぶ畳敷きの脱衣場。一面ガラス張りの明るい浴室で、温泉成分で床石は白茶色に変色しています。12人サイズの石造り内湯には、無色透明のナトリウムー炭酸水素塩・硫酸塩泉(源泉名: 二号源泉)がかけ流し。泉温47.3℃を、湯温40℃位で供給。PH8.5で、肌がツルツルする浴感です。湯口の湯を口に含むも、無味無臭。浴室左側には、5人サイズの石造り扇形内湯「冷泉」。サウナはありませんが、湯温23℃位の水風呂でした。
続いて、外の露天風呂へ。4人サイズの岩風呂で、湯温40℃位。サラサラとオーバーフローしています。浸かると見えませんが、立ち上がると球磨川のせせらぎ。ずっと貸切状態で満喫できました。
なお、こちらの宿は3本源泉を保有。地下の「御影の湯」(一号源泉)や、1階のモール泉「みどりの湯」(三号源泉)があるので、泊まって湯めぐりも良さそうです。
主な成分: ナトリウムイオン232.6mg、炭酸水素イオン368.8mg、炭酸イオン24.0mg、メタケイ酸61.3mg、成分総計1078mg15人が参考にしています