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開湯およそ700年と伝わる、南会津町の湯ノ花温泉。秋には美しい蕎麦の白い花が咲き、20数件の民宿や旅館が建ち並ぶ静かな温泉地ですが、そこには衝撃的な湯小屋の共同浴場があります。日曜日の午前中、利用して来ました。
湯ノ花温泉の共同浴場に入る場合、まず4つどれでも入れる「共通入浴券」(1日券)を、商店や民宿、旅館で200円払って購入。日付を書いてもらい、同じ日なら4ヶ所全ての共同浴場に入ることもできます。その場合、最後に入った共同浴場の入浴券回収箱に券を入れるシステム。入浴券を購入した星商店さんに車を停めさせてもらい、車では行けないので歩いて行きます。
メインストリートの県道350号線から、「弘法の湯」の斜め前にある「石湯入口→」を目印に坂道を下ります。湯ノ岐川に架かる木製の橋(もう下流に湯小屋が小さく見えます)を渡って、右手に川沿いののどかな遊歩道を歩いて行くと、間もなく「うわぁ、何これ?」と言いたくなる光景。台風か何かで上流から転がって来た巨石が、湯小屋にめり込んだ?ようにも見えます。そして、この巨石が想像以上にデカイ。
こちらは「天神の湯」と同様、混浴の共同浴場。中に入っても、壁から巨石が飛び出たように見え、本当にどうしちゃったの?という感じです。入口右側に、靴を置く棚あり。浴槽横の洗い場を歩いて、左手奥の棚とすのこ板が敷かれた脱衣場へ。目隠しは無い為、女性には混浴のハードルが高めです。洗い場には、カラン無し。当然、石鹸などのアメニティもありません。浴槽の湯をすくってかけ湯をしますが、これがまた熱い!
中央に4人サイズの石造り内湯があり、無色透明の単純温泉(源泉名: 湯ノ花温泉 石湯)が、源泉かけ流しにされています。自然湧出の源泉57.6℃を、45℃位で供給。加水・加温・循環・消毒なしの使用状況表示です。PH8.0で、やや肌がスベスベする浴感。入口の脇に湯溜まりがあり、そこから注いでいます。口に含むと、石膏臭がして円やかな味。
衝立を挟み、窓際に1人サイズの石造り小浴槽もあります。浅くて、湯温は43℃位と低め。立ち上がると、窓から川のせせらぎ。でもやっぱり中央の浴槽に戻って、神々しいまでの巨石を眺めつつ、しばらく貸切状態でのんびりと湯浴みを楽しみました。
熱い湯だったので、湯上がりに小屋近くのベンチに座ってクールダウン。遊歩道沿いに花も咲いており、火照った体に川を渡る風が心地いいです。また訪れたくなる、印象的な湯処でした。
主な成分: リチウムイオン0.6mg、ナトリウムイオン194.8mg、マグネシウムイオン0.2mg、カルシウムイオン58.8mg、ストロンチウムイオン0.6mg、フッ素イオン5.8mg、塩素イオン292.8mg、臭素イオン1.0mg、硫酸イオン136.7mg、炭酸水素イオン34.8mg、メタケイ酸41.1mg、メタホウ酸5.3mg、メタ亜ヒ酸0.1mg、成分総計784.1mg
※なお、平成17年の古い分析書だったので、参考までに30人が参考にしています