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建物の内部は外見ほどの趣きはないですが、そんなことはどうでも良いこと。なにしろ湯が良いです。
僕が訪れた日は、薄く白に濁った湯が、正方形の木枠の湯船に満たされていました。味はやっぱり酸っぱい!湯温は激熱。循環塩素なんかの、小細工は当然ありません。つまり湯は新鮮そのものということで、文句ありません。
本当に贅沢。
向かいにある湯元旅館の湯もすさまじいです。自噴(!)の酸性明礬泉が、しずかに露天と内湯にそそがれています。湯が「ぬふふ」と自信に満ちたわらいを、静かに怪しくしているような雰囲気です。ここも熱い。安全のためのかぶり湯で危ないことになるのではないかと思うくらい熱い。かけ流し、塩素なしです。
さて、ここまできたらついでです。小道を登って大通りにでたら、ほんの少し下って、右手にある旅館みどり荘を目指しましょう。家族湯が5~6室あります。湯治宿ではないかと思います。
浴室に行く時、窓からひょいと外を見たら驚きました。何本ものパイプから白濁した湯がどばどば捨てられていました。
ものすごい湯量です。「間違いなく新鮮な湯が大量にあるぞ」とわくわくさせられる光景でした。
湯は光の加減か、ごく薄く青みがかった白濁湯。硫黄の匂いがぷんぷんで、細かい湯の華が舞っていました。激熱なので、惜しいけれども、水を入れました。新鮮な良い湯が溢れ、嬉しくて仕方ありませんでした。良い湯に浸かると、眺望とか、ジェットバスとか、アメニティとか露天なんかは、ただの脇役であることを実感できます。500ミリリットルのペットボトルに湯を汲んで帰り、自宅のお風呂にいれてみたところ、妻が「何?ものすごく匂うけど、どんだけ入れたの?」
と驚くくらいの濃さの湯です。
「驚くなよ、別府の湯だぜ。当然ジャン」と怪しく笑った別府ファンでした。 (05.7.24入湯)9人が参考にしています