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東名阪自動車道の四日市ICから、国道477号線を湯の山温泉方面に10キロ程走行すれば到着。三重県北部は大阪からでも十分に日帰りが可能で、高速道路を利用すれば意外なほど便利である。
施設そのものは大規模なものではない。しかし、内湯の扇形になった浴槽はかなり大きなものである。ただ大きなだけの浴槽なら、凡百の施設はそれこそ星の数ほどもあるが、ここは厳然たる源泉かけ流しでありながら浴槽が大きなものだから貴重なのだ。即ち湯量豊富であるということ。加熱も循環もなされていない湯が潤沢に浴槽に注がれ、オーバーフロー、別段凝った造りではないものの、新鮮な温泉が潤沢にあれば十分である。
露天エリアは少々狭いながらも、岩風呂が一つこしらえてある。勿論ここも源泉かけ流し。源泉が湯舟に注がれ、湯舟から湯が流れ去る源泉かけ流しを目の当たりにすることができる。これは貴重なものだ。都会に住む者にとって、源泉かけ流しを体験することはあまりないことだから。
片岡温泉の湯温そのものが比較的低いゆえに、冬場の露天風呂は少々寒く感じるかもしれない。逆に夏場は天国だろう。湯舟がやや浅めで、余計に寒さを感じたのかもしれない。
近鉄線がすぐを走り、情緒面では欠けるが、新鮮な湯が欠点を補ってあまりある。
泉質はアルカリ性単純泉。やや褐色の透明な湯はツルヌル感があり浴感に優れる。何よりも源泉かけ流し、地球の恩恵を肌で感じることのできる優れもの、設備より泉質を重視する人にはお勧めの温泉。私などは、凡百のスーパー銭湯などより格段に高く評価する。0人が参考にしています