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黒川を後にして訪れたのがここ雲仙。さすがに雪はなかったがまだ2月。この日も寒かったが雲仙地獄は、まずまず人で賑わっていた。温泉街より外れのおしどり池のほとりに立つのが今宵の宿「東洋館 東園」何とも贅を凝らした館である。
ゴージャスな館内。玄関ロビーには、ツツジなどの模様をあしらった薄紫色の絨毯が敷かれ、右手にはオブジェ。外に目をやると巨石や老松、石灯篭などを配した庭園は、雲仙連山とおしどり池を借景としており眺めも良い。現代的センスと雅との調和、和の趣き+リゾート感覚に浸れる快適性をあわせ持つ優美な佇まいは素晴らしい。
通された客室は三階「桔梗の間」この宿ではスタンダードタイプだが、間取りは12,5畳+3畳+広縁付きと十分な広さである。格調高くしつらえられた室内からは、湖畔を一望でき、ゆったりとした空間の中で快適に寛るのである。まずはビールで一息つき温泉へ。
温泉は別館へ。風情あるアプローチにしっとりとした佇まいの湯処「莉園」は、湯にも勝るようなゴージャスな造り。清潔感ある大浴場は、檜や御影石などの浴槽にジャグジー、私の嫌いなサウナなど様々。開放感ある露天も洒落た造りでここからの眺めも抜群、温泉情緒を満喫できた。また、リラクゼーション、パウダールームも完備、アメニティも万全である。
食事は朝夕客室で戴いた。品書きには「島原半島味自慢」と書かれており一品一品、箸を進めていくのだ。12品程のはんなりと美しい懐石膳は、器の良い景色に味まで美味しくといった具合だ。例えば3種盛には「大トロ、車海老、鯛」洋皿に地の物など山海の珍味が彩り鮮やかに食卓を賑わすのだ。当然ビールのピッチも進み美味を堪能した。また朝食も美味しく私にはボリューム満点の内容。ギヤマン風の器が使われるなど手抜きなしの姿勢には好印象。
おしどり池に雲仙連山など自然と調和する洗練された設備がくつろぎの空間を創りだしていた「東園」。宿泊料金は少々高くついたが、この宿も良かった。スタッフの方々の対応も良く、電話予約時から滞在中、親切に接して頂き感謝。また機会があれば訪れてみたい雲仙の良宿である
(08,2月上旬 宿泊)
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