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月曜の夕方、仕事を早めに終え、6時半から入湯する。平日は混雑もなく、ゆったりと浸かることができる。8時を回ると客はさらに疎らになり、湯船を独り占めしている時間もあった。
ぬるいほうの内風呂に長々と寝そべると、耳元で掛け流しのお湯の流れる音が聞こえてくる。まぶたを閉じると、生まれる前、母親の羊水に浮かんでいた頃の記憶が戻ってくるようだ・・・。
露天風呂に浸かり、岩を枕に寒空を仰げば、湯煙が立ち昇っていくその先に、満月に近い月が冬の星座を従えて冴え々々と輝いている。
ここは究極の温泉だ。0人が参考にしています