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武庫川の渓谷に望む武田尾温泉。大阪駅から電車で40分という距離でありながら、山深い印象です。これで武庫川の水がもう少し美しければ言うことないのですが、この上流はまた土地が開けて人口も多いので、水は汚れていて、景観的にはマイナスになっています。かつては武庫川の渓谷を縫うように走っていた福知山線は、電化に伴う工事で線路も付け替えられ、今は長いトンネルを通るだけになってしまいました。
武田尾温泉には4軒の宿がありますが、そのうち3軒で日帰り入浴ができます。マルキ旅館は武庫川の西側にある3軒の一番手前の宿です。建物はかなり年季が入っています。古くてもいい味を出せていればいいのですが、少し「古ぼけた」という印象をもってしまいました。
浴室は小ぶりです。男湯にはタイル張りの小判型の湯舟と洞窟風呂がありました。タイルの湯舟は少し深めです。そこに無色透明のお湯が張られていました。源泉の温度が低いため加熱循環させています。消毒もされていると思いますが、塩素臭は感じられませんでした。放射能泉ということなので、お湯からその泉質を感じ取ることはできません。窓は大きくとられていますので、そこから差し込む陽光を浴びながらの入浴は気持ちがいいです。洞窟風呂は岩を掘りぬいた奥からお湯が湧き出るようにしてあります。さほど深い洞窟ではありませんが、貸切状態だったので奥に陣取って、そこから外を眺めるのは気持ちのいいものでした。
入浴料が1000円ということで、☆☆にしようかとも思ったのですが、周囲の環境がよいのでそれを加味して☆☆☆としました。6人が参考にしています