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湯あそびひろば系ゆえに様々な凝ったアイテムがそろい、軽食もマッサージも可能、さらに年中無休でオールナイト営業というのも慌しい都会人には好都合である。その上天然温泉であれば無敵の銭湯と言いたいところだが、世の中それほど甘くない。湯あそびひろば系の造作で、超一流の泉質を誇る神戸の六甲おとめ塚温泉などの例もあるが、ここは温泉力としては平凡である。
浴室は二種類あり、奇数日・偶数日によって男女が入れ替わるシステム。私は「春がすみの湯」というものに入浴した。一体どこが春がすみなのかさっぱり理解できないが。
階段を登り中二階にカランと浴槽がひとつ、二階に主浴槽たる円形の大きな機能バスの類がある。ジェットはさすがに強力で、ここの施設の白眉、他にも浴槽の中を歩行することで足の裏をマッサージできる設備や、ステンレス製のうんていが浴槽内にあって、裸で運動できる設備等趣向を凝らしてあるのだが、妙に落ち着かない。私には風呂で運動するなどの趣味はない。
露天エリアには比較的小さめの天然温泉浴槽がひとつある。単純泉で、加温・循環濾過方式、当然塩素系薬剤が投入されている。入浴してみても天然温泉の浴感はほとんどなし。湯量もあまり豊富でなさそうであるし、都会の銭湯で入浴客も多いので循環・塩素消毒は避けられないのだろう。
一昔前までは先進的銭湯であったことが伺える。今となっては細部に老朽化が進行し、他にも優れた温泉銭湯が登場、近隣の温泉銭湯と比較するとやはり苦しい。私は設備云々より確かな温泉力を重視するので、近隣の戎湯、蓬莱湯、クア武庫川等にやはり軍配を上げざるを得ない。0人が参考にしています