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宿泊施設だが、日帰り入浴の利用者が大半と目される。自然豊かな場所にあるものの、川西市内で宿泊というのも、旅の感覚が薄かろう。川を挟んでゲートボール場もあり、やや高齢者向き施設。入場料が1800円ということもあって、日曜日であるにもかかわらず空いていた。しかしホームページから割引券を印刷すれば300円引きで入場できるし、曜日によってメンズデーやレディースデーが定められ、それぞれ割引価格で入場できる。そのうち1000円キャンペーンでもやり始めるかもしれない。
入浴施設は比較的小規模で、乾式サウナや蒸気サウナの他、打たせ湯やジャグジー、ジェットなど一通りの機能バスがそろう。特に個性はない。機能バスの湯はすべて水道水で、天然温泉は奥の階段を下りたところにある半露天の岩風呂にのみ注がれている。湧出温度17度ほどの冷鉱泉で、加熱・循環の利用方法である。岩風呂から下方を見ると褐色に濁った浴槽らしきものがあり、そこから岩風呂にホースで源泉が注入されているが、岩風呂の湯は源泉の浴槽らしきものより格段に色合いが薄いようだ。その源泉浴槽に水風呂代わりに入浴してみたい衝動に駆られる。1800円もの入場料を取るのだから、せめて手付かずの源泉に入らせて頂きたいものだ。
天然温泉浴槽は褐色で塩味のする湯だが、源泉の金気臭や炭酸は飛んでしまっている。温泉注入口付近は鉄分・カルシウム分が多いためか、鍾乳洞のごとく温泉成分が固着し、良い雰囲気を醸し出しているのに、循環が残念。あまり大きな浴槽ではないのだからかけ流しにするか、あるいはもう一つ小さなかけ流し浴槽を造って温冷交互浴ができるようにすればよいのにと思う。
ここの源泉は素晴らしい。脱衣場入口前に源泉飲泉場があり飲んでみると、舌がピリピリするほどの炭酸味を感知した。加えて金気臭と塩味が源泉の素晴らしさを物語っていた。恐らく非加熱の源泉に身体を沈めると、微細な泡に包まれる快感を得ることができるだろう。それだけに、現状の温泉利用方法は残念だ。2人が参考にしています