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投稿日:2010年7月4日
たまにはゆる~い健康ランドも (金の泉 天然温泉 あま湯(閉館しました))
湯けむり天使さん [入浴日: 2010年7月2日 / 2時間以内]
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平常は仕事帰りの温泉銭湯中心の慌しい天然温泉ライフを送る私も、時折自堕落なゆるい時間を過ごしたくなる。午後から休みをとり、久々に「あま湯」へ足を向けた。スーパー銭湯がまだ誕生していないふた昔前は、杭瀬の「アーバンリゾートクラブ」と尼崎駅前の「あま湯ハウス」がこのあたりの健康ランドとして拮抗していたが、どちらかというと洗練度では上を行っていた前者が突然廃業となり、「あま湯」のみが数少ない健康ランドとして逆風の時代を生き抜いている。
通常大人1575円というと、ほぼスー銭の倍の料金、一時間ほど湯浴みをするだけならスー銭に行くのが合理的だが、慌しい時代に背を向けて緊張から逃避したい時もある。そんな時には健康ランドでのんべんだらりと時を過ごすのも悪くない。幸い金曜日は「男性サービスデー」で1050円での入浴の恩恵に被った。
ここの天然温泉は悪くない。露天の岩風呂と内湯の天然温泉浴槽は加水・加温・循環・塩素消毒の四重苦であるが、露天の信楽焼きを利用した壺湯が塩化物泉のかけ流しで、ここの施設の白眉である。天然温泉を目的に来るのであれば、壺湯に浸かるしかない。平日ならほとんど混雑することもなく壺湯の利用は可能だ。
色合いは褐色薄濁りといったところで、このあたりの化石海水を比較的深く掘ると塩味がかったものとなり、鮮度の高い湯は透明に近く、時の経過とともに鉄分が酸化して黄濁する。だからここでは壺湯だけが天然温泉として評価してよいのである。宣伝文句のように、黄濁するから有馬温泉の泉質に近いというのはちょっと言い過ぎだ。濃度の違いが歴然としているから。
温泉好きには他の主浴槽や、イベント風呂、檜風呂、バスクリン風呂等はほとんど意味がないだろう。ただ、健康ランドの利用者は、特段天然温泉にこだわりを見せないであろうからか、イベント風呂など結構入浴者が多い。
私には健康ランド特有の様々なイベント、特にほとんど誰も知らない演歌の歌い手による歌謡ショーや、明朗時代劇の類はまったく興味がないが、利用者の大半が60歳以上の高齢者であり、結構愉しみにしてあられる方も多い。二階の休憩所で爆睡したり、飲食したり、時間に拘束されない方々の楽園と化している。
ゆる~い時間を過ごす風呂以外のアイテムを他の健康ランドと比較すると、休息場所としての洗練度では新世界のスパワールドに大きくひけをとる。全てにおいて古いのである。個人的には映画ルームが欲しいところだ。ただ、主たる利用者であろう高齢者にとっては妙に洗練されたハイテクが逆に苦痛なのだ。このあたりの「ゆるさ」が逆に心地よいのかもしれない。
滅多に利用することもないが、緊張から逃れたい私はそれなりに癒された。天然温泉の内容が悪くはないから。1人が参考にしています
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