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昔の金持ちはやることが違う。こんなものを昭和初期に建てようと思ったことに驚かされる。地域住民に厚生と社交場を提供、なんて今の金持ちは考えないもんなあ。それだけ身分的な差も大きかったんだろうけど。
ここは温泉に浸かるというよりは、この施設を堪能する感じ。脱衣所のロッカーは50円の有料。入っていくと、階段を降りて正面に巨大なプール状の浴槽。これがいわゆる千人風呂。左手に洗い場の部屋?がある。シャンプーセットあり。右手にはラドンの部屋があり、ドアを開けると5人ほど入れる浴槽にジェットが2ヶ所から出ている。千人風呂の裏手にも洗い場はある。
千人風呂はそうとう深い。湯船には腰掛ける段があり、床には玉砂利が敷いてある。足裏の刺激が面白い。お湯自体はどうということはない単純泉で、それっぽい匂いがする程度。でもそんなことより、ここのお風呂はその内装や造りの見事さです。アーチ型の高い天井、彫刻や彫り物の施された壁、アンティークな窓、浴槽の巨大さも含めて、なんだか異空間にいるようです。湯船に浸かりながらそれらを見物。
ちょっと寝不足で疲れ気味でもあったので、ここの休憩所で休めると思っていたのに、なんと夕方5時で終了。が~ん。あと10分しかありません。見物だけしてきましたが、すごく広々。内装も柱も窓も見事な洋風建築。しかもそんな中、野沢菜漬けやカレーピクルス、焼きいか、鳥もつ煮など手造り感いっぱいのつまみがパックに入って安く販売されています。残念。もうちょっと長くやっててよ~。
地元の人たちに今も変わらず愛されているようで、常連客が次々とやって来ます。休憩所でも色々と持ち寄って入浴後のひとときを過ごしています。世の中は変わっても80年前の写真とほぼ同じ姿で諏訪湖のほとりに建つこの施設の存在は、これからも大切にしてほしいと思います。10人が参考にしています